恐怖チャンネル キケンな動画とKチューバーの秘密!? (集英社みらい文庫)

著者 :
  • 集英社
3.00
  • (0)
  • (0)
  • (2)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 15
感想 : 1
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (176ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784083216411

作品紹介・あらすじ

【シリーズ第2弾!】
「恐怖チャンネルへようこそ。ぼくはキョウ。みんなは誕生日にまつわる都市伝説を知っているかな?」
小5のあゆみは誕生日に、“逆バースデー"をすることに。それは「ろうそくを100本たてて寿命を占う」というものだったが…!?
「#1逆バースデー」ほか6つの動画を更新!
そして、キョウが動画をアップする、その秘密も明らかに!?

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 大人気のキョウは、活発に動画を投稿する。どの動画も登場人物が悲惨な目にあい視聴者達は息を飲む。一方で、自分がその立場でなくて良かったと安堵するが、視聴者達はいつも狙われていることを知らない。

    ***

    恐怖チャンネル早くも2冊目。読みやすく、キョウやその周りの人物たちのこの先が気になるのでこちらも一気読み。
    前作は一般的な怖い話をモティーフにしている話が多かったが、今作は今も巷で目にする都市伝説がモティーフな話が多い。
    また、オカルトめいた話が多かった前作と違い現代でもありそうな怖い話や、人間が登場人物に恐怖を与えるヒトコワ系の話もあって、いろいろな話を楽しめた。

    中でも怖かったのは「逆バースデー」。
    数日後誕生日を迎える気弱な主人公が、クラスでも目立つ立場の友人に「逆バースデー」という、名前からして不穏な都市伝説を試してみようという所から物語が始まる。
    逆バースデーはバースデーケーキに100本のろうそくを立てて吹き消すという謎のおまじない。
    誕生日はおめでたい日のはずで、更に主人公の誕生日のために母親が買ってきてくれた大切なケーキでそんなことをしようとするその友人に正直ドン引き。
    いったい君は人間性はどこに置いてきたんだ……。友人は興味本位でやっているという風だが、そんなに気になるなら自分の誕生日で試してみればいいのにと読んでいてかなり胸糞悪かった。その友人が何故そのおまじないをこのタイミングでやりたがったかが、同席していた友人たちの証言により判明して更に胸糞悪くなった。ラストの展開にはちょっと同情したが、人の心を無下にするとそんなことになるの仕方ないぞ!

    先ほど挙げた以外のその他の話でも登場人物たちは様々な恐怖体験をしていく。
    その先々には当然の様にキョウが出没しているのだが、登場人物たちへのアプローチが違う気がする。前は怪異に積極的に誘導しているという風にうつったが、この度はその怪異に近づいた人々を遠ざけようと躍起になっている印象を抱いた。少し関わる程度だったキョウも濃密にストーリーに関わってきていて、徐々に真相が明らかになって行っており先が気になって仕方がない。

    新たに登場した女の子のKチューバー、コトや前作のラストに出てきたKなどの正体も気になるところ。
    既刊はあと1冊あり、そこからの続刊はまだ出ていない様子。3冊目ですべての秘密が明るみになるのか、それともまだ続くのか……。
    どちらなのかは分からないが、続刊を早く読みたいところである。

全1件中 1 - 1件を表示

著者プロフィール

藍沢羽衣
宮城県に生まれる。会社員をしながら創作活動に励む。第12回ジュニア冒険小説大賞で佳作、第12回北日本児童文学賞の最優秀賞を受賞、第4回集英社みらい文庫大賞の優秀賞を受賞。デビュー作は「銀色☆フェアリーテイル」シリーズ(小学館ジュニア文庫)。おもな作品に、『ホーンテッドクラブ』(ポプラキミノベル)、「怪奇警察メイ☆カイ」シリーズ(講談社青い鳥文庫)、「恐怖チャンネル」シリーズ(集英社みらい文庫)などがある。

「2023年 『昆虫レストランななほしへようこそ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

藍沢羽衣の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×