宝石商リチャード氏の謎鑑定 輝きのかけら (集英社オレンジ文庫)

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感想 : 27
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  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784086803885

作品紹介・あらすじ

大学卒業後、岡山の中学校教師として理科部顧問を務める谷本晶子と生徒の日常(「結晶の姫君」)。
ヴィンセント梁が香港でリチャードの助手として働きながらもリチャードを裏切り、ジェフリーと通じていた時代(「龍の季節」)。
正義とリチャードと下村の他愛ない日常(「楽しい日」)。
スイスの全寮制学校に在籍していた頃のリチャードとジェフリーの思い出(「エドワード・バクスチャーの数奇な半生」)。
若きオナラブルとしての仮面の下に鬱屈を抱えたジェフリーとヨアキムとの運命的で数奇な出会い(「悪魔を哀れむ歌」)。
「宝石商リチャード氏の謎鑑定」シリーズに登場した欠かすことのできない人物たち、それぞれの過去とその後を収めた珠玉の短編集!
「結晶の姫君」「悪魔を哀れむ歌」に加え、「Ca, c'est Paris」「輝きのかけら」、4編の書き下ろし作品を収録。

感想・レビュー・書評

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  • シリーズに登場した人物たちの過去と未来のお話。

    個人的に一番好きなお話は、正義とリチャードと下村の他愛もない日常を描いた「楽しい日」です。
    それにしても、ジェフリーとヨアキムさんの出会いのお話は中身が濃かったです。

    短編集になっているので読みやすい。

    既刊シリーズを読んでから読むのをオススメします!!

  • 短編集。
    中学生の爽やかさと、ジェフリーの過去から現在。
    リチャードたちの過去と今。
    日常がみれておもしろかった。

  • 第二部が終了し、登場人物たち一人一人にスポットライトを当てたスピンオフ短編集。

    理科教師、谷本先生。
    たまたま今読んでいる『め組の大吾』のヒロインも理科の先生だったな…。
    好きなものに邁進できる谷本先生はかっこいい。
    自分のやりたいことがあるのに周りを気にして自分の気持ちを押しつぶすな、は、心に刺さる。
    大人になっても、それは同じ。

    「悪魔を憐れむ歌」は、ジェフとヨアキムの物語。
    二人が互いを大切に思うまで。
    幸せの形は人それぞれ、とはいうけれど、みんなどこか歪で、だからその歪な箇所が互いを傷つけてしまうことがある。
    それを少しずつ整えていくのが、人と人とのつながり、愛というものなのだろうな…

    いいね、いいね、みんないいね。みんな綺麗。美しい。
    またちょっとだけ自信をなくして、「私なんて」と思っている私を救ってくれる。
    大丈夫、そう伝えてくれる物語は、私に輝きを取り戻させる。 

  • 石の話は殆ど無いかな。
    短編集で、時系列とかも結構バラバラ。最初の谷本さんの話と、最後の正義の話がお気に入り。
    ヴィンスはもう幸せだろうから、お兄ちゃんにはぜひとも幸せになっていただきたい!
    お兄ちゃんの話はある意味、シンデレラ・ストーリーで結構好き!

  • あんまり宝石の話が出てこない。谷本さんの話は良かった。

  • 理科部のお話もまた読みたいね

  • 「結晶の姫君」
    男しかいない部活。
    友人たちと上手くやっていくには、ある程度本当のことを隠した偽りの姿が一番かもな。

    「龍の季節」
    全てを知ったうえ。
    泳がされていた訳でもなく、何もかもに気付いているのに野放しにするのは酷なのでは。

    「楽しい日」
    Aの代わりにBを。
    代用はきくことだったとしても、同じ日は二度とないのだから悔やむのも仕方ないだろ。

    「エドワード・バクスチャーの数奇な半生」
    偽名を考えたのは。
    少なくとも恨んでばかりではないからこそ、その名を再び名乗ることにしたのだろうな。

    「悪魔を憐れむ歌」
    幸せにはならない。
    一人の犠牲で解決する問題かもしれないが、誰にも悟られないように笑うのは辛いだろ。

    「Ca,c'est Paris」
    二人でやって来た。
    住む世界が違ったのだから、何事も話をして互いを知ることから始めるべきなのかもな。

    「輝きのかけら」
    必要な存在なのか。
    一人で何でも出来る相方だと、いくら頑張って居場所を確保しても不安になるだろうな。

  • 2023/05/28

    短編集。
    エドワード・バクスチャーは天涯孤独やねんな…仲直り?したあとの答えも聞いてみたい。
    ジェフリー考え過ぎで大変そう

  • 背ラベル:913.6-ツ-11

  • あの話の時のあの人はどんな気持ちだったのかや過去のこと、第二部完結後の様子が読める短編集
    谷本さんみたいな先生がいる理科部、とっても楽しそう
    そして自分で自分を追い込む人たちの多いこと…ヴィンセントやジェッフィ他、皆に幸あれ!

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著者プロフィール

9月24日生まれ。神奈川県出身。『時泥棒と椿姫の夢』で2014年度ロマン賞を受賞。受賞作を改題・加筆改稿した『螺旋時空のラビリンス』で文庫デビュー。

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