脳腫瘍 機能温存のための治療と手術

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  • 主婦の友社
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感想 : 3
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  • Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784074115655

作品紹介・あらすじ

■国内での発生頻度は年間2万人。累計常時10万人とされる、遠いようで近い病気、脳腫瘍。■脳の覚醒下手術で、高い評価を得ている現役医師・篠浦伸禎氏(がん・感染症センター都立駒込病院)が解説する、脳腫瘍治療・手術の最先端を「機能温存」をテーマに語る1冊。■脳腫瘍の治療・手術で最も配慮が必要となる「機能温存」。治療・手術後、以前と同じように暮らして行けるのか――? 本書では、脳腫瘍専門医としての経験をふまえ、患者の側に立った治療を年頭に、最善・最新の治療を選べるよう基本から解説。体験者のコメントも掲載する。■第1章.脳腫瘍とは、どんな病気か?■第2章.脳腫瘍の治療―機能温存のためにすべきこと■第3章.機能温存に有効な「覚醒化手術」とは■第4章.放射線・化学療法の最新治療■第5章.補完医療について■第6章.機能温存するための提言

感想・レビュー・書評

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  • この本を手に取る人を想像します。
    悪性度が非常に高い・症状が重く近い先行きに希望の要素が少ないなど、緊急性のある方は手に取っている余裕がないでしょう。
    治療状況にゆとり(時間的・比較的良性である・治療法がいくつか選ぶ余地があるなど)のある患者・その家族などの当事者が手に取られることが多いのかなと考えます。

    今現在で、出来うる治療の種類が多く書かれているという印象です。ガンマナイフやサイバーナイフなどの放射線療法はもちろん、従来の化学療法に加えて書かれていて驚いたのは補完代替医療というものについてです。
    東洋医学と言えばいいのでしょうか、しかし私の読んだ印象では民間療法的なものに感じられました。
    実際に効果があった例が写真と共に何例かあげられていたので、効果は実際にあったのでしょうがこれが患者全般に有効とは思えないような…もちろんそのようにも書かれてませんし、そういう選択もあるというように読まれたほうがいいかなと思いました。

    脳腫瘍と一口に言っても、いろいろなタイプがあり、悪性度があり、いろいろな治療法も望めて考えていたよりも延命できる可能性は高いと知ることは有益でした。

    「覚醒下手術」についてドラマでは見たことがありましたが、本当に今の医療現場でそのような手術が行われており、機能温存に大きく貢献しているのだなとわかりました。
    著者がおっしゃるように、治療はもちろん大事ですが、やはり生き長らえて、そして生き長らえるならこそ機能を温存しより快適に人間らしく生きられるように方法を考えるべきだと私も思いました。

    何よりも治療者と患者との信頼関係が大切だ、と書かれていたことに深くうなづきました。どんな医療でもそこが一番大切だと思いますが、それを損なわれて治療を受けずに寿命を縮めてしまった肉親のことを思うと、もっと信頼できる先生に早く出会いたかったとしみじみ思います。

  • 都立駒込大学の先生の覚醒下手術について書かれた本。脳腫瘍に関する種類などを体系的にまとめられている点でも参考になった。アホエンオイル、ノニジュースをはじめ効果の出ている民間療法の記載もあった。

  • 入院中、病院の図書室の司書さんに「脳腫瘍」関連本で勧められた。2020年現在だと最新情報ではなく、特に放射線治療については古いので別の書籍やネット上の論文や動画を参考にしてほしい。
    ただグレードにかかわらず、脳腫瘍と向き合う上で上で標準治療についての知識は必要なので、一見の価値はあり。

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著者プロフィール

1958年愛媛県生まれ。東京大学医学部卒業。東京大学医学部付属病院、国立国際医療センター等に脳神経外科医として勤務し、1992年東京大学医学部の医学博士を取得。同年、シンシナティ大学分子生物学部に3年間留学。帰国後、都立駒込病院に勤務。2009年より同病院脳神経外科部長を務める。医療情報発信の場として「篠浦塾」を主催。また患者会、予防医療勉強会を含む和心統合医療事業部、脳テストの教育に関わるS-BRAIN事業部(社団法人篠浦塾に属す)設立。2015年『週刊現代』で「人として信頼できるがんの名医100人」に脳分野で唯一選ばれる。脳外科における覚醒下手術でトップクラスの実績。
著書に『脳は「論語」が好きだった』(致知出版社)、『脳にいい5つの習慣』(マキノ出版)、『人に向かわず天に向かえ』(小学館)、『依存脳: 依存症克服のための脳的アプローチ』(太陽出版)『脳の働きと免疫力: 最強の食・体・脳の使い方』(国書刊行会)他多数。

「2023年 『クスリを使わない 認知症・発達障害・うつ病の治療最前線』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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