- Amazon.co.jp ・本 (223ページ)
- / ISBN・EAN: 9784073060703
作品紹介・あらすじ
このままでは地下都市イールに住む人人は全員、人喰い人種パールア人の軍勢に喰い散らかされてしまう。ソリンブリアに救援を求めるべくズドムは北へ向かって出発した。急がねばならぬと焦りつつ食っちゃ寝食っちゃ寝をくりかえす。方言のきつい盗賊、プロレスラーで頭がアホな大統領、巨根の神を奉る穴居人、野蛮だが親切な遊牧民など次から次へと出現する奇妙な連中の数々。立ちふさがる幾多の困難を乗り越え、悪魔の丁稚ズドムはイールを救うことができるのか。無事丁稚奉公を終えることができるのか。戦争に突入するギャグファンタジー完結編。
感想・レビュー・書評
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自由で楽しそうな(訳者が)翻訳だ。
一生に一度でも起きたらもうたくさん、な出来事が次から次へと起こる。この小説の登場人物の神経は太すぎるわ。
悪魔による「ここが変だよ!人間界」的なギャグ話かと思ったら、悪魔はどんどん人間色に染まっていくし、グロシーンが克明すぎた。分かりやすい文章なので、想像しやすいのが困った。 -
適当に食っちゃ寝、食っちゃ寝を繰り返してるだけなのに何故だかうまくいく悪魔・ズドムの冒険。全キャラボケっぱなしでツッコミ不在のドタバタが田中哲弥作品っぽい。ホントに原書もこんな内容なのw?
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これは冒頭、扉絵のマンガが面白くて買ったのです。
主人公は悪魔。彼は妻が産卵して、もうじき子供が孵化しそうなので丁稚になんて行きたくなかったのですが、お役所に逆らえず、人間界に奉公にやってきます。
悪魔の世界は素晴らしいところで主人公曰く。
「悪いことをしてはいけないと子供の頃から両親に厳しくしつけられますので、してはいけないことは誰もしません。だからわざわざそういうことを禁止する法律もありませんし、武器のたぐいもありません」
こんなところから、人間界に来てしまった彼は、奉公が終わった後に役人にこう言います。
「(向こうは)めちゃくちゃもいいところです。こっちでは到底考えられない生活で」
「毎日なにかしら事件があって・・・(中略)、二度と丁稚はごめんです」
さて、彼はどんな目にあったのでしょう?
ギャグ小説のわりに、陰惨描写もけっこう細かく、面白かったものの一つ。