- Amazon.co.jp ・本 (266ページ)
- / ISBN・EAN: 9784065268117
作品紹介・あらすじ
選ばれるのは才能か、果てしない努力か。超人気TV番組『料理の鉄人』に携わった著者渾身の料理バトル。
日本最大の料理コンクールでYBG(ヤング・ブラッド・グランプリ)で、最終審査に残った6人の俊英たちが競う。
45分の闘いを制し、世界に羽ばたくのはーー?
めっちゃ面白い!
これぞ料理界の「M-1」グランプリ
ーー山本ゆり(人気料理コラムニスト)
邸 浩然 Tei Kozen…8大中華を修行した一匹狼
川縁伶奈 Rena Kawabuchi…フレンチ料理界のサラブレッド
里中 海 Kai Satonaka…不思議な魅力のポルトガル料理人
浅倉 薫 Kaoru Asakura…シャイだが天性の勘を持つイタリア料理人
和田拓実 Takumi Wada…ミシュラン二つ星レストランのスターシェフ
山科一人 Hitori Yamashina…脱サラして和食の板前を目指す最年長
料理のテーマは「10年ぶりに会った友人との食事」。
チャレンジャー6人の胸に、それぞれの思いが去来するーー。
初回限定特典 日下直子による書下ろし漫画封入!
感想・レビュー・書評
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料理のコンクールである、ヤング・ブラット・グランプリでの6人の料理人たちの戦いを描いた作品です。
大会のテーマは「十年ぶりに会う友人との夕食、そのひと皿」です。
6人のプロフィールと対戦料理は
1川縁令奈(フレンチ)・仔牛のコンポジション
2邸浩然(中華)・海鮮おこげ
3里中海(ポルトガル料理)・バカリャウ(イワシのコロッケ)
4和田拓実(フレンチ)・ブランケット・ド・ヴォー
5山科一人(和食)・秋鮭の奉書焼き
6朝倉薫(イタリアン)・ジビエ
どの料理も作る過程からとても美味しそうでした。
私がたべてみたいと思ったのは「海鮮おこげ」と「イワシのコロッケ」。
作るときの音や香りがこちらまで漂ってくるようでした。
コンクールの結果は大体予想通りでした。
心に残った言葉
・心に響かない料理と逆に感動を覚える料理がある。
・何の破綻もない料理、危うさのまったくない料理に驚きや強い印象はない。
薫と海のこれからの料理人としての活躍を期待しました。
私も毎日の料理を心をこめて作るようにしたいと思いました。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
6人の若手料理人達の競演
お題は
「10年ぶりに会う友人との夕食、そのひと皿」
6人それぞれのこれまでや
コンクール前日からの緊張と集中が
丁寧に描かれ読みやすい
背負うものが少なく
緊張を楽しんでいる料理人の料理シーンは
読んでいてこちらもワクワクする
登場人物は
どことなく恩田陸さんの
「蜜蜂と遠雷」を思わせる
モーツァルト「フィガロの結婚」が
耳によみがえる
装丁にひかれて手にとった一冊
図書館本 -
装画:中島梨絵
料理バトルのお話。
決勝大会進出の六人が東京お台場に設けられた"キッチン・コロッセオ"で戦いを繰り広げる。
浅倉薫が残り5分でソースを作れるかどうかという場面からお話が始まる。
予想通りの展開なのでストーリー的に面白みはいまひとつだけど、休憩とりやすいしさらっと読めます。
料理や料理人についてのお話は好きなので読んでみました。飯テロでした。表紙絵に惹きつけられました。
第10回"ヤング・ブラッド・グランプリ(YBG)"決勝進出者
テーマは"十年ぶりに会う友人との夕食、そのひと皿"
1.川縁令奈(かわぶちれいな)フレンチ
2.邸浩然(ていこうぜん)中華
3.里中海(さとなかかい)ポルトガル料理
4.和田拓実(わだたくみ)フレンチ
5.山科一人(やましなひとり)和食
6.浅倉薫(あさくらかおる)イタリアン
★学んだ事
・傲岸不遜(ごうがんふそん): 「傲岸」は、おごりたかぶって人に接すること。 「不遜」は、思い上がっていて人を見下すさま。
・浅葱色(あさぎいろ):薄い藍色
・ミーガシュ:パン屑を表すミガーリャから名付けられた。ラードを作り、ニンニクとワインで香りづけし崩したクルトンと茹でた菜の花を和えた。
・マーガオ:馬告と書く。台湾原産のスパイス。山椒に似ている。香りが良く、胡椒よりも辛味がない。山椒のように舌が痺れることもない。
・天ぷらの原型はポルトガルの揚げ物という説がある。語源はポルトガル語のテンペラルで味付けをすると言う意味。あるいは、テンペロ、つまり調味料のこと。
★印象に残った言葉
(p183 里中 海の章)調理中の料理を見ること、音を聞くこと、その時点で食事は始まっている。 -
※
若者の小説版、料理の鉄人。
料理歴10年未満の6人の若手料理人が
料理の腕を競うコンクールが舞台。
才能はあるけれど気弱な主人公が、
決勝の大舞台で個性豊かな好敵手たちと出会い、
同じ目標を目指して成長してゆく物語。
序盤から結果がある程度予想できても、
一人ひとりのチャレンジャーが極度の緊張を
乗り越えて自分がなすべきことに全力を尽くす
姿は読んでいて清々しいです。
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料理の鉄人の小説版ですね。
面白かったけどキャラクター、ストーリーは定石通りという感じです。
それが良いとこであり物足りないところかな。
読んでいて自分にはラストが分かってしまいました。 -
若い料理人たちの戦い。シリーズ化するのかな?
それぞれの料理が美味しそうだとは思うんだけど、食べたこともない高級料理はなぁ…となると、邸さんの海鮮おこげを食べてみたい!かな。 -
料理のコンクールの話。
出場者、審査員、アシスタントたちのそれぞれの立場から、またそれぞれの場面での思いが語られるため、いつも読んでいる小説で、この相手はどう思ったのかな?この人の立場から見たらどうなの?といったモヤモヤ感もなく素直にコンクールの熱気とスピード感を感じられた。
とても読みやすいし、五十嵐先生の他の作品も読んでみたい。 -
まず装丁に惹かれてしまった本。
「小説版料理の鉄人」とレビューで書いてる方がいましたが、まさにそれでした!
コンクール参加者のそれぞれの心情が描かれていて、後半にいくにつれて引き込まれました。
特に心を掴まれたのは中華料理の邸 浩然のターン。迫力があってよかったです。
これは映像化したらとても面白いかもしれないなと。それぐらい登場人物のキャラクターがそれぞれに生き生きしていてよかったです。 -
途中で結末が予想できてしまうのですが、楽しめました。
45分きっかりで料理をつくるというのは、私には絶対無理だなと思いました。
読みながらレシピを考えましたが完成にはいたらず。雰囲気は伝わるのに、味が見えてこないのは私が未熟者だからなのかな。 -
才能と努力の結晶の料理人歴10年未満の才能が腕を競い会う、YBGという料理コンクールを描いた作品。
6人のシェフが腕をふるいそれぞれの想いを胸にコンクールに挑みます。
良かった点は調理中のそれぞれのキャラに合わせた緊張感が伝わってくること。
それぞれの想いは伝わってきました。
ただ、誰が優勝するのか大体わかってしまうところと、料理の説明が専門的すぎて、理解が追い付かず、美味しそうというのがあまりなかったのが…料理を読んだのでもっとお腹すいたーと言えるような感じは欲しかったですが、面白かったです。