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- Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
- / ISBN・EAN: 9784065312810
作品紹介・あらすじ
江戸市中に数十箇所を数えた非合法私娼街「岡場所」に蠢く下級遊女たちの実像とは? 江戸遊女研究の第一人者が詳述する江戸裏面史。
感想・レビュー・書評
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文字通り江戸時代の岡場所─吉原ではない非合法な私娼街について膨大な資料を基にその実際と暮らしを描く。岡場所の女性たちの息づかいが聞こえてきそうな、そんな気がする本であった。
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江戸といえばの代名詞の一つ、花街。
吉原が圧倒的に有名だが、その影に深川をはじめとした私娼地・岡場所や反公認の遊廓・内藤新宿があった。
公的庇護のない、いわば雑草魂のような根強さと自由さとでのさばった岡場所に焦点をあてながら、当時の性産業、吉原のように体裁が整えられたものではなく、泥臭さの残るより庶民の実情に絡んだ業界の様子がどのようなものだったのかに迫る。
合わせて、史資料から幕府や民衆のセックスワーカーに対する態度、そこから醸成された倫理観がどのようなもので、それらがどう明治へと繋がっていったのかへの考察も行っている。
なかなか重厚で面白かった
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