- Amazon.co.jp ・本 (416ページ)
- / ISBN・EAN: 9784065336007
作品紹介・あらすじ
超常現象渦巻く悪魔崇拝の館で幕を明ける、霊能力者連続殺人事件!異才・手代木正太郎の筆が暴れる、ゴシックホラー×本格ミステリ!“妖精の淑女”と渾名されるイカサマ霊媒師・グリフィスが招かれたのは、帝国屈指の幽霊屋敷・涜神館。悪魔崇拝の牙城であったその館には、帝国が誇る本物の霊能力者が集っていた。交霊会で得た霊の証言から館の謎の解明を試みる彼らを、何者かの魔手が続々と屠り去ってしまう……。この館で一体何が起こっていたのか?この事件は論理で解けるものなのか?殺人と超常現象と伝承とが絡み合う先に、館に眠る忌まわしき真実が浮上するーーーー!!
感想・レビュー・書評
-
”妖精の淑女”と渾名されるイカサマ霊媒師のグリフィスが招かれたのは、帝国屈指の幽霊屋敷とされる涜神館。
かつては悪魔崇拝主義者の集会場だったその館には、帝国が誇る”本物”の霊能力者が集っていた。
交霊会で霊から得た情報より館の謎の解明を試みる彼らを、何者かが次々に屠っていく。館では一体何が起こっているのか?
本物の霊能力者の集まった館で起こる連続殺人事件を描いたミステリー×ホラー小説。
次から次へと起こる超常現象、交霊会で幽霊からもたらされる証言など、謎の解明に使われる証拠も幽霊から聞いた話だったり、心霊写真が手掛かりになったりと、とにかく徹底して”本物の幽霊”、”本物の霊能力者”が前提となって進む事件はなかなか斬新で面白かったです。証拠はオカルトでも、謎解き自体は論理的に進むのでミステリ的にも満足でした。
作中の古代民族の信仰も、キリスト教、ドルイド教、日本の神話など(他にもモチーフがあるかも)がごっちゃになったような感じで混沌としていて興味深いです。
霊能力者さんたちもそれぞれ良いキャラしてますし、ダークな雰囲気が好きなら楽しめると思いますが、性的表現がなかなかキツいので、そういうのが苦手な方は注意です。
事件はエログロ狂気って感じなんですが、でも読後感は爽やか。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
ゴシックホラーとミステリーの融合で楽しめた。
こういう雰囲気の小説は好き。結構本気で怖かった。そして推理は壁の色や嘘つきロジックやら本格的でそこも満足。
ラスト双子はどうなってしまったんだろう。 -
オカルト要素満載の、だけど、しっかり謎解きもあり、楽しめました。一気読みでしたね!この手の話の王道を貫きつつ、ミステリとオカルトが見事に融合してました。現と幻の境目を行き来させてもらいました。
-
狂人の理論や観念による殺人が論理によって紐解かれ、白日に晒されるミステリが好きだ。それは現と夜の夢のあわいに私たちを放り出す。画一化した価値観は奈落へと捨て去られ、読者は世界への視座の選択に迫られる。しかし、常識からの逸脱が必ずしも悪とは限らない。それは童心へと回帰する道でもある。
-
2023/12/31読了
-
ち、ちゃんとミステリになっているけど、なんかすごかったな…
タイトル読めないと思っていたけど、神を冒涜する、で涜神館なのね。
-
『娯楽』★★★★★ 10
【詩情】★★★★☆ 12
【整合】★★★★☆ 12
『意外』★★★☆☆ 6
「人物」★★★★☆ 4
「可読」★★★☆☆ 3
「作家」★★★★☆ 4
【尖鋭】★★★★★ 15
『奥行』★★★★☆ 8
『印象』★★★★☆ 8
《総合》82 A-