スピンオフ小説の中でも、トップクラスの入手難易度を誇るのが本シリーズ、Xウィングノベルズです。
現在では全て絶版かつ、発売当時も竹書房に比べ認知度が低かったのか、売れた数が少なく、かなりのレア本となっています。私も学生時代にSWスピンオフを読み漁ったときは、遠くの図書館から取り寄せて読んだ記憶がありますが、それでも結局、全巻は読破できなかった苦い思い出が。。
入手するには古本屋やオークションしかありませんが、一時期は上下巻で1万円越えなど非常に高騰しておりました。「新生ローグ中隊」は比較的手に入れやすいものの、「首都奪回への賭け」、「クライトスの罠」とレア度が上がり、最終巻の「バクタ大戦」に至っては、極レアと言っていいでしょう。
一方で今般のスピンオフ作品の非公式化(いわゆるカノン(正史)ではないレジェンズ(非正史)扱い)によって値段が下がったのか、2018年現在やっと手の届く金額になってきたので思い切って購入。8巻セットで1万円強でしたが、オークションなどを見ても、出回る在庫数が目に見えて減ってきていたので、奮発しました。レジェンズ扱いでは、今後の電子書籍化もなかなか難しいかと思いますし。。
ながながと前置きを書いてしまいましたが、本シリーズでは、反乱軍のエリート部隊であるローグ中隊の活躍を描いており、竹書房やソニーマガジンズとは雰囲気の異なる印象の作品となっています。特に、他ではあまり触れられない戦闘機のディテール仕様について深堀されており、その描写が素晴らしいの一言です。かなりの武器オタクの作者なので、無茶のない論理的・現実的なストーリー展開が安心して読めます。
マニアックですが、個人的には、例えば「Xウィングのシールドと亜高速ドライブとレーザー砲に振り分けるエネルギーの割合をパイロットが変えている」というような描写には驚きました。他作品ではせいぜいが、追いかけられたときに「後部のシールドをフルパワーにする」、ぐらいですので。ジェダイはほとんど出てこないので、困ったらフォースでドーーンという展開が無いのもGoodでしょうか。
後日ジェダイとして活躍するコラン・ホーンの成長・恋愛などにも注目です。
第1作の本作では、導入として中隊メンバーの紹介と、コルサント攻略の足掛かりとして、パイリア星系の惑星ボーレイアス攻略が描かれています。