ハコヅメ~交番女子の逆襲~(23) (モーニング KC)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 323
感想 : 14
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (160ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784065311646

作品紹介・あらすじ

「女の涙に絆されて」
第一部完結目前!
町山署員のいつもの「日常」が盛りだくさん!
女だらけの術科訓練や、後輩が大好きすぎて
好きな人を作らないでほしい話、大好きすぎる後輩に
おいしいご飯を食べさせてたい話などなど、
お別れ前の心温まるストーリーをぜひご賞味ください!

感想・レビュー・書評

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  • 源に執着する女性の立てこもり事案に、会社の男性上司二人から性的暴行を受けたという女性の事件捜査が重なる!誰かがやらなくちゃいけない仕事をする警察の物語、第一部完結!

    「源部長は追い込まれるほど優しくなる」
    ペアの山田が察する限界のサインがつらい。横井は「器用な男」と称し、鬼瓦は「不器用な男なんだよ」「私が知ってる中で一番優しい警察官はあいつだ」と伝える。張り付いていく笑顔を剥がせるのは、同期の仲間だけだった。

    源は相手を洞察する能力があるがゆえに、人の心に深く潜れてしまう。そこは光も届かず、気圧に押し潰されそうな暗黒の世界。理解されない感覚の世界で、命綱になる山田や藤のありがたさ。でも、最終的に源は刑事を離れそうで怖いね。それと押しかけ女・千歳の変わり身の術は、ぼくも横井みたいな目で見ちゃうわ…。ああいう苦労をしても数字に表れないとかやってられないわなあ。

    暴行事件の取り調べも胸が張り裂けそうだった。女性の藪に感情移入して読みがちだけど、それを第三者として立証することの難しさを痛感する。もし間違えたら冤罪。どう頑張っても誰かには恨まれる仕事だよね。地獄すぎる。副社長が狸ジジイだし、妻も責任を警察に転嫁するのも最悪。個人的には妻子がいるのに、部下の女の家に上がり込んで2人でことに及ぶ時点でアウトとしか思えないが…まあ、感情論ではなく立証しないといけないのがつらい。

    最終巻は激重エピソードだったけど、最後は希望を感じるエンドでよかった。まずは次回作に期待!泰三子先生は行動力の化身すぎるので、セーブしながら無理なく制作を進めてほしいです。楽しみにしてます!

  • 川合、藤、源、山田の関係性すごくすき。
    こういう人間関係を築いて、職場で働いてみたかったな〜。

  • 第一部完結、とのこと。
    もっとずっと彼らを見ていたいから、続いてほしい

    ーーー
    ・裁判にはできなかったことや 事件じゃないけど危険性の高い取り扱いとか 今回の「事件になるかもしれないから」で対策しなきゃいけないこととか 名前のない仕事に振り回されて頭おかしくなりそうp.115
    →いやこれ分かりすぎるよ!

    ・心を乱したり止まったりはできない じゃないと「誰かがやらなきゃいけない仕事」をやる人間がいなくなるp121

    ・「隕石落ちろ」を言い始めた刑事は 耐用年数過ぎてるから新しい奴と差し替えろってp.122
    →昔「隕石落ちろ」は祈ってた。自分は刑事じゃないけど。

    ・…わかりました 微力ながら…私はまた捜査一係の刑事として頑張りますp.124

  • 2つの事件が同時進行するけどその2つに関連があるわけではない。
    フィクションだと2つの事件が起きたら裏でつながってたりすることが多いからこれは逆に新鮮。
    マルチタスクに苦しむ姿がリアル。

    第一部完ということで、またいつか続きが見れるかもしれないことが嬉しい。
    彼女たちの日常、ずっと見ていたい。

  • ドラマでハマってアニメを見て、漫画に辿り着いたけど漫画はさらによかった☺️

  • 元警察官が描いているということで、エピソードの引き出しがとにかく豊富、お仕事マンガとしてのリアルさ、話の密度の濃さにビビる

    二度読み、三度読みで更に面白くなる、周到な伏線配置と回収の妙。解釈の余地を残す物語世界の懐の深さも魅力的

  • なんと、第1部・完とは。だいぶハラハラする展開で、実際人事にもつながってしまった訳だけど、この後の物語も是非読んでみたいものです。

  • 第一部、完。
    予想とは違う区切り方でしたが、なるほど、こうきたかーという終わり方でした。
    第一部が終わってすぐ第二部……というわけではなさそうですが、是非また続きが読みたいです。
    ひとまずは、お疲れさまでした。

    ◆第一部
    本作を川合の成長物語として見たとき、物語の区切りはどのようなものか?
    私は「藤部長からの卒業」だと考えています。
    そのため、SNSなどで第一部完結の報を聞いたときには、「卒業が成った」、もっと言うと、「藤部長が死亡or重症で現場を離れる展開」を予想していました。
    予想が外れてひとまず安心ですが、次は、ではなぜ本巻のような区切り方になったのか、が疑問です。
    それは多分、第一部が「藤部長にとっての、桜の物語との決着」だったからだと思います。
    本作は交番勤務をする川合のところへ、藤部長がやってくるところから始まります。
    最初のモノローグ「私は」「それからの人生で」「この日の出会いを」「何度も後悔することになる」は、川合の心内語であり、きっと藤部長の言葉でもある。
    川合の物語でもあるし、藤部長の物語でもあるわけです。
    藤部長が交番勤務を望んだのは、桜の事件の解決のため。
    藤部長の物語は、「桜のために動く藤」というところから始まったわけです。
    だから第一部は、「藤部長が、桜のために訪れた交番を離れる」で終わる。
    さらに、「事件で負った傷から回復した桜が、警察官に復帰し、傷が原因で出来なくなるかもしれなかった妊娠をする」、番外編ではごり押しとばかりに、桜の結婚式直前のエピソードも描かれますね。

    この作品では、まだ「藤部長からの卒業」「川合と如月部長の関係」「藤部長と山田の関係」「源部長の抱えているもの」など、まだまだ続きが見たいものがたくさん残っているので、第二部の開始を心待ちにしています。

    ◆事件の決着
    不起訴、自殺、そして取り調べへの因縁。
    後味の悪い終わり方ですが、なんというか、実存感というか、安易にエンタメにしないバランスが、この作品の魅力だなと感じました。
    スカッとする展開にもできたと思うんですよ。でもしない。
    しかも、「ただ理由なく理不尽な世界」を描いているわけでもない。
    源部長と牧高さんがケーキを持っていくシーンは、まさに事件当日起こっていたことの比喩ですよね。
    まぁ本作は、「作品が行う比喩」でなく、キャラ(源部長)が意図的に行っているように見えるのがちょっと怖いんですが……。
    また、最近は横井係長の出番が多く、「(より積極的な意図での)女性警察官ならではのエピソード」「風土が変わりつつある組織」がよく描かれていた印象で、本巻の2つの事件も「現状」を描く意図があったのかなと感じています。
    今後社会が、警察が、あるいはこの物語がどう変化していくかわかりませんが、定点観測的な「今」を切り出したことは、とても有意義であるように感じました。

  • 最初に出てきてた主要メンバーが警察やめたり、亡くなられたり、異動したりとがっつり減っちゃって寂しい
    この巻ではないけどカナと西川係長いなくなったのもきつかったのに…。さくらの復活があったとはいえ、復活し即結婚妊娠育休て…。
    結局如月との進展は微妙なところで終わったままだし、最後の居酒屋で山田と源が何話してたのか謎のまま。この2人もなんかあるよなあ。
    理不尽なこともあるし、社会的立場もあるんだろうけどこの巻であったような性的犯罪がなくなることを願うよ。抵抗しなかったら合意って酷いよね。本気で抵抗しても怪我しなかったら死ななかったらだめみたいなとこあるのどうにかしてほしい。

  • 第一部完結

    連ドラからの入りだったけれど大好きな漫画だっただけに、だいぶ寂しい・・・。

    作者が飽きたか?交番勤務員を主キャラにしての物語作りがネタ切れになったか?最後のロングシリーズがなにやら尻切れだし、急いで畳みにかかった感がして残念。

    作品全体としての評価なら★5をつけるところだが、そういうわけで単巻では

    ★4つ、8ポイント。
    2023.02.28.新


    少年ジャンプ系の「第一部完」という名の作品終了でなく、ちゃんと第二部が始まることを、切に切に切に願う♫
    (人気のまっ最中での終了なので“打ち切り”ではないのだろうけれど)

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著者プロフィール

某県警に10年勤務。2017年、担当編集者の制止も聞かず、公務員の安定を捨て専業漫画家に転身する。短編『交番女子』が掲載され話題になっていた「モーニング」誌上で、2017年11月より『ハコヅメ ~交番女子の逆襲~』の週刊連載がスタート!

「2023年 『ハコヅメ~交番女子の逆襲~(23)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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