ランチの時間

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 941
感想 : 27
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  • Amazon.co.jp ・本 (176ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784065334683

作品紹介・あらすじ

大人気作家・益田ミリが「小説現代」で連載していた「ランチの時間」がついに単行本に!お昼ごはんは、人生に似ている。明日、何食べる?至福のひとときがここにある。食欲そそるコミックエッセイ!ディナーほどかっちりせず、ティータイムほどゆるくはない。ランチは「ちょうどよい」からこそ、それぞれの性格や人生がにじみでる。描き下ろしも多数収録!

感想・レビュー・書評

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  • 小説現代の連載でもある益田ミリさんのランチの時間。
    ちょうどコロナ禍になってから今までのこと。

    自由にランチに行けるってわけでもなかった時期になるので、持ち帰り半額ピザや不要不急外出NG冷凍パンもあったり…、尾道まぜ麺などを箱買いして、アレンジ乗せで楽しむ。
    スイカのサンドイッチを作ってみる。などなどけっこうお家でも工夫したり、冒険したり…と新たな発見に感心する。

    「カレーをどう食べるか問題」私もまぜない派だけどカレーは全面がけだなぁ。
    カリフラワーライスとなるもの凄く興味ある。

    ランチって自由だからこそ、いろいろと楽しめばちょっとした幸福感を味わえるのかもしれない。
    どうやらわたしは、その自由さを持ち合わせておらず、仕事のときに持参するお弁当もワンパターンで家にいるときのランチもだいたい同じようなオープンサンドを作って食べている。
    変化がなくありきたりであると思うとちょっと損したような気になった。

    毎日、今日は何にしようとワクワクしながらランチを楽しめばいいのだが、外出せずにいるとあるもので済まそうとしてしまうのである。
    コロナも落ち着き、そろそろ春が待ち遠しくなってくるこの時期、ぼちぼち外へ出てランチを楽しもうと思った。

    さて、そろそろランチの時間だ。
    今日は、やっぱりいつものオープンサンドになりそうだが…。






  • ミリさんのランチに関するもろもろの漫画エッセイ。前半からもうコロナ禍なので家でのお取り寄せご飯も多々。あとは食べたいと思った外国のレシピを試してみたり、珍しいレストランに行ってみたり。食べたい時に食べたいものを食べる。興味があったらそこまで行ってみて体験して食べる。感じるのは圧倒的な自由。本当に自由だなーと清々しい。

    こんな風に楽しく生きていたら結婚しようとは思わないよなぁ。一人で十分に楽しいもの。家族を持つことは幸せだけど自由という点では色々な足枷が出来てちょっと不自由になるから。外で楽しい時間を過ごしても帰ったら急いで家族のご飯作らないと、美味しいものがあればこれは自分の分だけでなく家族分買って帰らないと、食べたいレシピがあってもスパイシーなものは子供が食べられないから作れないなとか。どちらが良いとかではないけれど、この本を読むと一人の自由をひしひしと感じることが出来る。

    読了すると、ミリさんが色々試したあれこれを自分も試したくてワクワクしてくるので気分が上がりたい時にお勧めの本。ミリさんらしい鋭いつぶやきもあって面白かった。

  • 益田ミリさんのランチにまつわるあれこれのコミックエッセイ。「食べる」ことを楽しんでいる姿がある。コロナ禍のせいか、テイクアウトだったり、孤食だったりがほとんどだけれど、コロナ前のランチの思い出もあったりして、どこか懐かしく感じるところもある。
    後半はちょっと行ってみたいなと思えるお店もちらほらあって楽しめた。

  • #ランチの時間 #益田ミリ さん
    #読了

    面白かった〜!ミリさんの漫画エッセイ大好きなのですが、この本も幸せがいっぱい詰まってた。コロナ禍中での楽しみもあったり。ちいさな幸せ。そして食が好きな人なら尚更共感するはず。
    ハイブランドのランチ、いつか行ってみたいなー♡

  • 益田ミリさんがコロナ禍から昨年までの
    ランチ時の様子を描いたもの。

    「おいしそう!食べたい!」
    と全く思わなかったのは、
    私自身の心の問題。
    多くの読者は食べたい気持ちになったことでしょう。

    でも、益田さんがランチしながら
    いろいろ考えたこと
    それは共感したり、
    もうすごく良かったです。
    いくつかピックアップ。

    〈しばしば時空を超え
    小学校のランチタイムへ
    あの頃のわたしは
    給食を懐かしむ未来が存在することを
    知らずにいたのでありました〉

    〈増えていく過去と
    減っていくはずの未来
    ゴールがいつなのかは知らされていないから、
    明日もあさっても食べられると思っているランチを
    こうして気軽に決められているのでしょう〉

    〈自由この上ない大人の旅……
    中学や高校時代のいつでも一緒行動
    ひとりでいないことが重要だったあの頃
    友達って生涯何人できるものなんだろう?
    ”友達”の比重がものすごく大きかった頃は
    今は?
    現地集合&解散のほどよいうすさ
    いろいろうすなったな〉

    〈そうなのです
    長い年月をかけて
    感謝すべきことが見えてくる
    それは、
    大人になったことの
    味わいなのでありましょう
    もし今の自分が
    なんの役にも立っていないと感じたとしても
    30年後に労ってくれる人がおるかもわからん
    と、思っておけばよいのかもしれません〉

    〈(ウクライナの台所)
    世界中にある名もなき家庭料理を
    それぞれが自分の家で食べられる
    そんな世界であってほしいと願うばかりです〉

    〈(オシャレフレンチランチ)
    周囲の人々を見渡してみれば
    今、この場所に
    思い悩む人はひとりも存在せず
    実際は様々な問題を抱えているのだとしても
    一枚の写真のように美しかったのでありました〉

    〈(編集者とランチ)
    わたしは、ふいにこんなふうに思ったんです
    この人たちが今のわたしの感情を知るのは
    30年後なんだなぁ
    どんな感情なのかを
    理路整然と説明することはできませんが
    ”30歳年下の人たちと働いている自分”
    についての感情が存在することを知りました〉

    〈テラスがある家に憧れています
    庭というより広いベランダがいいんです
    閉じられた世界にある個人的空間
    空だけが世界とつながっている場所〉

    最後にテラスのこと書いたのは
    うちにはバルコニーがあって
    あまり有難いと思ったことがなかったので
    (掃除が面倒とか)
    改めて大事にしたいなぁと思いました。

  • 「はじめに」の中にあったように、「食べたかったものが食べられた幸せ。小さな幸せのようですが、ものすごく小さいわけではなく、いや、むしろものすごく大きいことなのではないか。」という言葉に深くうなずく。人生は短く、美味しくないものを食べている暇はない。高いものでも安いものでも、外食だろうと手作りだろうと、「今食べたいものを大好きな人と食べる」ことこそ幸せであると感じる。

    JALのフィンランド旅行で機内食にモスバーガーが出てきたとのこと。うらやましい!そんな贅沢ってあるんだ。
    高校生の時、土曜日に王将で魂のまま注文し、3時間おしゃべりする回想シーンが、私にとっても懐かしかった。女子高校生の食欲をあなどってはいけない。シェーキーズで何枚ピザを食べれるのか自分に挑戦していたなぁ。
    大人の女3人旅で、飛行機もホテルも別々、現地集合&解散、日中自由行動、レストランで待ち合わせ!…この上ない大人の旅!いい!
    大好きな「家と庭」が出てきたのも嬉しかった。タンバリン柄のスープ皿が可愛くておしゃれなんですよね。これにたっぷりと美味しくて熱いスープが入っていて、心もお腹も大満足。私は思わずこのお皿を買いました。
    ブノア東京のおしゃれで美味しそうなランチ。京都はチェックしていたけど、東京にもあるとは。

  • (2024/4/24)
    背景は、コロナ禍から落ち着いてきた時期。好きなランチをとっていてもそんな自由の効かない時期だからか、少し暗さを感じる。
    お取り寄せしたり、料理本を見ながらチャレンジしたり。料理から昔の思い出が蘇ったり。
    益田ミリさんの本は、共感できて、ほわっと温かくなるところが好き。今回はそんな感じが少なかった。

  • どれも美味しそうで、行ってみたいお店がたくさん!
    独特の食事の楽しみ方もとても良いです。
    私も自分流の楽しみ方を見つけて食事をもっと楽しみたくなる。

  • 読んでたら、お腹減ってきた。

  • お腹がすく作品。
    ネットフリックスでタコスのすべて見始めました笑

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著者プロフィール

1969年大阪府生まれ。イラストレーター。主な著書に『欲しいものはなんですか?』『みちこさん英語をやりなおす』『そう書いてあった』『今日の人生』『しあわせしりとり』『すーちゃん』シリーズ、『マリコ、うまくいくよ』『僕の姉ちゃん』シリーズ、『スナック キズツキ』『ツユクサナツコの一生』『ヒトミさんの恋』『ランチの時間』等がある。

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