平安姫君の随筆がかり 一 清少納言と今めかしき中宮 (講談社タイガ)

著者 :
  • 講談社
3.38
  • (5)
  • (4)
  • (8)
  • (2)
  • (2)
本棚登録 : 113
感想 : 10
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784065267455

作品紹介・あらすじ

笑顔をなくした姫さまへ
謎物語を献上します。

「後宮って本当に面倒くさいわ」
毒舌の新人女房が止まらない!

「後宮の人間関係って本当に面倒くさい」と宮仕えに馴染めぬ清少納言。
だが衆人環視の中で突如現れた仏像事件など、宮中はいとをかしな謎があふれる場所だった。
清少納言はそりの合わない紫式部を助手にして持ち前の機知で次々と解決。
その謎解きばなしを孤独に耐える后・中宮定子へお聞かせすることに。
身分の上下をこえてはじまった心と心の交流。
ところが、なぜか権力者・藤原道長が邪魔をしてきて……!?

『平安後宮の薄紅姫』『平安あかしあやかし陰陽師』の
大人気作家が描く爽快で痛快な平安ミステリー新シリーズ登場!

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 後宮で起きる事件を、清少納言と紫式部が解決していく謎解きミステリー

    二人は宮仕えの時期が違うので、本来なら顔を合わせる事はないでしょうが、この物語ではふたりが一緒に謎を解くのです!!

    反りの合わない二人と言われていますが、きっとそれぞれの才能を認めあっていたのでしょう。
    互いを「有能毒舌家」「妄想物語姫」と罵り合いながらも、仲が良いのか悪いのかどこか楽しそう。
    そんな二人の掛け合いは最高に面白い。

    源氏物語も枕草子も、この場所で生まれたのかぁー
    なんて思うとキュンキュンして、どっぷりと世界に入り込んでしまいました。

    清少納言が仕える中宮定子さまの可愛らしさは格別です。しかしとても孤独だったようで
    「ただひたすら自分を押し殺し
     ただ微笑み続け
     雪のような心の寒さに耐え続けていた」
    と書かれています。
    そんな中宮定子さまと清少納言の身分を超えた交流が、とても温かい。
    孤独な日々にどれだけの彩りがもたらされた事でしょうか。

    この本は、jubeさんのレビューから読んでみたいと思い、手に取りました。
    続きも読みます♪

    • aoi-soraさん
      今年の抱負として、源氏物語や平安時代関係の本をたくさん読む!
      って決めていたのに、一つも実行してなかったの(^_^;)
      そしたら、こんな楽し...
      今年の抱負として、源氏物語や平安時代関係の本をたくさん読む!
      って決めていたのに、一つも実行してなかったの(^_^;)
      そしたら、こんな楽しげな作品があることを知り、これが今年初の平安もの(笑)
      とにかく一緒に楽しみましょう♪
      2023/05/04
    • なおなおさん
      あおいさん、またまたすみません。
      私もなんです!平安時代の何かを読むぞ!って決めたのに(ブク友さんのコメント欄あちこちで宣言もしてる^^;)...
      あおいさん、またまたすみません。
      私もなんです!平安時代の何かを読むぞ!って決めたのに(ブク友さんのコメント欄あちこちで宣言もしてる^^;)実現できておらずで。
      なのであおいさんのこのレビューを見て思い出したのもあるし、あおいさんが楽しそうで私も読んでみたくなりました(また読む読む詐欺になりそうだけど(-_-;))
      ありがとうございました。
      2023/05/04
    • aoi-soraさん
      読む読む詐欺〜⁠(⁠꒪⁠꒳⁠꒪⁠)⁠〜
      読む読む詐欺〜⁠(⁠꒪⁠꒳⁠꒪⁠)⁠〜
      2023/05/04
  • 個人的にドツボでした。
    面白かった!なんや、清少納言と紫式部は、けっこう嫌味合戦してて、仲が悪いというのが世間一般のイメージだが、実はすんごく親しいから、お互い認め合ってるからこその軽口言い合いなのでは?!と思っているヲタが多いはず。そんな、平安文学ヲタの妄想を、ものすんごくええ感じにラノベ にしてくれている本作。実はあの件はそういうのでは?!とか、ほんま、悶えさせられること、たまらんですねぇ。なんか、大権威好きな頭ガチガチの人とか、全く別のイメージを持ってる人で別の考えが受け入れられない人は、嫌いだろうが、愛の溢れる二次創作、良いですね。ありです。まあ、ところどころ、ちゃんと平安から外れた感じなのも、ええ感じで正気に戻してくれたりとかして。私個人的には、イメージにとても近いキャラ設定なので、大笑いして読んだ。2巻も楽しみ。

    出張から帰ガタしましたが、
    源氏物語の物語世界から離れがたく
    なんやかやと、読んだりしてますが
    これはよいですねぇ。

    平安ものは小説はもちろん
    漫画もいいのがたくさんありますが、
    キャラ文庫というのは盲点でした(私比)
    軽い、が、めちゃしっかりしてます。
    京都で平安文学の旅してきた!とか
    これから行くねん!
    っていう方に、特におすすめしたいです。
    私の読書ツボに共感できる人はハマる可能性高し。

    いとをかし

  • 楽しい作品でした。

    ミステリ仕立ての歴史小説。平安文学がわからなくても、歴史がわからなくても、楽しめるエンターテインメントとしても極上!

    そして、私好みの清少納言の性格と紫式部の性格。

    素敵な時間を過ごさせてもらいました。
    続きが楽しみです(*^-^*)

  • https://jinseilog.com/heian1/

    どこまでが本当?な世界観なんです。
    まずは設定。
    調べながら読んだところ、清少納言と紫式部が後宮にいた時期は重なっていないんですよね。
    なのでこの作品の前提自体がフィクション
    (ここら辺の知識は昔に習った程度だとすぐ忘れますね。)
    だからこそ、この後の展開がどうなるのか気になりますね。
    史実通りなら、定子は父・道隆の死去や伊周の左遷などがありながら、天皇から寵愛を受けますが若くて亡くなります。
    彰子は定子の子を育てながら、長生きするという展開になりますが、この作品にこのような悲しい展開は似合わないようにも思います。
    ぜひ道長を蹴散らしてほしい。続きが気になって仕方ありません。

  • 歴史的には揃わない登場人物たちなので、少々モヤッとします。が、ファンタジーだから、豪華キャストで謎解きと思えば良いのかな。
    女子たちが元気なのは楽しいし。

  • 笑顔をなくした姫様へ謎物語を献上したい。毒舌の新人女房・清少納言が後宮の謎に迫る。

  • 平安ミステリが増えてきた気がする。働く才女が探偵役でばっさばっさと毒舌で切り捨てて行くのが気持ち良い。

  • はちゃめちゃ清少納言。定子様にはメロメロ。

  • 清少納言と紫式部が後宮で謎を解きながら活躍するお話。二人は同時期には居ないと思っていたから、調べたら史実ではない設定でした。道隆が存命なので993-995くらいの話。枕草子に寄せてくるのかと思ったら源氏物語になっていたり何でもありでしたが、2人の性格の違いややりとりなど面白かった。2巻もあるのでそちらも期待。

全10件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

東京都生まれ。
2017年に『週末陰陽師  とある保険営業のお祓い日報』でデビュー。
著書に『平安あかしあやかし陰陽師』、『平安後宮の薄紅姫』、『平安・陰陽うた恋ひ小町 言霊の陰陽師』、『平安後宮の洋食シェフ』、『王立魔術学院の《魔王》教官』、『晴明の事件帖 消えた帝と京の闇』など多数。


「2022年 『平安姫君の随筆がかり 二 清少納言と恋多き女房』 で使われていた紹介文から引用しています。」

遠藤遼の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×