全裸監督が答える不道徳で世界一まっとうな人生相談

著者 : 村西とおる

• 日刊現代 (2021年9月30日発売)

作品紹介・あらすじ

ネットフリックス配信のドラマ『全裸監督』のモデルとして、現在、脚光を浴びる著者。かつてセールスマン、ビニ本販売、AV制作など、さまざまな事業に挑戦し、輝かしい結果を残したものの、衛星放送事業に失敗し、巨額の負債を抱えた。その後、事業を成功させ、負債を完済し現在に至るが、その半生は「天国と地獄を行き来した」といっても過言ではない。独創的なアイデアでさまざまな事業を成功させ、時代の寵児としてもてはやされたかと思えば、一転、危機的状況に追い込まれる。日本国内における逮捕歴はもとより、米国においては「旅券法違反」の容疑で総量刑を懲役370年として求刑された経験もある。
　本書は、『日刊ゲンダイ』紙上で連載されたコラム「不道徳すぎる講座」を加筆、修正し編集したもの。苦境にある読者からの相談に著者が答えた人生問答を中心に、人並外れた「ジェットコースター人生」を歩んできた著者の「人間学」が披露される。「死にたいと思ったら、下を見なさい！わたくしがいます」と訴える著者の不屈の人生哲学に、多くの読者は元気づけられること請け合い。

感想・レビュー・書評

[musamikaさんの感想 · 2022年1月19日]

村西監督の人生相談は

まぁ　ぶっ飛んだエロネタが

たまに入るのは織り込み済みとして

タイトル通り　かなり真っ当です



浮気されたり　騙されたり

とてつもない辛いことは

人生において往々にしておこりますが

水に流すことです・・・恨んでも仕方がない

と　かなり仏様のような内容でした
人生の深みを

沢山見てきた方には

生きるタフさがありました

[能戸淳（じゅんじゅん）さんの感想 · 2023年5月18日]

僕もトシのせいか、時折色んな人に人生相談を持ちかけられることがある。でも、僕自身も悩みは尽きないので僕も色んな人に人生相談をお願いするんだけど。

そんな人生相談の連鎖の頂点にいる方はこの人、
”全裸監督”村西とおるさん
ではないだろうか。

・・・もう、読み始めて数秒で村西ワールドに引き込まれた。
人生の酸いも甘いも知り尽くした氏、特に珠玉の言葉が並ぶのは「おまたせいたしました！会社の悩みにお答えします」と題した第二章だ。
「親切にしてやった、面倒をみてやったと思う心が怒りのもとに」
「上司という種族は非常識かつ自己中心的　大切なのは女房子供を餓死させないこと」
「失ったものを数えるな。残ったものを最大限に生かせ！」
「あなたが何者であるのかは、他人、社会、会社が決めること」
などなど、もう、ページをめくるごとに納得と元気が湧いてくる。
もちろん他の章も読み応え十分。
言葉一つで人生は変るもの、言葉を大事にしたい僕にとってはまさに貴重な一冊だったね。

著者プロフィール

本名・草野博美、職業・AV監督。1948年、福島県生まれ。1967年、福島県立勿来工業高校卒業後に上京。1970年、英語の百科事典『エンサイクロペディア』のトップセールマンとなる。その後、紆余曲折を経て1978年、AV業界に進出し、1988年にダイヤモンド映像を設立。黒木香、松坂季実子、卑弥呼らを擁し、最盛期の年商は100億円。しかし1992年、衛星放送の投資に失敗、負債総額50億円で倒産する。その後、タオル販売、蕎麦店経営、アダルトグッズ販売などを経て借金を完済、現在に至る。

「2021年 『全裸監督が答える不道徳で世界一まっとうな人生相談』 で使われていた紹介文から引用しています。」