ニーナとうさぎと魔法の戦車 (ニーナとうさぎと魔法の戦車シリーズ) (スーパーダッシュ文庫)
- 集英社 (2010年9月25日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (344ページ)
- / ISBN・EAN: 9784086305679
作品紹介・あらすじ
戦災によって放浪の身となった少女・ニーナ。ある日、彼女は結婚式会場から食事をくすねようとしているところを見つかってしまう。警察に突き出されることを覚悟したニーナだったが、魔動戦車とともに現れた少女たちによって赦される。彼女たちこそ、戦争が生んだ災厄・野良戦車から街を守る私立戦車隊…通称・首なしラビッツのメンバーだった。そこに野良戦車の襲撃を知らせるサイレンが鳴る。かつて戦車に乗っていたニーナ。そして砲手がいないラビッツ。ラビッツの戦車長・ドロシーはメンバーたちに向かって言い放った。「たった今、新しい砲手が見つかった!」第9回SD小説新人賞大賞受賞作、堂々登場。
感想・レビュー・書評
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タイトルや表紙絵はふんわり可愛らしい印象だけど、題材や内容はかなり重い……
魔法や美少女要素でカモフラージュしてるけどモチーフは核戦争後の世界だよねこれ。
主人公たちに次々と逆境や不幸は訪れるけど、基本的には後味悪くない読後感で終われてよかった。
ヒロインたちの味付けはさすがに10年前の萌え記号だなーって感じはするけど(2010年の作品なんだからそれは当たり前)そこもまた可愛い。
これ、ガルパンより前の作品なのかぁ。
当時としては割とユニークなテーマだったんだろうなー。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
かなり好みな内容だった。
冒頭からして、主人公のニーナがかなり追い詰められ、犯罪行為に走り、捕まったと思ったら捕まえた側もかなり追い詰められているという殺伐とした雰囲気には驚き、楽しめた。
その後、私立戦車隊ラビッツのメンバーに出会い仲間として迎えられた訳だけど、メンバーに弄られまくりだったね。メンバーも色々と個性的な面々だった。後は、百合百合しい
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途中、戦車中隊での大規模な戦闘とその結果がニーナにもたらした影響がトラウマとかでは無かった事には驚いたな。戦車に乗る事を楽しむ感情と戦闘が生み出した被害に板挟みになっている所は可愛らしかったね。
最後の決戦前にラビッツのリーダーのドロシーは『首なしラビッツ』は殺さない。殺した事は一度も無いと啖呵を切ったのはかっこよかった。
マドガルド元大佐との決戦は知恵と勇気を振り絞り戦っていたけど、最後の戦車ごとの吶喊は単純に熱くなれたよ。 -
大筋はチーム組んで戦車に乗って戦争という暴力と戦う話
部分部分のコメディや燃え描写は良いのだけれど
キャラクタ配列や舞台設定やお話構成にいろいろ無理がある話
戦争すなわち暴力が敵という主題を上手く活かせているお話でない
『鉄球姫エミリー』の1巻(2巻以降でなく)と比較するとかなりのばらばら感
今後の立て直しには期待 -
戦争と戦うと言う青臭いテーマ、戦車という重ったるいリアリティ、魔女の存在が橋渡しして実現されるファンタジー、血を流す右乳房、女の子が魔法板をカチンと噛むという仕草が織りなす瞬間的ビジュアルの可憐さ。
作品を通して、芯がガツンと一本通されてる感が明瞭で素敵。 -
あとがきの方が面白い。話が単調で、頁をめくる手がなかなか動かなかった。キャラの可愛さに免じて星二つ。
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女の子だけ戦車隊物語。
ディティールの緻密さよりも勢いで、でも良い世界観だと思います。主人公の心象問題は些か簡単に、あっさりと解決してる気もしますが、テンポ良くどんどん進む感じ。 -
しっかり構築された世界観と、心温まるお話と、可愛い女の子。三拍子揃ってた。
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少々ご都合主義だが、シリアスさと爽快さのバランスが良く、面白い。