この世の喜びよ

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  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (144ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784065296837

作品紹介・あらすじ

思い出すことは、世界に出会い直すこと。
最初の小説集『ここはとても速い川』が、キノベス!2022年10位、野間文芸新人賞受賞。注目の新鋭がはなつ、待望の第二小説集。

幼い娘たちとよく一緒に過ごしたショッピングセンター。喪服売り場で働く「あなた」は、フードコートの常連の少女と知り合う。言葉にならない感情を呼び覚ましていく表題作「この世の喜びよ」をはじめとした作品集。

ほかに、ハウスメーカーの建売住宅にひとり体験宿泊する主婦を描く「マイホーム」、父子連れのキャンプに叔父と参加した少年が主人公の「キャンプ」を収録。

二人の目にはきっと、あなたの知らない景色が広がっている。あなたは頷いた。こうして分からなかった言葉があっても、聞き返さないようになっていく。(本書より)

感想・レビュー・書評

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  • 2022年下期芥川賞受賞作

    芥川賞を取ったということで読んでみました。

    純文学は正直苦手なのですが、食わず嫌いとならないように芥川賞作品で気になったものは読むようになりました。いずれの受賞作も芸術性が高く味わい深い内容です。ただ、難解な作品も少なくなく、読解というか自分なりに内容を消化するのには読み返しなどする必要があります。これが苦手の理由なんです。苦手ではあるのですが短編か中編なのがせめてもの救いですね。

    さて、感想です。

    今回の作品もご多分に漏れず、一回読んだだけでは作者が何を言いたいのか、何がこの世の喜び、なのか正直よくわかりませんでした。

    主人公が二人称(あなた)で語られており、いきなりまごつきました。これも何かの狙いがあるのでしょう。
    大まかな内容は、ショッピングセンターの喪服売り場に勤める中年女性と頻繁にフードコートに出入りしている少女との心の交流といったところです。

    詳細は省きますが、本書の主題は、本当の幸せや喜びは当人にとってなかなか認識出来ないものだけれども確かにあるものだってことだと感じました。
    つまり、この世の喜びがあるのに気づかずスルーしたりしてないですか?ってのが作者の言いたいことなんでしょう。あくまで個人の感想ですが。



  • 第168回芥川賞受賞作。
    解釈が難解な作品だと思う。

    オビには「思い出すことは世界に出会い直すこと」と書いてあるけど、ちょっとピンとこなかった。
    自分の身の置き場というか、居場所探しの話なんだと思った。

    どうやって、自分がしっくりとくる場所を見つけ出すのか。たどり着くのか。
    若い頃の所在のなさは、まだ未来があるからいい。
    歳とった時、どこにいるべきか?
    ショッピングセンターの中のゲームセンターでメダルゲームをやってる…それも良いか?いや…

    二人称で語られる形式。作品の中の「あなた」とはもちろん主人公のことであるが、たまに誰のことなのか見失うことがあり、僕自身のことと勘違いして読み続け「あれ?」ってなる感覚がおもしろかった。
    ただ、残念ながら、僕は、喪服売り場の女性店員にはなれなかった笑

    他に短編「マイホーム」と「キャンプ」収録。
    僕としては、表題作を含めて3篇の中で、一歳半の双子を夫に任せてハウスメーカーの建売住宅にひとり体験宿泊する主婦を描く「マイホーム」が最もおもしろかった。

    ♪よくある話〜喪服の女編〜/柴咲コウ(2008)
     からの、
    ♪星の王子様/Shing02(1999)

  • ごめんなさい、駄目でした。
    独特な世界観なのですが、読みづらいし何が言いたいのか分かるような分からないような、理解したいと思うところまでいけなかった。

    芥川賞、よくわからにゃかった ₍̫̫˲᭯ΦܫΦ˱᭯₎ ̫

    • みんみんさん
      芥川賞ドンマイ\(//∇//)
      わたし読んだことないかも…
      芥川龍之介さえ読んでない笑
      芥川賞ドンマイ\(//∇//)
      わたし読んだことないかも…
      芥川龍之介さえ読んでない笑
      2023/06/11
    • あゆみりんさん
      みんみんさん、「コンビニ人間」「むらさきスカート」も読んでないですかね?
      ちょっと前の芥川賞ですが、小川洋子「妊娠カレンダー」これも自爆しま...
      みんみんさん、「コンビニ人間」「むらさきスカート」も読んでないですかね?
      ちょっと前の芥川賞ですが、小川洋子「妊娠カレンダー」これも自爆しました。
      爆死です。
      2023/06/11
    • みんみんさん
      な〜い笑
      あえて避けてる気がしてきた(~_~;)
      な〜い笑
      あえて避けてる気がしてきた(~_~;)
      2023/06/11
  • 不思議な作品でした。
    初めから最後まで、淡々とした文が続き、
    特に劇的なことが起こるわけではありません。
    そして、一番の不思議は
    主人公が「私」ではなく「あなた」で語られること。

    「あなた」は、子育てを終えた女性、穂賀さん。
    ショッピングセンターの喪服売り場で働いています。
    内向的な彼女に話し相手ができます。
    フードコートに毎日来る中学生の少女。
    小さい弟がいて、家では落ち着くことができない少女。
    「あなた」は、少女と話をすることを楽しみにしています。

    そして「あなた」には、ほかにも話し相手がいます。
    喪服売り場の前のゲームセンターで働く23歳の多田くん。

    本文にこうあります。
    《多田と話す時は「あなた」はいつも、
    23歳の自分を一度思い出してから話すので、
    少し返事が遅れてしまう》

    相手の言葉に対して、
    自分が相手の年齢だった時の過去の回想があり、
    それから次の言葉へと繋がっていきます。
    『思い出すことは、世界に出会い直すこと』
    本の帯の この言葉がヒントかもしれません。
    世界に出会い直すことが
    この世の喜びってことなのかな???

    二人称で語られることについて、
    詩人でもある作者ご本人のこんな言葉があります。
    《主人公を「あなた」と呼びかけるように書いてみたら、
    不思議と自分も誰かに見守られているような気がした。
    作品を書くことが、
    自分自身をカウンセリングすることになっていました》

    ジグソーパズルのピースを ひとつひとつ
    ゆっくり置いていくような作品。
    ただ、最後のピースが見つからない。
    そんな気がしたまま、本を閉じました。

  • ●この世の喜びよ
    二人称で語られる、ということを知らなかったら、かなり戸惑ったかもしれない。

    主人公「あなた」が働くショッピングセンターの様子の描写が続き、17ページまで読み進めると。
    ここで物語が、うごく。

    ある1人の少女との出会い。
    ここからだ。
    その少女は、家族との関係に悩んでいる。
    あなたは、あなた自身がかつて子育てをしてきた日々を想いながら、あなたなりのメッセージを、伝え続ける。
    だけど、あなたの言葉は、時折、うまく伝わらない。

    そして、多田くんである。
    わたしはこの、多田くんに一目惚れをして、久々に本の中の人を好きになった。
    誰かが誰かに失礼なことを言った時、それをちゃんと注意できる人でありたいと思う。そして、そういう人はたぶん、駅で誰かが何かを落とした時に、その誰かがイヤホンをしていようと、ザクザク歩いていようと、「落としましたよ」と言える人だ。
    多田くんは、前者の人間で、きっと後者の人間でもある。
    わたしはというと、前者の人間で、後者の人間ではない。
    しかし、物語後半。
    さすが、わたしが一目惚れをした人である、という展開が待っていた。
    どうか、今年のバレンタインデーに、わたしがチョコレートを渡した人が、「やっぱり…」という人でないことを祈るばかり。

    話が逸れた。

    物語に展開はあるものの、ずっと同じテンションで進んでいるような印象で、それが主人公あなたの日常であって、思考なのだとは思うけれど、セリフの温度感や、いつの場面なのか、というのが非常に分かりにくく、何度もページを遡った。少しだけ時間のかかる読書だった。

    ラスト、この世のよろこびが描かれる場面があるが、そこも似たようなテンションで描かれており、わたしにはいまいち、この世のよろこびの熱源のようなものを、受け取ることができなかった。
    そういった気づきにくい日常こそが、この世のよろこびなのか、はたまたわたしが子育てをしてきていないから分からないのか、そのあたりは謎のままである。

    個人的にはP63「この子たちほどの喜びはなかった。近くから見守り過ぎて、昔は主語や人称さえ混ざってしまっていた」あたりがこの物語の一番言わんとしている部分のような気がした。「あなた」という慣れない二人称で物語が進んでいくのも「主語や人称さえ混ざってしまっていた」というのと、ぴたりと重なる。

    ●マイホーム
    こちらは「彼女」という三人称で物語が進んでいく。

    『この世の喜びよ』にも描かれていた、子どもの生臭い寝息の描写があって、ああ、生活って、生きてるって、きっとこういうことだよな、と思う。
    そして同時に、わたしはその生臭い寝息を一生知らないまま終えるんだな、と思った。
    その気持ちを「寂しい」という一言で片づけられないから難しいものである。

    結婚して得られるものと失うもの。
    だけど、失ったことより、得られるものの方が格別に多いのだろう。
    経験してみないと分からないけれど、わたしにはやはり分からない。
    それらが上手に、短いながらも丁寧に描かれていた。

    ●キャンプ
    人の名前を覚えられない、という「少年」があるキャンプに参加した時の様子がつづられている。
    登場人物は多いのに、誰の名前も描かれていない。
    5人の少年の、大人に内緒で行われた秘密の儀式。

    ○まとめ
    物語は3編とも、やや低温寄りの常温のテンションで描かれている。
    丁寧な描写ではあるが、具体的に描かれるまで少し読み進めていかないといけないので、今そこにある情報だけで、いかに自分の中で像を作り上げられているかによって、理解の幅が異なるだろう。
    そこに、突然現れる具体的な描写がぽこっとはまりこんで、物語の全体が明らかになる。
    しかしその頃には、物語は終盤にさしかかってきている。
    例えば、点と点を結ぶと線になって、それらがさらに物語の輪郭を作るけれど、その点の数や位置が、読む人によって違ってくる可能性があるように思う。そうなると、最終的な物語の輪郭も変わってくるだろう。

    さすが芥川賞。
    簡単には抜け出せない世界が描かれていた。

    • naonaonao16gさん
      アールグレイさん

      こんにちは~
      コメントありがとうございます!

      えーーー!
      本の中の人に惚れたことないんですか??
      わたし...
      アールグレイさん

      こんにちは~
      コメントありがとうございます!

      えーーー!
      本の中の人に惚れたことないんですか??
      わたしは昔は結構しょっちゅうで、最近はなかったのですが、この作品で久々でした笑
      勝手に脳内で登場人物が実写化(写実化?)されて、それがなんとも自分の好みの印象に仕上がっている、という感じです。
      どうか、多田くんの印象が伝わりますように…!笑
      早く図書館で順番回ってきてほしいです!!

      バレンタインデーのチョコは、例年お世話になっている方々にばら撒いているのですが、今年はその中に一つ、本命が紛れていました笑
      しかし、そこまで本気でもないので、特に期待もせず過ごしています笑
      2023/02/19
    • 5552さん
      naonaonao16gさん、こんばんは。

      私、この本、芥川賞の候補になる前に借りたんですけど、結局読みそこなって、その後芥川賞候補に...
      naonaonao16gさん、こんばんは。

      私、この本、芥川賞の候補になる前に借りたんですけど、結局読みそこなって、その後芥川賞候補になり、受賞してしまい、図書館での予約が殺到。
      あのとき読んでいれば、大きな顔ができたのに…、と、しょうもないけど悔しいです。笑
      naonaoさんの一目惚れした多田くん、気になります!
      私も、しょっちゅう、一目惚れしますよー。
      その本を読んでいる間中、幸せだから良いことですよね!
      2023/02/19
    • naonaonao16gさん
      5552さん

      こんばんはー!
      コメントありがとうございます!

      なるほど…
      この作品にそんな経緯が…!
      わかります、わたしもよく、売れたバ...
      5552さん

      こんばんはー!
      コメントありがとうございます!

      なるほど…
      この作品にそんな経緯が…!
      わかります、わたしもよく、売れたバンドの昔のCD持ってる時に、大きい顔します笑
      サブカル好きの、しょーもない悪い癖ですよね笑

      多田くん、是非最後まで読んで頂いてご判断を!という感じです…
      一目惚れ、しちゃいますよね////
      最近思い出すのは『流浪の月』に出てきた青年です。
      2023/02/19
  • 自分の手から離れていく親目線で描かれており、中学生、小学生の子を持つ自分としても、なんとも言えない気持ちになった。
    ”あなた”という言い回しは、その意味以上に物語を難解にさせており、差し引きで考えたときに果たして採用すべきだったのかは、疑問に思う。

  • 芥川賞受賞の会見の中で井戸川さんが「日々の尊さ、生きていること、そこにいるということ、それは誰かといても独りでいても喜びを感じられる、そのことを忘れたくない」と熱を込めて話されていたのがとても印象的でした。
    主人公や娘、少女の感情の起伏や話の流れは独特のものがあり、正直わからない部分も多々ありましたが、主人公を「わたし」や「彼女」「〇〇(名前)」とせず、「あなた」としたところ…自分中心でも他人事でもなく、「あなた」のすぐ傍にいていつも見守っているよ、という愛情が感じられた作品でした。

  • 2022年度下半期芥川賞受賞作。
    受賞作ものを図書館で予約するとやっぱりほぼ半周遅れ。
    まぁ、そんなに待ちわびているわけでもないので特に問題はないけど。

    主人公の行動を「あたは・・・」と2人称で呼びかけるような語り口で綴っていく何とも不思議な読み心地は、奇しくもこの賞レースを争った『開墾者』の著者、グレゴリー・ケズナジャットの別の作品『鴨川ランナー』と同じスタイル。しかも装幀のテーマカラーも同じく淡いイエローで、益々その偶然性が興味深いところ。

    が、内容的には全く異なる作品。
    自宅近くのショッピングモールの喪服売り場で働く、”あなた”。
    休憩時間に何とはなく周囲の散策を行う中、目に留まったいつもフードコートに居る少女。
    ”あなた”は2人の娘を育て上げ、今はその延長線をのっぺりと生きているような日々。
    そんな中、少女の中にかつての日々への懐かしさのようなものを感じ、関係性を縮めて行く。
    少女は家庭の中で弟の世話係的な役割を押し付けられる、いわゆるヤングケアラーのような生活を送っていることがわかる。。

    何か特別大きな事件が起きるわけでもなく、強烈な個性を持った登場人物が出てくるわけでもなく。
    ちょっとずつ距離が近くなったり、近くなりすぎた故にちょっとしたひずみで大きな反発が起きたり。
    小難しいわけではないが、何を伝えようとしているのかがあからさまではないので、受け取ったものが意図したものなのかがよくわからない。

    自分的にはあれだけ精一杯だった子育ての日々も、時が経つと色々なことを忘れてしまっている”あなた”が印象的だった。
    自分も子どもが小さかった頃のこと、はっきりと思い出せることはほんの僅か。
    あんなに濃密な時間を過ごしていたのに。
    決して気持ちがそこになかったわけではないのに。

    同時収録されている『マイホーム』、『キャンプ』もそうだが、語り口が特徴的。
    なんてことない日常の一場面のなんてことのない描写を滔々と、流れる様に語り、ときに何のオチもなく急に場面が切りかわるので、「えっ」てなる。
    『この世の喜びよ』は2人称語り、『マイホーム』は3人称、『キャンプ』は主人公視点と様々なのだが、不思議と似たような感覚になるので、この著者の文体の特徴なのだろう。
    長編でこの感じだと疲れそうだけど、短~中編なのでまだ面白さとして消化できる。

  • どこか寂寥感を感じさせる作品でした。
    3編から連なる短編集で、どの作品も読みやすい
    文章でした。3編に共通しているテーマは、「子供」だと、私は感じました。表題作の「この世の喜びよ」は、スーパーの喪服売り場で働く女性の大きくなった子供たち、いくら大人になっても、親から見ればいつまでも子供なんだと、いつまでもほっとけれないんだと、どこか過保護な部分も、自分で認めつつも心配になる、そういう部分を上手く文章に取り込んでるなと感じました。「マイホーム」では、小さな双子の母が、1日だけ、一人でモデルホームに宿泊体験する話なのですが、やはり、子供の
    事を気にしてしまう。当たり前の事だと、感じるのだが、育児の難しさも感じながらも逆に子供たちに助けられている。最後の「キャンプ」は、子供たちで集まってキャンプを楽しむのだが、それぞれの家庭環境が垣間見れる、子供が各々に探り合っている描写が、とても良かったです。
    私個人的には、芥川賞の候補になってほしい作品の
    一つです。

  • 独特……。
    これはどうやって読めばいいのだろうか??
    想像力を掻き立てる文章です。

    語り手はおそらく穂賀さんという女性なのだと思われます。
    情報としてはこのような感じ。
    夫アリ。
    二人の娘アリ。
    デパート?の喪服売り場で働いている?いた??

    独特と感じたのは、自分のことを「あなたは……」と回想しているところです。

    もし、自分のことを「あなたは……だったんですよね」という表現を使うとすれば、死ぬ間際の走馬灯を見ている時なんじゃないかなぁ、と思ったんですよね。
    普段、自分のことを振り返った時に「あなたは…」ってあまりないと思うのです。
    自分のことなのに距離感を感じる言い方なんですよね。
    イメージとしては、身体から魂が抜け出ていて、魂が身体に語り掛ける感じとでも言ったらいいのでしょうか。
    もはや自分事ではない雰囲気を感じます。

    特に気になった文章は下記になります。

    ”多田と話す時はあなたはいつも、二十三歳の自分を一度思い出してから話し出すので、少し返事が遅れてしまう。もう一人挟んで会話しているのだから仕方ない。”(抜粋)

    これ、ちょっとわかるんですよね。
    誰かと会話していて、過去の自分を思い出し、会話をする。(過去の自分のフィルターを通して、会話している感覚に近いのかも)
    自分の中の記憶(思い出?)が誰かと会話をすることで、育っていくというのでしょうか?
    さらに時間を置いて、その元の記憶を思い出すと、元の記憶と誰かと会話した経験も一緒に思い出す。
    (文章だとわかりずらいな…)
    思い出とは……、記憶と経験が積み重なっていき、育っていくものなのかもしれません。

    もし、この本が走馬灯をイメージして書かれたものなのだとしたら、生きている間に長く時間を共有したものを死ぬ間際には思い出すのかもしれないと思いました。

    今からでも遅くない!
    生きている間に走馬灯で見たいものを作っていこうと思います。

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著者プロフィール

1987年生まれ。関西学院大学社会学部卒業。2018年、第一詩集『する、されるユートピア』を私家版にて発行。’19 年、同詩集にて第 24 回中原中也賞を受賞。’21
年、本書で第 43 回野間文芸新人賞受賞。著書に『する、されるユートピア』(青土社)、詩集『遠景』(思潮社)、『この世の喜びよ』(講談社)がある。

「2022年 『ここはとても速い川』 で使われていた紹介文から引用しています。」

井戸川射子の作品

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