レイコ@チョート校 ―アメリカ東部名門プレップスクールの16歳 (集英社新書)

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  • 集英社
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  • Amazon.co.jp ・本 (220ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087201147

作品紹介・あらすじ

アメリカ合衆国で三指に入る名門プレップスクール(寄宿制私立高等学校)、チョート・ローズマリー・ホール。小学六年生で英検一級を取得した著者は、そのチョート校に奨学金付きで合格、15歳で入学した。多彩なカリキュラム、広大なキャンパス、充実した設備、互いを研鑽する寮生活…。一流大学進学を目的とするプレップスクールの中でも、チョート校は学力だけではなく人間性の育成を重視したトータル教育によって、ケネディー大統領をはじめ有為な人材を数多く輩出している。世界から優秀な生徒が集まる伝統的プレップスクールでは、どのような教育が行われているのか?アメリカ高度教育の驚きの実態を、それを体験している側から、楽しい留学生活を通して浮き彫りにする。

感想・レビュー・書評

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  • アメリカの自由なカリキュラムを持つチョート校での体験を本人がつづったもの。
    日本の学校とは全く違い、生徒の思考力や責任感を伸ばすための授業が盛りだくさん。生徒に信頼を置く学校側と、学校を活気づけようとアイデアを出し、行動する生徒側の関係は相互作用していていい関係だと感じた。
    私も自分の世界にこもっていないで興味あることにどんどん働きかけないと成長しないよなぁ。

  • 名門校とされるチョート・ローズマリー・ホール(チョート校)。プレップスクールと呼ばれる寄宿制の私立学校。卒業生としてジョン・F・ケネディ第35代大統領やノーベル賞受賞者、実業家ドナルド・トランプの娘などがいる。

    筆者は、カルフォルニアのサマースクールで知り合った友人の父親からの紹介で、チョート校を知る。選択科目の多さと専門性、校風に惹かれて是非ここに入学したいと思い、中学2年生で受験。2000年9月に入学。中学生でアメリカの学校に入学しようという考えがすごい!

    それも、幼い頃からカルフォルニア州や中国広州市で過ごしていたという背景があったからだ。小6で英検1級、中2でTOEIC975点を獲得し、国連英検特A級を取得していたというのだから、英語はペラペラだったのだ。やはり、英語に囲まれた環境は特別だと思った。

    授業の内容はとてもハードで、宿題が4~5時間かかるというのに驚く。睡眠時間がほとんどなくて、大丈夫だろうか。若いからこそできるのかも。自分で考え、自分から発言するというスタイルは、日本にはない起業家精神を養う環境だと思った。

    そんなアメリカから見て日本は、アジアで一番成長している国だと見られており、授業内容もよいと考えられていたようなので、国によって見方が違うものだと感じる。

    日本の学校は、会社員として働くための授業になっていると感じる。チョート校のような積極性のある授業が日本でももっと増えると、日本ももっと変わっていくと思う。また、自分の子供や周囲にも、こうした海外で学ぶ方法もあるのだと伝えたい。

  • 留学の体験期。非常に印象深い。自分にはなかった選択肢だなぁと感じる。

  • 【書誌情報+内容紹介】
    著者:岡崎玲子  弁護士。
    発売日:2001年11月16日
    定価:本体880円+税
    ISBN:978-4-08-720114-7

    ◆16歳の女子高生が新書デビュー!名門校の実態とは? 小6で英検1級、中2でTOEIC 975点の著者が綴る米国高度教育の現在、高校留学の実態、語学勉強法etc.
     アメリカ合衆国で三指に入る名門プレップスクール(寄宿制私立高等学校)、チョート・ローズマリー・ホール。小学六年生で英検一級を取得した著者は、そのチョート校に奨学金付きで合格、15歳で入学した。多彩なカリキュラム、広大なキャンパス、充実した設備、互いを研鑽する寮生活……。一流大学進学を目的とするプレップスクールの中でも、チョート校は学力だけではなく人間性の育成を重視したトータル教育によって、ケネディー大統領をはじめ有為な人材を数多く輩出している。世界から優秀な生徒が集まる伝統的プレップスクールでは、どのような教育が行われているのか?
     アメリカ高度教育の驚きの実態を、それを体験している側から、楽しい留学生活を通して浮き彫りにする。

    [著者情報]
      岡崎 玲子 (おかざき れいこ)
    一九八五年兵庫県生まれ。米カリフォルニア州や中国広州市で幼少期を過ごす。小学六年生時に英検一級を取得。静岡県浜松市の公立中学一年生時にTOEFL670点、二年生時にTOEIC975点を獲得し、また国連英検特A級を取得する。二〇〇〇年、全米トップ3に入るといわれるプレップスクール(寄宿制私立高等学校)、チョート・ローズマリー・ホール校に合格し、中学三年生の九月にチョート校二年生として入学した。
    https://shinsho.shueisha.co.jp/kikan/0114-e/


    【目次】
    口絵写真
    目次 [003-008]


    プロローグ 009
      教会での署名の儀式
      学校との出会い
    用語解説 [019]
    チョート校周辺図 [020]


    第一章 期待と不安――驚きの一学期 021
    緊張の初日 022
      カナダから来たルームメイト  声が出ない……筆談で自己紹介
    「わからなくていいんだ!」――数学 027
      心配して損した
      二次関数も電卓で
    一に実験、二にレポート――化学 032
      M&Mからガンマ線まで
      実験レポートの書き方
    ネイティブでもする文法ミス――英語 036
      Reiko で勝負
      「ニューヨーク・タイムズ」の記者から学ぶ英語
    人気の外国語は?――外国語 041
      目標はトライリンガル
      ビジネスに役立つ日本語
    プレップスクール式授業――世界史 046
      現代にもつながる宗教の学習
      教科書総重量十キログム
      初めての研究論文
      知的財産のドロボーはいけない
      蒙古がアラスカにたどりついていたら
    驚きの連続・学校生活 055
      日の丸VSメープル
      エイジ豆腐にまぐろアップル巻き
      親も参加、の参観日
      極東フォント?
      タイタニックの次はお化け屋敷?
    二〇〇〇年大統領選 070
      政治家の卵たち
      ブッシュ・ゴア、それとも……
      大統領側近に質問
      感謝祭休暇に感謝


    第二章 全力疾走の二学期 085

    寒さにも負けないホリデースピリット 086
      樹氷は、もうきれいじゃない
      ボランティア:保育園のアシスタント
      焼き鳥はチキンのポーク?
      人気のうな丼の正体
      お正月も通常授業
    ついに二十一世紀 095
      独創教育のモデル校?
      テレビ、電子レンジ
      コモンルームは大活躍
      日用品の買い出し
      1クリックでつながる
      旧正月の宴
    ニューイングランドの冬 108
      雪の日も、$10で真夏の夜の夢を
      シャワー中、非情の避難訓練
      記録的な大雪、迷子をまぬがれる
    枠を破る学習――美術 115
      手作り飛行機でアメリカ一周
      床いっぱいのキャンディー
      自由な発想で勝負:スクラップ場にて
    達人の文学教授法――英語 120
      シェイクスピアを学ぶわけ
      Good question! 「良い質問だ」
    実用的! 会話習得法――スペイン語 124
      留学先から留学
      カフェテリアで授業
    外から見た日本――世界史 127
      日本は鎖国で成功した?
      個性的すぎるショウグン
      「ハラキリ」と「セップク」の違いは?
      一教科二時間の期末試験


    第三章 十六歳、実りの三学期 137
    待ちに待った、春が来た? 138
      十六歳の誕生日 
      学校案内のボランティア
      航空会社に訴えられる――デルタVSレイコ
    アウトドアでアクティブに 146
      お嬢様をやっつけろ!
      テーマはハワイアン:春の舞踏会
      お寿司屋さんは楽じゃない
      ネクタイ姿でウェイトレス
    やっぱり、 寮生活! 156
      マシュマロゲームで深まる、寮のきずな
      パジャマでお出かけ
      来年の部屋は抽選で
    良い文章を書くコツとは? ――英語 163
      ロング・ウィークエンド:ストーリーの舞台を訪ねる
      布教ではない、文学としての聖書
    パリ講和会議のシミュレーション――世界史 168
      日本代表、やってくれる?
      政府代表になりきって
      eメールで討論
      だから外交は難しい
      体調は最悪、奇跡的な回復はなるか
      嵐の前の静けさ
      宣戦布告!
      二〇〇一年版ベルサイユ条約に調印


    第四章 それぞれの夏 185
    あっという間に学年末 186
      忘れないうちに受けるSAT II
      全部取りたい二八○コース
    最も忙しかった一年 190
      ロング・バケーション
      旅立ちを祝福


    エピローグ 196


    おわりに(Reiko Okazaki October 2001) [201-202]
    巻末資料 [203-211]

  • 5/8 TVあいつ今何してる?で紹介され話題
    英検1級を取得した12歳の天才小学生は書籍を刊行し、
    法廷弁護士に…著作が話題です。

  • 再読。
    確か発売されてけっこうすぐに買って読んでて、なぜか最近急に思い出して読みたくなって読んだ。
    どうも私は自分の知らない生活をしてる人のことが気になるようです。
    そしてこの人ならその後もなにかしらやってるだろうと思って調べたらこの本の続き的なのが出てたので今度探そう。

  • 全米トップ3に入ると言われるプレップスクール(寄宿制私立高等学校)に通う著者は「この体験を少しでも多くの人に伝えたい」という思いから米国での高校生活を本にまとめた。著者は幼少期を米国のカリフォルニア州や中国広州市で過ごした影響から帰国後、「英語で教育を受けたい」という強い思いを抱いた。そんなとき友人の父親からチョート・ローズマリー・ホール校の存在を知り、広大なキャンパス、80もある選択科目の多さと専門性に惹かれ、入学を決めた。日本とは真逆の積極性や企業家精神が奨励される風潮に初めは戸惑いつつも自らが望んだ学校生活に次第に満足するようになる。私がこの本を読み、感心した点が2つある。1つは生徒達が非常に政治に関心を持っている点だ。著者の経験によると小学校から政治教育を受けていた。新聞から大統領の記事を探し出し、政治関連でない個人的な記事であってもスクラップブックにまとめていく作業が今思えば政治を身近に感じるきっかけになったという。高校でも選挙関連の行事が頻繁に行われ大統領選が近づくとその行方を巡って討論会が白熱するという。米国すべての学生とは言わず少なくともチョート校の学生は一票の重さを受け止め自分と政治を結び付け考えている。2つ目に生徒達の学習に対する探求心である。著者が入学当初驚いたこととして授業が始まった途端生徒達が一斉に予習で分からなかった箇所を先生に質問し始めた事を挙げている。本の中盤には選択科目以外に学びたいテーマがあると自らシラバスを考え、担当になってくれそうな先生や賛同してくれそうな生徒に働きかける生徒の話しも登場する。何に対してもアグレッシブで上昇志向な高校生達に私は大変驚いた。
    真っ直ぐ自分に正直に生きる姿が印象的に映った。何が是か非か、自分の判断に従い、自分の行動に責任を持つ。私より5歳以上年下の生徒達だけれどもずっと大人に感じた。私は勉強のできる人やスポーツの分野で才能を開花している人など何かに長けている人を見ると自分とは異質の存在であると遮断してしまう所がある。しかしこの本を通じて思ったことは確かにそうした面もあるかもしれないが、知識、テクニックを吸収していく努力を惜しまない、その事が一定の成果として表れているのだと感じ取った。これはダメ、あれもダメと決めつける事なく足を踏み入れ、その場で粘ってみないと分からないものではないかと思わされた。これから社会に出て行く身として例え壁にぶつかったとしてもこの本で感じ取ったことを忘れないでいきたい。

  • [配架場所]2F展示 [請求記号]080/S-3 [資料番号]2002100570

  • 岡崎玲子さんという、中学生の帰国子女の女の子がアメリカの高校
    (名門の全寮制高校)を受験し、入学してキャンパスライフの紹介
    をするのだけれど、日本の高校とはまったく違う、濃度の濃い授業。
    そして玲子さんの大人で明晰な思考・・・。
    自分の高校生活を思い出すと、赤面することばかり。
    世の中にはこんな世界があって、こんなスーパー女子高生がいるんだ
    すごいなぁ~・・と思う。できれば中学生の頃に読みたかった本。
    私も頑張らなくっちゃいけないなぁ!と襟を正す思いで読了。

  • 留学に興味のある人や、お子さまが留学を考えている人には、良い本と思います。
    学生生活のようすが、とてもよく分かります。

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著者プロフィール

岡崎玲子 (おかざき れいこ)
1985年、兵庫県生まれの著作家、オーストラリアの法廷弁護士。米カリフォルニア州や中国広州市で幼少期を過ごす。小学六年生時に英検一級を取得。静岡県浜松市の公立中学一年生時にTOEFL670点、二年生時にTOEIC975点を獲得し、また国連英検特A級を取得する。2000年、全米トップ3に入るといわれるプレップスクール(寄宿制私立高等学校)、チョート・ローズマリー・ホール校に合格。この体験を伝えるべく出版社に企画書を送付した結果、著書の『レイコ@チョート校』が刊行される。その後、早稲田大学法学部、カリフォルニア大学ロサンゼルス校法科大学院を経て、ニューヨーク州司法試験合格。ニューヨークで弁護士を務め、現在はオーストラリアで現職を務める。

岡崎玲子の作品

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