銃声 (OTOMO THE COMPLETE WORKS)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 81
感想 : 5
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784065273159

作品紹介・あらすじ

17―19歳、未成年期の大友克洋が、学生投稿者時代からプロデビュー後までの1971年―1974年にかけて制作した11篇の短編漫画を、制作/発表順に収録した初期作品集。
1973年「漫画アクション8月4日増刊号」掲載の『銃声』にて、弱冠19歳でデビューした著者・最初期の短編7篇は、いずれも過去の単行本に収録されたことが無いため、短編集『ショート・ピース』所載の作品リストでタイトルを見たことはあっても実物を目にした者は少ないという、文字どおり“幻の初期作品”である。
本書は、それら全てを初収録するのに加え、完全な未発表作として4篇、デビュー前に描かれた習作や投稿作を収録している。
これらは、原稿が現存していたことも奇跡的であるが、こうした未発表作品の収録を著者が許可すること自体も「全集」企画ゆえの特例的措置であり、本書の実現は、まさに「半世紀に一度の奇跡」と言えよう。
粗削りで拙い未熟な作品集と侮るか、瑞々しい感性と10代の少年とは思えぬ老成ぶりを併せ持つ「恐るべき子供」の表現に戦慄するか、それは読み手次第だが、のちに、その名を世界に轟かす創作者が、世に生まれ出でた瞬間と、その前後を記録した“唯一無二のドキュメント”としても、本書の価値は計り知れない。
このデビューから僅か10年後の1983年に、あの『AKIRA』を描き始めるに至る、まだ無名の“怪物”の産声が今! 遂に!! ここに甦る!!!
※「OTOMO THE COMPLETE WORKS」第1巻

感想・レビュー・書評

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  • デビュー前の作品からという昔の漫画なのに、逆に大御所が描いている感じ。

  • 大友克洋全集の第1巻。
    デビュー作の「銃声」やデビュー前に描かれた作品を含む収録作全作品が単行本未収録という、この全集最大の目玉ともいえる内容。
    当然、読むのは今回が初めて。デビュー前の作品はCOMやガロなどの影響を強く感じるが、これらが10代の頃に描かれたというのは驚くしかない。デビュー作の「銃声」は何だか知ってる話と思ったらメリメの「マテオ・ファルコネ」のコミカライズ。

  • 1973年のデビュー作「銃声」や、それに先立つ習作的作品を含む。
    初めて見るものも多く楽しんだ。
    余白の多い、ひとこま、ひとこま、独立したイラストのような画面が続く。

    巻末の解説で、大友がプログレの影響を語りつつ、「ストーリーは必ず終わらなければなりません。なので、私はひとつの物語を長く描こうという気はありません。終わらないとダメ。」と述べているのが面白い。

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著者プロフィール

漫画家・映画監督。宮城県出身。
1973年「漫画アクション」にてデビュー。代表作に『童夢』『AKIRA』など。
1988年、自ら制作したアニメーション映画『AKIRA』は日本国外でも高い評価を受け、海外における日本アニメムーブメント(ジャパニメーション)のさきがけとなった。
2013年、日本政府より紫綬褒章。2014年、フランス政府より芸術文化勲章オフィシェ。
2015年、第42回アングレーム国際漫画祭・最優秀賞(フランス)。

「2023年 『銃声』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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