- Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
- / ISBN・EAN: 9784087201789
作品紹介・あらすじ
名奉行が輩出した江戸時代。彼らによって残された大量の裁判記録の中から、男女間の性的な事件・犯罪に対する裁きと仕置をまとめたのが本書である。粋な町民文化の象徴と思われがちな「色ごと」だが、不義密通はもちろん、婚前交際ですら、奉行書で一旦裁きにかかると、死刑や追放といった厳しい刑罰が待っていた。おおらかに性を楽しんでいたように見える江戸庶民。しかし実際は、身分差別や儒教による秩序原理によって縛られ、恋愛においても殆ど自由がない生活を強いられていたことが、この「色ごと仕置帳」から見えてくる。
感想・レビュー・書評
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世に男と女あらば、そこに色事がらみの問題が起こるのは、今も昔も人の世の常。しかしそれをどう裁くのかには、時代の特徴が反映されて興味深い。江戸時代の色ごと仕置きがどのような考え方でなされていたかを、資料に基づく豊富な実例に沿って考察してゆく。
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仕置帳とは事件簿?裁判記録だろうか?
まず、男尊女卑という時代背景があるものの、倫理観を現代と違うと感じた。「密通」≒現代では不倫など日常茶飯事、刑事罰となることはない。(春の)売買については、時代が変わっても、大本は変わらず。公認(公娼)は現在はいないということだろう。破壊憎、女犯については、権力あるもの(僧は優位な地位)には大きな罰ありという。これは現代にも当てはめるべきでないか。 -
法学通論のレポートのために読んだ本。
レポートで扱わないところも興味深く読めた。 -
厳しい刑罰が待っていた、江戸の色恋沙汰。つい読みふけってしまいました…江戸時代って、ホントに男性社会だったんですねー。法律が男の味方。レイプの刑罰なんて噴飯もの。自由恋愛も不義密通が発覚したら死刑だし。ちょっと何だかなーな気分になりました。それでも面白かったのですが(笑)