- Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
- / ISBN・EAN: 9784065280386
作品紹介・あらすじ
十四歳。私は父を殺すことに決めた――。
父との確執、滾るような憎しみ、絶望。
あの頃の、魂の叫びを書き綴る。
孤高のミュージシャン、そして小説家・黒木渚が描く切り傷だらけの青春譚。
孤独と怒りを抱えた少女が、崩壊寸前の家族を捨て、
全寮制の中学校へ行くのは圧倒的なひらめきだった。
家を出て行った父と、それを受け止めた母、静かに悲しむ弟。
四人家族の輪から最初に抜けたのは、私。
それでも私は「父親」という存在にいつまでも囚われている。
許せない、苦しい、わかってほしい。
私は「特別な子ども」になりたかったーー。
「この話を書かずに、のうのうと作家人生を送れたら良かったのにーー黒木渚」
感想・レビュー・書評
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黒木渚の自伝的小説。
もう読んでいてずっとチクチク痛かった。
父との確執。
父を敵とする中でギリギリ自分自身のメンタルを保ってはったんかな?
作中で父に対する決別のために、弟と一緒にレモンの木を買いに行って植えるシーンがあるが、普通の学生には思い浮かばない発想のように感じて、辛いシーンやけどなんか感心してしまった。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
レモンの木は見たことが無く、棘があるのも初めて知った。
主人公の少女はほとんど家にいない父親をずっと憎み続けながら成長する。
崩壊寸前の家族から逃げるため、全寮制の中学校へ行く。
しかし、大人になっても「父親」という存在にいつまでも囚われている。
離婚して出て行った父親を憎む記念として、
弟と一緒にホームセンターで見つけた、
枯れそうな弱いレモンの苗。
いつしか庭でしっかりと成長し、大人になるころには大きな実をたくさんつけるようになる。 -
十四歳、私は父を殺すことに決めた──。歌手にして小説家、黒木渚が綴る渾身の私小説!
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ちょっと痛いし苦しいし、女子校のモワッと籠もった感じリアルだし、だけど、読もうと思った。