- Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
- / ISBN・EAN: 9784065279526
作品紹介・あらすじ
第165回直木賞作家 異次元レベルの最新短編集
創造と破壊のエンタングルメント
この面白さ、解除不能
「ミステリ×SF×怪物」が開くのは「世界」の扉
小説の最前線、ここから前人未到、読み逃し厳禁
きっとアナタも究中毒になる―
爆発物処理班の遭遇したスピン…鹿児島県の小学校に、爆破予告が入る。急行した爆発物処理班の駒沢と宇原が目にしたのは黒い箱。処理を無事終えたと安心した刹那、爆発が起き駒沢は大けがを負ってしまう。事態の収拾もつかぬまま、今度は、鹿児島市の繁華街にあるホテルで酸素カプセルにも爆弾を設置したとの連絡が入った。カプセルの中には睡眠中の官僚がいて、カバーを開ければ即爆発するという。さらに同時刻、全く同じ爆弾が沖縄の米軍基地にも仕掛けられていることが判明。事件のカギとなるのは量子力学!?
他に、日本推理作家協会賞短編部門候補「くぎ」、「ジェリーウォーカー」「シヴィルライツ」「猿人マグラ」「スマイル・ヘッズ」「ボイルド・オクトパス」「九三式」を収録。
あなたは、物語の転換点に立たされる
感想・レビュー・書評
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鬼★5 今まで読んだことのない、度肝を抜かれる発想力がスゴイ! #爆発物処理班の遭遇したスピン
また強烈なミステリーを読んでしまった…
これは間違いなく今年のミステリーランキング上位に入る。
今まで見たことのない題材を放り込んできたり、どんな角度で物事を見てるんだという衝撃度がハンパなかったです。実はまだテスカトリポカを読んでないんですが(持ってるけど)、犯罪小説、クライムミステリーの名手なんだろうなぁと想像がつきました。早く読もう。
本作、短編が八つもあるんですが、すべてにおいて犯罪に対する切り込み方がエグイ。読者の背筋にそっとナイフを突きつけている、もしくは逆に鈍器で脳みそカチ割られる感じなんです… こ、こええええぇぇ
エンタメ性も十分で、短編集とはいえ読みごたえもバッチシ。これは機会があったら、ぜひ読んでほしい一冊でした。
ということで、以下各短編の一言コメントです。
■爆発物処理班の遭遇したスピン
爆弾処理班の悲劇。
ネタバレになるので詳しくは言えませんが、まさかこの題材を扱うとは…
自分は初めて見ました、もうそれだけで衝撃。
近未来の超ハイテク犯罪者が本気出すとどうなるか、怖い作品でした。
■ジェリーウォーカー
特殊なキャラクター製作者の犯罪小説。
この発想もまいった、すげぇところに目をつける。まさにクライムミステリーの名手、面白かった。
■猿人マグラ
田舎の昔話と、夢野久作の名作ドグラマグラをテーマにした物語。
凄い角度からのイヤミス、最後の一行はマジ震える。
■シヴィル・ライツ
現代極道のリアルと奇天烈なケジメの話。
どうしたらこんなエグイことを思いくんでしょうか。冗談なのか真剣なのか、たぶん真剣なのが怖い。
■スマイルヘッズ
特殊な絵画を収集するコレクターの話。
フィクションなんだろうけど、本当にありそうで怖い。これも発想力が強烈。
■ボイルド・オクトパス
ライターが海外の刑事に取材する物語。
いいテーマ性ですね、正面から切り込んでいってるのが大好き。そして胸糞具合が最高。
■九三式
戦後すぐの日本の物語ながらも、今騒がれている現代の問題提起。
ある意味、怖さでは一番かもしれない。私もあなたも既に…
■くぎ
犯罪を犯した少年のネクストストーリー。
誰も彼もなんともやりきれない、なおかつ、いい意味で反吐がでる話。
正直、他の作家さんでは読めない内容。着眼点と料理の仕方のオリジナリティが最高でした。人によっては嫌いという方もいるかもしれませんが、自分は独自性のある作品は大好きです。
刺激がない生活を送っているそこのあなた! 本作を読んでみましょう。
あまりに芸術性が高い発想力にびっくりしますよ。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
佐藤究さん、5作品目。
今作品は調べてみると各々別々に発表された全8編の独立短編集。
最高すぎて一度読了してから再度再び読み直した。結局立て続けに2度読んでしまった。どんでん返し系やミスリード系の作品ではたまにあるが、こういう文学的な作品で二度読みは初めて。
まず驚くのはその一編一編のクオリティーの高さ。完成度の高さ。
短編作品としては勿体無い、長編で読みたいと思わされる特出したトピック、切り出し方、まとめ方。
凄く新鮮で斬新な切り口、そのリアルが生々しくそして新しく感じられる。
各々の世界へ作者持ち前の知性と脅威で刺激してくる。
素晴らしすぎる。
普段読み終わった本は誰かにあげたり、数冊まとまったら売りにいっているのだが、初めて手元にずっと残しておきたいと思っている。
作中に「江戸川乱歩」に触れる編があったが、佐藤究さんの作品には何処と無く江戸川乱歩作品の佇まいを感じる。時代背景的に戦前の江戸川乱歩作品はノスタルジックで、正直古めかしさを感じさせられるのだが、佐藤さんの作品は現代を描かれているため乱歩時代より発展した知識と具眼によりその古臭さは全く感じない。最先端の一番鋭利な部分の作品だと。
知的で脅威でリアルで「人間の持つ狂気」を存分に読み取ることができた。
至極の作品。感動。 -
お初の佐藤究さん
何から読もうかな?と図書館へ。
こちらと「Ank」を借りてきました。
究さん大好きな1Q84O1さんの助言通り 短編集から読んでみることに(人’▽'。)アリガト
面白かったー!
どれも長編に出来そうな話。読み応え抜群の短編集だった。
【爆発物処理班の遭遇したスピン】
爆発物処理班vs謎の起爆装置
まず爆発物処理班の男達が最初から最後までとにかくかっこいい。 そして、爆発物を起爆させるシステムがまた何ともおそろしくかっこいい。
-神はサイコロを振らない-
解除する方法などあるのか、という状況にゾクゾク。量子力学とはなんぞやってことは最後までサッパリわからなかったけれど笑
【ジェリーウォーカー】
クリーチャーとか 男の人好きそうじゃない?笑
ヒーロー物でもやたらカッコイイ怪物出てくるときあるよね。
【シヴィル・ライツ】
つまらぬ失敗をして指を詰めることになるヤクザの話。いや、そんな指の詰め方ある?それを見て楽しむ若頭も狂ってるけど、その若頭にそんな反撃の仕方ある?!笑 ラスト一行までみんな狂ってる。
【猿人マグラ】
『そっちに行くと猿人マグラにされるぜ』
子供の頃から気になっていた『猿人マグラにされる』という言葉。地方の怪談話や都市伝説のような謎を大人になってから解明しようとする話、かと思いきや めちゃくちゃゾッとする終わり方だった…。『猿人マグラ』の意味、、恐ろしい!
『スマイル・ヘッズ』
これが1番好きだった!
シリアルキラーのアートのコレクターの話。「シリアルキラーの絵は良識に照らすならば、本来取り引きされてはならない。しかし禁断の果実はコレクターを力強く引き寄せる」 。その絵がいかに素晴らしいか、ではなくその絵を”シリアルキラーが描いた”ことに惹き付けられたコレクターたちの狂気じみた話。後半ゾワゾワしっぱなしでたまらんかった。
【ボイルド・オクトパス】
引退した元刑事の その後の生活を記事にする雑誌記者の話。しばらく蛸は食べたくないなという話。笑
【九三式】
途中で無理かもと思った。 「猿人マグラ」を先に読んでいたから 野犬狩りの予想は出来ていたのに辛すぎた。戦後 食べることすらままならない生活を送る元軍人の青年。ただ大好きな江戸川乱歩の小説を読みたかっただけなのに…。
【くぎ】
少年鑑別所から出てきた十六歳の安樹。
「しっかり反省してまともな人生にすすむ。どくりつしたいです」 。塗装工の職に就いた安樹は、依頼人の家の廊下に落ちている一本の”くぎ”を見つけて……。そこに繋がるの?って驚きと最後の一行がめちゃかっこよくて好き。
SF、バイオレンス、ホラーと盛りだくさんの一冊に満足満足でした٩(ˊロˋ*)و
あれも読みたいのよ。究さんのナントカポリスみたいな名前の本。いつもタイトル覚えられない!
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テスカトリポカ!テスカトリポカ!!
昨日 shintak5555さんにも教えてもらったけど、きっとすぐ忘れるね笑 その時はまた「あのポカ...テスカトリポカ!テスカトリポカ!!
昨日 shintak5555さんにも教えてもらったけど、きっとすぐ忘れるね笑 その時はまた「あのポカリスエットみたいなの何だっけ?」って聞くね笑2023/11/28 -
うおー!面白そうー!!!【九三式】が好みそう!僕はスピンの方が一生覚えられないです笑
テスカトリポカは借りて読めず返しました…。『QJKJQ...うおー!面白そうー!!!【九三式】が好みそう!僕はスピンの方が一生覚えられないです笑
テスカトリポカは借りて読めず返しました…。『QJKJQ』しか読めてないという体たらくです…。
そしてお姉様、こちらの世界へようこそ…(о´∀`о)めくるめく禍ワールドでお待ちしてますよ笑2023/11/28 -
うんうん。ユキは【九三式】と【猿人マグラ】好きそう。 この本はさ『スピン』って覚えてた。『Qなんたら』 はアルファベット多すぎだよね笑
『禍...うんうん。ユキは【九三式】と【猿人マグラ】好きそう。 この本はさ『スピン』って覚えてた。『Qなんたら』 はアルファベット多すぎだよね笑
『禍』楽しみよ( -∀-) 裸祭りがあるってことは覚えてる笑
あとね呉さんも『爆弾』があと4人待ちで、『Q』が10人待ち!その前に早く手元の図書館本を読みまくらねばー!(; 'ᵕ' )アセアセ
時間が足りない!でもたくさん寝たい!2023/11/28
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やっぱり佐藤究さん会う、世界観みたいなんが合う
根底に流れていそうなものが合う
短編集なのでとてつもなく面白いものもあったり、そうでもないものもあったりで結局★4に落ち着いちゃうんだけど良かった!一読の価値あり!
それにしても科学って良いよね、説明のうまい作家さんだと分かった気になれてなんか気持ちいいしw
科学とミステリーの融合、サイエンスミステリーやな、略してSエ…(やめとけ!)-
2022/12/27
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2022/12/27
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2022/12/27
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『Ank』を読んでお気に入りになった作家さんの短編集。
短編なので内容が薄いのかなと思いながら読み始めたらもう最高!
8編とも佐藤さんの世界観にどっぷりハマれ、長編を読むよりお得な感じ。(もちろん長編も良いですよ)
まだ、佐藤さんの小説を読んだことない人はこの『爆発物処理班の遭遇したスピン』から読み始めてみるのもいいかも。
あと、佐藤さんの本はジャケットもカッコよくてお気に入り。
表紙は防爆服カナダ製CA9?アメリカ製MK5?酸素カプセル?? (・・?
裏側は例のクラゲかな?-
ゆーき本さん、2冊借り素晴らしい!
読みごたえがあるのは長編のankですが、短編なのでスピンの方が読みやすいかもしれませんね(≧∇≦)bゆーき本さん、2冊借り素晴らしい!
読みごたえがあるのは長編のankですが、短編なのでスピンの方が読みやすいかもしれませんね(≧∇≦)b2023/11/23 -
ありがとありがと ·͜·♡
ではではスピンから読み始めようー!
1番借りたかった テスカトリポカが無かったから
そちらはまた今度チャレン...ありがとありがと ·͜·♡
ではではスピンから読み始めようー!
1番借りたかった テスカトリポカが無かったから
そちらはまた今度チャレンジー!
おつかれイッキューさん ゆっくり休んでね〜
( ᵕᴗᵕ )✩⡱2023/11/23 -
おはようございます!
寝てました…w
佐藤さん気に入ってもらえると良いですが…^_^
気に入りましたらテスカトリポカもぜひ!
これもグッドで...おはようございます!
寝てました…w
佐藤さん気に入ってもらえると良いですが…^_^
気に入りましたらテスカトリポカもぜひ!
これもグッドですよ(≧∇≦)b2023/11/24
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非常に質の高い8編の短編集でした。
着眼点と構想、創造性と構成など、いずれも読み手の想像を遥かに超えるスリルと恐怖体験に痺れました。
近未来というよりも直ぐにも起こり得るテロ犯罪、CGクリエイターの禁断の交配による新種生物創造、ヤクザの理不尽な掟、古の怪綺談、シリアルキラーや殺人担当元刑事の闇、地獄から帰還した復員兵が「野犬狩り」で見た地獄、鑑別所を出て塗装工として働く青年が遭遇する闇…。
どの作品も、ダークな短編ながら完成度が高く、現実味を伴った恐怖の異世界へ誘う描写が繊細・秀逸で、背筋が寒くなります。
時系列でいくと、『テスカトリポカ』以前の発表になっているようですが、人間の欲や闇を、爆発的で鮮やかに描くことに長けた著者の、その才能を裏付けるような魅力作と言える気がしました。 -
『QJKJQ』からお久しぶりの佐藤さん、本来は『テスカトリポカ』を先に読む予定が読めずに返却しており、こちらも寝落ちしたお陰で図書館に間に合わず取り置き期限を過ぎて一度逃しました。佐藤さんの作品は一旦寝かせないと読めない呪いにかかっているようですが無事に再ゲット。
短編集ですがどれの完成度も高くて、もっと読みたいと思ったものばかり。
特に好みだったのはゆーき本さんの予想通り『猿人マグラ』と『九三式』でしたが、今回もそれぞれ書いていこうと思います。
また長くなるのでお時間のある方はお付き合い下さい。
【爆発処理班の遭遇したスピン】
最近まで全くタイトルが覚えられなくて「あー、あれ、なんとかのスピン」と全然伝わらない言い方をしていましたがこれは長編として最も読みたかった作品です。
当初、スピンが付いてる特殊な爆弾を処理する話だと思っていたらなんと、量子力学のお話でしたか!
本当に頭の良い方は難しい事を人に分かりやすく説明出来ると言いますが、この小難しい説明を登場人物に非常に分かりやすく噛み砕いて説明させてくれる佐藤さんの凄さ…。
ドッペルゲンガーを使った例えが非常に良く出来ていて「はぁーん!!」と変な声が出た程です。
謎のテロ組織との手に汗握る攻防にこれ本当に短編ですか?!と疑いつつ読み進めていくと綺麗に終わりを迎え、拍手を送りたい位でした。そしてアインシュタインに敬礼。教訓「酸素カプセルには迂闊に入らない。」
【ジェリーフィッシュ】
売れっ子CGクリエイターの苦悩と受難のお話。本当はクリーチャーをデザインしたいのに背景画や武器のCGばかり作らされていたピートスタニック。しかしこの下積みがかなり役立つ事になるのですが、この伏線も感心したもののそこがメインではありません。
すっかり人気のクリエイターとなったピートが講演会で『サイコゲーター』というムカデとワニを足したような彼の代表作をデモンストレーションで書くというシーンがあるのですが、どんな怪物なのか見たいー!!とワクワクして読み進めると、もっと凄いのがいたー!と驚愕。
全部見たい、なんなら自分で書いてみようかと思わせてくれる錚々たるメンバー。クリーチャー祭り開催中ですが中でもラスボスがかっこいい!終わり方もアメリカンブラックジョークで最高でした。教訓「命を弄ばない」
【シヴィルライツ】
つい最近『半暮刻』でも読みましたが暴対法が出来てから大変なヤクザ屋さんのお話。
原チャリを盗まれただけで指を詰めろと組長から無茶ぶりをされる組員。そのとばっちりでお前も指ちょんぱじゃ!と命じられる主人公今井の同期の白滝。これが前代未聞のちょんぱ方法で、ワニガメのホセくんが大活躍です。
あまりの無茶苦茶ぶりに嘘だろ?!と笑ってしまいましたが、本当に無茶苦茶なのは白滝でした。
どうにかして小指を守ろうとした彼の突飛な行動に驚いていたら、ラストで更に驚き白滝、かっけえ…と唸るのでした。教訓「指を失ったらそちらで瓶を持とうとしてはいけない」
【猿人マグラ】
どこかで聞いた響だなと思っていたら、私を暫く精神支配していた夢野久作さん著『ドグラマグラ』が出てきます。舞台は福岡で夢野さんの出生の地。ところが主人公のわたし曰く「福岡人は自分達をおおらかで単純なお人好しと思いたがる傾向があるので、光と影、正気と狂気の混在する二重三重に絡み合った精神構造など自らの文化のうちに認めたくない」さらに「先生を偉人ではなく本物の異常者として扱っている。夢野先生よりタモリ。」
酷い言われよう笑。
このように夢野さんへのリスペクトが感じられるこのお話は、まさに狂気と正気の狭間の恐ろしさ溢れるものでした。特に最後が怖くて最高です。いつか佐藤さんにはホラー長編も書いて頂きたいなあ。久々にこの作品を読んでいる間中「ブゥーン、ブゥーン」とドグラマグラの時計の音が脳内で響いていました。教訓「やっぱり1番怖いのは人間かも知れない」
【スマイルヘッズ】
銀座で画廊を経営している主人公の密かなお楽しみのお話。実際にこういうコレクターいそうです。中でも彼が血道を挙げて集めているのが27人も殺人を犯しているドルフィンマンことミッチ・ジョーデンの描いた絵。その中でも超絶スーパーレア、ガチャで言うと確率0.01%ばりの作品を売りたいとの連絡が彼に舞い込みます。金を積めば垂涎ものの推しが手に入るとくればそりゃあ飛び付く訳です。(お金に物を言わせられれば)
果たして本物の推しなのか否か?どうやって手に入れたのか?結果は非常に不気味で最高でした。やっぱり佐藤さんにはホラーを(以下同文)。1つ笑ったのはドルフィンマンに対して「普通に暮らしながら27人も殺すなんてクールすぎる。昼はちゃんと働いて空いた時間に絵を沢山描いてエネルギッシュ」という感想。いや、そうだけども…。教訓「0.01%は代償もでかい」
【ボイルドオクトパス】
とある作家が『フォーアーディテクティヴ』と言う、刑事が引退した後どう暮らしているのかに焦点を当てた連載をしていました。このタイトルは紙面に載せられなかった幻の10回目の名前。
ぜひ読んでみたいのですが、10回目は映画などで良く目にするLAPDの元刑事、ネイザンバプティ。
筆者は大のアメ車ファンでヒャッホイLA観光できるぜ!と意気揚々に取材に出かけます。
終盤までは何事もなく取材交渉をするシーンが続くのですがそこはやはり載せられなかった凄い理由があります。タコが嫌いな私には地獄絵図のような話でした。こんなんされたら逆切れして茹でたてのタコをネイザンの顔面にそぉーい!!とパイ投げしてやります。
ネイザン怖すぎるよ…。教訓「迂闊に誰かの隠れ家に行ってはいけない」
【九三式】
GHQの支配下にある戦後の日本が舞台です。ニューギニアから帰った元兵士の小野は大の江戸川乱歩ファン。古書店で見つけた思い出の短編集を買うお金を稼ぐ為に、憎きGHQの仕事に就くのですがこれまたろくな事が無いのです。
犬って…二足歩行でしたか…??
当時、乱歩全集の宣伝に黄金のチンドン屋が練り歩いていたとか。見たかったなあ。これはもう、有りそうで怖い話。いやあったと思う。
第二次世界大戦はどうしてもドイツが言及されますが、アメリカだって中々に酷いです。何せ景気回復させる為に早く戦争を終わらせたいという理由で原爆を落としてくるのですから、これ位の事は平気でやりそうです。(別にアンチ米ではありませんが)
小野の決断…かっこいいよ…。最後に某有名な作家さんが出てくるのも嬉しい限りです。教訓「ギブミーチョコレートは良いがギブミーマネーは危ない」
【くぎ】
主人公の安樹は少年院帰り。塗装会社に無事就職が決まり社会復帰に成功するのですが、彼はそもそもは正義感のある人だったようでそれが気持ち良かったです。
巻き込まれる事件事態は気持ち良くないんですけれど。短いページでこんな完成度の高いミステリーが書ける佐藤さん恐るべし!最後のシーンも短編ならではで良かったです。教訓「釘を落とす男がいたら即通報」
どれも長い小説を読んだような満足感で、とても楽しめました。そしてもしやと思い参考文献を拝見してみると、やっぱりあったー!!『ドグラマグラ』読まれてたー!!執筆中に凶器本を読むだけでも大変なのに小説を書く為にあの内容を読破するとは…。元からお好きなのかも知れませんが本当に作家さんて凄い。
そして佐藤さんの作家さん方に対するリスペクトも感じられてとても良かったです。
寝不足の毎日でそろそろ解放治療場に向かわねばならなくなってきそうですが、私は今日も本を読みます。-
ユキ イッキューさん
今年は2人と仲良くなれてとても嬉しかったよ( ¨̮ )︎︎♡
実は 今日仕事中 寒ーって思ってたら
熱出してましたー!...ユキ イッキューさん
今年は2人と仲良くなれてとても嬉しかったよ( ¨̮ )︎︎♡
実は 今日仕事中 寒ーって思ってたら
熱出してましたー! ダウンしております⤵⤵⤵
夕飯 いいお肉買ってすき焼きだったのに
みかんしか食べてません。・゚・(*ノД`*)・゚・。笑
あと1時間で今年終わっちゃうから
その前にたくさんありがとうって
伝えておきまーす(*´▽`人)アリガトウ♡
ユキイチコンビ最高٩(ˊᗜˋ*)و”
2023/12/31 -
お姉様!!大丈夫ですか?!!
そんな大変な時にわざわざありがとうございます!
こちらこそ、おふたりと出会えて仲良くして下さり、2023年の終...お姉様!!大丈夫ですか?!!
そんな大変な時にわざわざありがとうございます!
こちらこそ、おふたりと出会えて仲良くして下さり、2023年の終わりの方本当に癒されました!
両親の件も優しくお話聞いて下さったり、色々しんどかった事も多かったけどお二人が楽しくお話して下さったから乗り切れました。本当にありがとうございました!
来年も宜しくお願い致しますm(_ _)m
お姉様は寝てください!元気になってお肉食べましょうね。無理しないで!
本当にゆーきさん優しい…(T_T)
幽体離脱体で看病に行きます!
お2人の方が僕にとっては最高です!!2023/12/31 -
ゆーきさん、大丈夫ですか!?
すき焼きは後回しでとりあえず寝て寝て熱下げましょう!
安静が一番です!
そして、終わっちゃってる…w
2023...ゆーきさん、大丈夫ですか!?
すき焼きは後回しでとりあえず寝て寝て熱下げましょう!
安静が一番です!
そして、終わっちゃってる…w
2023年が…
47分過ぎてるΣ(゚Д゚)
明けましておめでとうございます!
ゆーきさん、ユッキーさん今年もどーぞよろしくお願いします(≧▽≦)2024/01/01
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2022年六月既刊、八話で構成され、それぞれの物語に連続性はなく、大体長いもので約六十頁なので読み切りやすい。各々の話は、奥行が深く、短編だからといって粗雑さはなかったように思う。
目次を見ても何となく興味が湧き中でも目玉は、タイトル通りの「爆発物処理班…」が面白く読めました。
警察の機動隊が特別に組織され、処理班が東京オリンピックを見越して爆破テロリストから爆発物の解除の任務のため鹿児島で訓練をしていた。
ある日、爆破テロの犯行予告が同県の教育委員会に入った。設置された場所は限られている。怪しい段ボール箱が発見された。爆発物にX線を照射して物を判定し、不審な電波がないことを確認した。そこに油断が生じた…という感じで、テロ組織が警察への挑戦状の如く現場検証の間もなく次の犯行声明が流れた。
大矢警部は爆発物「CL―20」の化学名は、ヘキサニトロヘキサアザイソウルチタン、長い化合物名は、核を除けば地上最強の威力を持つ爆薬という。物語は、化学から量子力学の話まで続く…。
この原稿を書いていたら新聞の朝刊に、世界で初めて量子コンピュータの弱点克服の記事が載っていた。
理化学研究所の論文が25日、英科学誌ネイチャーに掲載され、シリコン方式による本格的な量子コンピュータで実用的な計算をするのに不可欠な技術で計算のエラーを訂正する「誤り訂正」が研究チームによって成功した。と書いていた。
本書を読み始めてSF小説かと思っていたら量子力学を応用するレベルまで飛んでいた。
何とも理系の事柄に興味を擽る小説仕立てだった。僕は文系だから…という言い訳はしないで、ちーと勉強しよ‼
それにしても佐藤究さんの小説は、抽斗の数が多くぶっ飛び方が半端なくおもしろい。参考文献の多さから相当勉強し、そこから想像が膨らむのですね。
調べてみると、アインシュタイン博士の名言に『創造は知識よりも重要だ。知識には限界があるが、創造力は世界を覆う』と書いていた。早くも次の作品に期待している。
読書は楽しい。 -
(当たり前だが、)作品トーンは一貫しているものの、好きな作品は読み手ごとに結構バラけるかもしれない。個人的には、「シヴィル・ライツ」と、「スマイルヘッズ」と、「九三式」が良かった。