「意思決定」の科学 なぜ、それを選ぶのか (ブルーバックス)

著者 :
  • 講談社
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感想 : 16
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  • Amazon.co.jp ・本 (264ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784065209585

作品紹介・あらすじ

あなたにとっての「最善の選択」とはなにか。
「意思決定理論」をもとにした「15の実験」でわかる、あなたの選択と満足度の関係とは?

天才科学者フォン・ノイマンらによって考案され、現在も発展を続ける「意思決定理論」。
その歴史的な足跡をたどりながら最新研究までを紹介し、さまざまな状況下での選択のあり方について、実験形式で楽しく理解することができる!

数学者・ベルヌーイが指摘した「期待値」計算の矛盾から、個人の満足度を表す「効用」とはなにか?「効用」をもとにした「期待効用理論」と「リスクに対する態度」を測定し、読者それぞれのリスク下での選択の志向を判断していく。
次に、金融やマーケティングにも用いられている「プロスペクト理論」を紹介しながら、リスク下での選択について、さらに詳細に分析する。
そして「時間」による選択の変化、「相手」を想定した分配における選択、「認知能力」における選択と、さまざまな状況下での選択について、個人の志向を分析し、最終的にそれらを統合した実験をとおして、読者ひとりひとりが自分自身における「最善の選択」を知ることができる。

また本書では、より簡単に実験を行いたい人のために「scratch」による実験プログラムもダウンロード可能。さらに自分自身で測定を行いたい読者のために、統計ソフト「R」によるプログラミング例も収録している!

満足度とは、ひとりひとり異なるものである。
個人における選択のあり方と満足度を徹底的に掘り下げ、より良い選択ができるようになる考え方を紹介する、最新「意思決定理論」の決定版!


<目次>

 はじめに
 本書の実験について

第1章 期待効用理論 リスクにおけるさまざまな選択の形

 1. 期待効用とはなにか
 2. リスクに対する態度を調べる1
 3. そのリスクの価値は?
 4. リスク回避度を詳しく測る
 5.リスクに対する態度を調べる2
  コラム1 パロンドのパラドックス

第2章 プロスペクト理論

 6. サンクトペテルブルクのパラドックスその2
 7. アレのパラドックス(共通結果効果)
 8. アレのパラドックス(共通比率効果)
 9. 損失回避性
 10. 価値関数の測定

第3章 時間選好・社会的選好・認知能力

 11. 時間選好の測定
 12. 社会的選好の測定
 13. ベルリン・ニューメラシー
 14. 認知熟考テスト(CRT)
 15. 総合問題
 巻末 統計ソフトRのプログラミング例

感想・レビュー・書評

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  • 行動経済学の意志決定でした。管理会計としての、ゲーム理論としての意志決定を含めて、何かしらを決めていく科学と理解しました。それにしても、人間ってあいまいな生き物だとかんじました。

  • 関連講義@夢ナビ:
    経済実験を用いて漁業者行動と管理制度を考える
    https://douga.yumenavi.info/Lecture/PublishDetail/2022001127

  • 再読が必要そう(ちゃんと理解していない)

  • 人々の選好の傾向をいかに数学的に記述し予測していくか。
    タイトルから脳科学系の本だと思って読み出したのだが、
    期待効用理論から始まる行動経済学の本であった。今まで
    経済学関係の本は読んだことがなかったのである意味新鮮で
    楽しくはあったのだが、私の読みたい本ではなかったかな。

  • 行動経済学などにおける意思決定理論の入門書,前知識は高校数学レベルで十分(曲線の関数,不等式くらいしか出ない)。理論としては新しめのノンパラメトリック手法についても解説される。また,本書の読書案内はより意思決定理論を勉強したい人にとっては良いマップだと思う。

  • 曖昧なところをなんとか統計的、数学的にモデル化しようとしていて面白いと感じた。
    自分にとって望ましい効用関数を決めてしまって、あとはその戦略に従って生きるほうが楽かも

  • 行動経済学(特にプロスペクト理論)を扱う入門書は近年増えているが,効用理論から始めて導入する本は珍しいのではなかろうか.いくつかの「クイズ」を答えていくことで効用理論の欠点を暴き自然とプロスペクト理論の考え方ヘ導くようになっているのも興味深い.
    ただ,それぞれのクイズは,それなりに面倒くさい.web上でクイズを体験できるようにもなっているが,それの使いかってもあまり良くない.日本語の問題なのか数式とは合わない不正確な点も見受けられる.
    忍耐深く読む必要があるが,じっくり読むなら得るもの多いと思う.

  • とにかく数字が多くて読むのに疲れます。
    全て読むのが苦痛になるので
    数字に強い人しかおすすめできません。

  • 意思決定理論の基礎としての期待効用理論、発展形としてのプロスペクト理論、時間選好、社会選好、認知能力、そしてこれらを総合した統一理論を紹介。本書の特徴として15の実験とScratchという教育プログラミング言語を用いて読者本人の効用関数を導出できるということ。やらんかったけど。

  • 331.19||Ka

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著者プロフィール

公立はこだて未来大学教授

「2021年 『基礎から学ぶマーケット・デザイン』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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