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  • Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087211597

作品紹介・あらすじ

研究者20名が解説!
新型コロナパンデミックで注目されるウイルス学の新領域
ウイルスと生命、共生と進化の未来を探る!

◆内容説明◆
ウイルス学の世界的権威、河岡義裕を領域代表者として2016年に発足した新学術領域ネオウイルス学。
従来のウイルス学は人間に害を及ぼすウイルスを主とし研究が進められてきた。
だが、ウイルスには害だけでなく益を及ぼす側面もあることに注目し、人獣のみならず温泉や海、植物にも存在しているウイルスすべてを研究対象にしたのがネオウイルス学だ。
また、新型コロナの次のパンデミックに備えることも含め、ウイルス研究における基礎研究の厚み、さらにウイルス学、生物学、獣医学、医学、数理学等、領域横断的研究の重要性も明らかにしている。
本書はこの領域の諸研究と可能性を専門家二〇名が平易に解説する。

◆目次◆
◎第一章 ウイルスと宿主の共存
一生ヒトの体内に潜んでいられるウイルス―ヘルペスウイルス 川口寧
ウイルスが植物にもたらす利点とは? 高橋英樹
◎第二章 共に進化する宿主とウイルス
野生動物のウイルス調査で、未来の感染症に備える 澤洋文
ヒトの染色体に組み込まれたボルナウイルス 朝長啓造
C型肝炎ウイルスはなぜヒトの肝臓で増殖するのか 松浦善治
生物は進化の過程でウイルスから多くの遺伝子を獲得してきた 堀江真行
ウイルスをさまざまな観点から俯瞰的に理解する 佐藤佳
◎第三章 さまざまなウイルスたち
「ヤドカリ」「ヤドヌシ」と呼ばれるウイルスの共生関係 鈴木信弘
海とウイルスと私 長崎慶三
ウイルスは生命の一部であり移動する遺伝体 中川草
◎第四章 ウイルスを視る!
ナノレベルの微細な働きを、電子顕微鏡で視る 野田岳志
巨大ウイルスの構造解析 村田和義
コラム 夢のウイルス 牧野晶子
◎第五章 ウイルスを探す
フィールド調査―ウイルスの“生息"現場を知ることの重要性 渡辺登喜子
温泉の古細菌ウイルス――古細菌ウイルスと生命の起源 望月智弘
ウイルスハンティングを通して感染症対策を講じる 大場靖子
◎第六章 数理でウイルスを知る
感染の仕組みと広がりを数式で解く 西浦博
実験では示せないことがらを数字で証明する 岩見真吾
国際的な感染症対策から数理生物学まで―領域横断的研究 古瀬祐気

◆編者略歴◆
河岡 義裕
1955年生まれ。兵庫県出身。獣医学博士。北海道大学大学院獣医学研究科修士課程修了。米国ウイスコンシン大学獣医学部教授、東京大学医科学研究所感染症国際研究センター長、ネオウイルス学領域代表者。
ロベルト・コッホ賞、野口英世記念医学賞、紫綬褒章、日本学士院賞。米国科学アカデミー外国人会員。
『インフルエンザ危機』『新型インフルエンザ 本当の姿』(集英社新書)等著書多数。

感想・レビュー・書評

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  • ウイルスそのものだけでなく、地球環境の中で果たしている役割についての研究が進んでいるのですね。内容も興味深いですが、ウイルスオタク(失礼)が早口で自己紹介しているかのような構成に好感が持てます。

  • ◎信州大学附属図書館OPACのリンクはこちら:
    https://www-lib.shinshu-u.ac.jp/opc/recordID/catalog.bib/BC0619044X

  • 実用性というところから、病原体としての側面からの研究に偏っていたウイルスに対し、生態系における存在意義等、これまでと違う側面の研究をする「ネオウイルス学」の研究者の方々の本。

    それぞれの筆者が自身のバックグラウンドや研究、これからやりたいことについて、一般に向けて分かるレベルで記されていて、新型コロナウイルス等で報道されることだけでなくウイルスというものの全体像をざっくり知れる。

  • いろんなウイルス研究者のお話。
    若い学生さん、高校生にちょうど良い感じ。

    あの西浦さんも登場。

  • 評価3.5て感じです。コロナ禍で変にバイアスのかかったりウイルスを擬人化する文章が多いなか、本書は淡々と書かれています。惜しいのは一編一編が短いのでぶつ切り感は否めないのですが全ボリュームの制約ではいたしかたないかな。

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