HELLO WORLD if ー勘解由小路三鈴は世界で最初の失恋をするー (ダッシュエックス文庫)
- 集英社 (2019年9月20日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (274ページ)
- / ISBN・EAN: 9784086313292
作品紹介・あらすじ
2019年秋公開のオリジナル劇場アニメ『HELLO WORLD』に登場する勘解由小路(かでのこうじ)三鈴のifの世界を描いたスピンオフ小説。
「勘解由小路三鈴、世界で初めての失恋をします。」
平凡で物静かな中学生活を送っていた三鈴のもとに、ある日、未来からやってきた自分、ミスズが現れる。
彼女は、これから三鈴が出会うとても大切な二人を助けるために過去に来たと話し、ある任務への協力を依頼する。
ミスズと出会ったことで、大人しい自分から、どんどん感情を表に出す魅力的な少女へと成長していく三鈴。
やがて高校へ進学した彼女はそこで運命の二人、直実と瑠璃に出会う。
ようやく出会った二人の幸せのために三鈴ができること、それは――。
感想・レビュー・書評
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映画の『HELLO WORLD』見てから、本屋さんで見つけて思わず買っちゃいました!
美鈴が裏であんな努力してたんだなーと思ってよみました
美鈴の方にも未来のミスズが来ていて・・
ナオミが未来からくる手伝いも大変だけど、それとは別の悲しみがほかにもあって・・・
スピンオフだから分かることがたくさんありました!
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映画ではモブレベルの出番しかなかった、「かでのん」こと勘解由小路三鈴ちゃんが、もし裏で活躍していたとしたら……?というストーリー。
とっても、とっても健気に頑張るかでのんの姿に勇気をもらえました。 -
映画が最高に良かったので、読みました。
映画作品の中で存在感が強烈だった三鈴。
当然スピンオフストーリーを見ずにはいられないが、欲しかったのはこんなストーリーではなかった。ただまあこの本が「if」と謳っているとおり、映画本編を補完するものではなく、あくまで映画の登場人物から想像を膨らませたということなんでしょう。
何回も見ると新たな発見がある、というような映画ではなく、初見で全てをわからせる最適な構成を追求したからこその傑作であって、スピンオフを見た後に見返したら新しい楽しみ方ができる、というような余地はない。
ということがわかった。
映画は本当に良かったので、メディアミックスで少しでも収益を増やせるのならそれでよいとおもいます。 -
読み終えて感じたことは続きが読みたいということ。
個人的には原作よりも面白かったと思った。
タイトルである世界で最初の失恋という意味が分かった時の感動は凄かった。
読みながら何度も泣きそうになるほどいい作品だった。
読んでいる中で原作と異なる場面(もしかしたら描かれてないだけ)があり原作を読み返してみようと思った。
もしかするとそういう意味でHELLO WORLD ''if" なのだろうかと思った。
原作を読んだ人には是非読んでもらいたい作品です。 -
同じ時間軸を違う視点で、というコンセプトは良いのだけれど、小説と映画の差異があるのか、本来視点ではそんな話じゃなかったよね、というシーンがいくつもあるのが気になった。
一つの物語としては面白い、けどたぶんスピンオフじゃなかったら読まない類いのもので、視点が変わると細部も変わり得るという考え方や、そもそものこの世界の設定から観測内容が変わるというような解釈もできそうだけれど、それでも自分にとっては細部も揃っているべきで、その意味でも星少な目。
200113 -
ここに、物語は完成した!読み終えてそう快哉を叫んでしまった。
小説版も映画も面白かったけど、釈然としなかったストーリー&名前の派手さの割に活躍が見えなかった勘解由小路三鈴。その全てが腑に落ちた。
もちろん本作は、スピンオフであり「if」である。こんなことは無かったのかもしれない。それでも、こんな裏物語があったならそれは哀しいけれどもとても素敵だ。
かでのんのした「世界で最初の失恋」、これほど上手くHELLO WORLDの世界をまとめる言葉は他にない。作品に触れた人みんなに読んで欲しい一冊。