- Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
- / ISBN・EAN: 9784087205435
作品紹介・あらすじ
デフレ、エロカワ、少子化…時代の映し鏡であるモードを通して、劇的な変化を遂げる社会をリアルにつかむ一冊。
感想・レビュー・書評
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リュクスなスタイルへの「抵抗」がミニマルなデザインをうむことになる。
ボノ、ジョージクルーニー、ダリルハナ、ステラマッカートニー、ナオミキャンベル……
ファッションと、その哲学。
服を選び着ることで、そのブランドの主義主張を支持することになる。
セクシー<カワイイ、エロい
「恋愛とモード」から「倫理と環境」へ詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
ファッションなんて人の好き好きじゃないかと思いながらも、街を行き交う人々の服装に目がいき、あの格好良いなぁとか、流行りが何なのかつい気にしてしまう。自分が好きなら良いと言ってる人でも、その自分の好みを聞かれると意外と流行りに乗じた物だったりする。私は個人的に身体にピッタリした服が好みで、ジャケットもインナーもパンツもほぼ身体のラインが強調されるようなものを好むから、左右されない方だと思いながらも、色味は流行をしっかり取り入れる。自分の好みって一体どうやって決まってるんだと不思議に思った時に本書を読むとすっきり頭に入ってくる。
ファッションとは何か。戦争に代表されるような時代の暗さ、アニメなどの華やかさ、環境問題などの地球が抱える問題、政治腐敗などの社会的な背景、また自分自身の地位や経済的な充足度など、自分の好みは周囲の影響によって確立されているのではないかと感じる。丸っ切りその様な影響を一切受けずに、自分はこれが好き!と断言できるものがない様に思う。
そう考えると自分の好み自体が他者によって確立されている様に考えてしまい、自分を見失っている事に気づく。本書を読み進めながら私という存在がファッションを起点に不明な存在になっていくのを感じる。
勿論、ごく稀に全く理解できない服装をした人を見ると逆にファッショナブルに感じることもある。だがそれ自体、自分に出来ない事をしている驚きから来るもので、自分がそれを真似したいとは思わない。大方、他人と同じような格好、化粧をしていれば安心できるし、流行から「外れていない」安心感に浸ること、それをファッションと感じているのかもしれない。
本書はそうしたファッションの歴史とその背景を学ぶには持って来いだが、読了後に自分を見失わないよう注意が必要だ。 -
とても面白かった。ファッションという切り口で、時代の変遷が解説されていた。
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社会
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・論理的な贅沢
・モードの常識=同じ服を着ないを打ち破ったファンション誌編集長。エコを取り入れるモード。
・パワーシフト
・"モテ"の変容。"モテ"へのモチベーションの変化がファンションにも影響。
・種本
『恋愛と贅沢と資本主義』、『セックス亡国論』 -
ちょっと古いけど今と地続きだし面白い
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エロスとモードの相互関係に依って推進されてきたゾンバルト的奢侈資本主義がグローバル化の中でフラット化・凡庸化するという議論。差異化の果てのフラット化は新しい議論ではないが、本書の醍醐味は所々に見え隠れするプラスティックの様な男たちへのチクリとする皮肉、それを支える著者の精神の貴族主義である。
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読了
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ふーん。