緑と楯 ハイスクール・デイズ (集英社文庫)

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  • 集英社 (2020年11月20日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (264ページ) / ISBN・EAN: 9784087441789

作品紹介・あらすじ

秀才だけど友達ゼロの男子高校生・緑は、人気者の同級生・楯に心奪われ……。愛する喜びと切なさが溢れる、宇宙一ピュアな恋の軌跡。

感想・レビュー・書評

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  • 時折、ブクログでお見かけしていた一冊。
    近未来BLというワードに惹かれて
    ついに予約してみました。

    著者は小説家というより、まず歌人という印象を受けます。
    歌を詠む作家さんの小説には、独特の幻想性を帯びた世界観があることが多く、本作もその系譜にあるように感じました。

    舞台は未来の東京(2055年前後)。
    未来の高校に通う二人の男子高校生、緑と楯。
    性格も家庭環境も異なる二人の、青春純情BLです。

    読み進めるうちに、ほんの少しですが
    「これはみんな前提をわかっていますよね?」
    というような、説明を省略したような違和感を感じました。

    途中で作品検索をして、これが「緑と楯(みどたて)シリーズ」の一作であることを知り腑に落ちました。
    どうやらこのシリーズは、時代や設定を変えながら“愛の神話”を描き綴る試みのようです。本作は2055年設定ですが、1900年代を舞台にした過去作もあるとのこと。
    それぞれ独立した物語として成立させつつ、同じ関係性―おそらく恋愛―を反復し、確立していく構造なのだと思われます。
    名前だけが共通項として使われるようです。

    私自身、この一作だけではやや満たしきれない部分もありましたが、
    そこが シリーズ全体で補完・蓄積されていく前提なのかもしれません。
    単行本になっていない作品もありそうなので、この1作で読了としますが、
    ひとつの関係性を長い時間軸で描こうとする試みとして、とても面白い活動だと感じました。

    • 1Q84O1さん
      シマシマ本の謎を検証していかないいけませんね!
      シマシマ本の謎を検証していかないいけませんね!
      2026/01/04
    • どんぐりさん
      遅くなりましたが
      あけましておめでとうございます(^^)


      シマシマの謎が少し解き明かされていて笑いました笑

      今年もよろしくお願いします...
      遅くなりましたが
      あけましておめでとうございます(^^)


      シマシマの謎が少し解き明かされていて笑いました笑

      今年もよろしくお願いします(o^^o)
      2026/01/05
    • おびのりさん
      どんぐりさん
      おめでとうございます♪
      お正月忙しいよね
      ご丁寧にありがとう
      今年もよろしくね
      どんぐりさん
      おめでとうございます♪
      お正月忙しいよね
      ご丁寧にありがとう
      今年もよろしくね
      2026/01/05
  • 大変申し訳ない話なのだが、作家さんを知らずに、この本を購入した。理由は…個人的には毎度お馴染みとなるジャケ買い。表紙が見て分かる人には分かる人気漫画家さんのイラストだったからだ。この漫画家さんが好きで、他にもジャケ買いで小説を買ったりしている。

    なのでビジュアルばかりに気を取られ(なんか歌詞っぽくなった)、内容や作家さんについては失礼ながら特に気にしていなかった。

    でも、それを後悔する日がついに来ようとは…。

    物語は、誰にもに愛されずに育った少年・緑が、誰からにでも愛されて育った少年・楯に恋をするお話。

    一言で言ってしまえば、BL小説。

    けれど、その一言で語っていいのか、私には躊躇われる作品だった。

    “物心付いつたときから腐っていた”と公言している私でも、だ。

    とにかく色んなことがぶっ飛んでいる。ほとんど現代劇なのに、設定は2050年の近未来。なぜか道具たちだけがSFチックで、人の感覚はそれほど変わっていない。そして機械の名前が独特過ぎる。たった30年後で、そんな言葉の連ねになるのか?といった不思議さに溢れている。

    ちなみにこのSFチックな物達は、なんら物語に影響を与えていない。近未来である意味は特に感じられなかった。それが逆に凄い。

    そして、主人公・緑の性格よ。陰キャなのか、ヤバいやつなのか、判断に難しい感性をお持ちでいらっしゃる。設定のぶっ飛び✕主人公のぶっ飛びで、とんでもない世界観に満たされていた。

    愛されたことのない少年が愛することを知って、世界が一転したのだ。

    その恋とか愛とかの華やかさが、ぶっ飛んだ表現なのである。

    正直、ずっとぶっ飛んでいるので途中で胃もたれを起こした。最後まで読むか諦めるか、悩むほどだった。

    でも腐女子のプライドがそれを許さなかった。

    そして程なく、それが序章だったと気づかされる。ぶっ飛んだ世界がまたも一転し、華やいだ文章は急に途切れた。

    あー、あのぶっ飛び具合は、落差だったのか。

    そう感じたとき、同仕様もなく面白い作品だと思った。

    読後に知ったことだが、作者は歌人だった。独特な表現は歌だったのだ。

    私も、後半の主人公と同じ経験をしている。なので逆になぜそこまで落ちるのか理解できなかったが、たぶん私はもう、その時には家族を諦めていたのだろう。主人公みたいに決まってる結果に抗う気持ちなど一切なかった。

    挟まれる子どもほど、辛いものはないんだろうな、と経験から思う。

    私はそこから逃れて楽になる方を選んだに過ぎない。よくドラマや小説で『喧嘩しててもいいから一緒にいてほしい』と懇願する子どもを見るが、あれは本当なのだろうか。どこかにそんな考えの人がいるのだろうか。今のところ会ったことはない。

    そういえば、高校生の時。親の離婚が原因で荒れて、金髪にした生徒会長がいたな。

    私も茶髪にしたり、真っ青にしたりしてたけど、許して貰えなかった。生徒会長にもなったけど。

    その辺はキャラの問題らしい。何だそれ。

    最後にこの話には、同性による性交渉シーンがあるので、面白そう!と思っても苦手な方はご注意を。

    ただ「背中だけ汗をかく」など、表現が素晴らしく良いので、個人的には苦手を差し引いて読むことをオススメする。

  • ピュア全開。
    人を好きになるって、こんな幸せなのねーってことを思いだしました。

    何より文章が気持ちいい。
    歌人でもある作者さんならではなのでしょう。
    無駄がなく、選び抜かれた言葉たちで紡がれた物語。

    そして、やっぱり、楯、という人物、魅力ありすぎ。楯に再会するために、またこの本を読んでしまいそうです。

  • BL純愛小説。中高生向けな文章と内容でした。

  • 会話微笑ましすぎる。母性溢れすぎてもはやこの子達産んだ記憶ある。

  • 近未来の男子校生の青春BL。
    緑の猪突猛進的な一途な恋を微笑ましいと思えなくてあまり好感が持てなかった。自らを否定をせずにただ受け入れて包み込んでくれるそんな相手をずっと待っていたのだろうか。
    楯は誰も好きじゃなくて誰も嫌いじゃないのかと思うぐらい執着がなさそうな印象だったので緑を特別だと不思議がりながらも受け入れているのが意外だった。それでも緑の気持ちが離れたらすんなり楯は受け入れそうな気もする。
    彼らと同じ年ごろに読んでいたらまた違った感想を持ちそうだなと思った。
    全編通して独特のひらがな使いに慣れず読みにくかった。

  • みんな大好きロマンチックラブストーリー
    両親が不仲のひねくれ男子高校生がクラスの人気者男子高校生の家に勉強を教えたことがきっかけで彼に対する純愛が芽生えていく物語
    ただ描き方が児童小説向きであり、高校生たちが中学生くらいに見えてしまうやりとりから登場人物が高校生に見えず幼稚になってしまっているところが残念。
    とりあえずハッピーエンドでなによりでした。

  • 緑という名前は恐らく味方が欲しかった親の願いで楯という名前は何時か人を守れるようにという親の祈りで。緑の求愛は時に滑稽なほど切実だけれど愛や関心を強請る彼は人を愛せるくらいには愛されていたのだと安堵する。恋は人を変えるけれど人を守ってもくれるのだと知って少し羨ましい。愛に飢えているのに愛に溢れている物語だった。

  • アンソロジー「短編宇宙」に収録の、二人が主人公の話が気に入ったので、読んでみた。
    いやこれは参りました。
    設定は近未来だけど、要は学園ラブコメというか青春グラフィティというか、家庭の事情とBL(そこに葛藤はないので、同棲であることが問題にならなくなった未来という時代設定と思われる)という要素は絡むものの、恋愛メインの割とシンプルな内容。
    そういう話はあまり興味ないのに、これはグッときまくって、参りました。
    文庫の帯には「宇宙一ピュアで切ない恋の軌跡」と陳腐なこと書いてるけど、いや、判る。そうかもしれない。

    嬉しい楽しいの感情はハイテンション(あくまで内心)な一方、辛いことは淡々と状況だけを語り、でもその状況が本人にとってキツイことは確実に伝わり、ふとしたキッカケで泣き出して止まらなくなる主人公にグッとくる人は多いだろう。
    ストレートに言葉にしない感情を、想像させるのがとてもうまい。

    仮名遣いというか、普通は漢字で書くところち平仮名多用されてるのは何か意味あるのか、ちょっと不思議だけど。

    あと、萩原の失神は結局何だったのか、明らかにされないのは気になるかな。

  • にやにやも読む手も止まらなくてとてもよかった、可愛い

  • 尊い…

  • 雪舟えま先生の作品を読むのはこれが初めて。
    不思議な文体に心地よさを感じました。

    みどたて。
    もっとふたりの世界に浸っていたいなぁ。
    (続き?は電子書籍で読めるようですが、できれば紙の本も出版してほしい・・・!!)

  • 二人の揺らぎがすごくリアル。幸せになって欲しい。

  • 雪舟えまさんの作品はいつも、愛がすごい。
    愛しか書いてない。
    日常と宇宙、肉体と宇宙のつながり方がcute。
    歌集『たんぽるぽる』はマイ本棚に永久保存です。

  • タイトルも描かれる想いも一直線で、さらっとしてるのにものすごい吸引力。
    一気に読んでしまった。
    この、ちょっと未来なのか並行世界なのかわからない描写が、なんとも言えず心地よい不安定感で好き。
    すきっていいことばだなあ。

  • 微妙な距離感が萌え。名前を呼ぶ練習、いいね。

  • ひらがなが多くて、かなり読みにくい。言葉の使い方が独特すぎる。
    しかも知らないで買ってしまった。こんなにシリーズがあって前世編とか未来編とかあって、設定が2055年だということを読んでから、ググってから知った。私は設定が現代と近い方が好きだから、こういう前世や2055年、未来とかいまいち受け入れることが出来なかったけど、ところどころ切ないなと感じた。両親が不仲で、母親が家を出て結局は離婚してしまう緑の方につい感情移入しそうになった。そして結ばれるあたりの緑の心境はかなり切ない。どんなに好きで愛していても、二人で一緒にいても結局は一人なんだよね…。二人が恒星と惑星みたいな関係に思えた。ところどころ心がチギレそうに悲しくなる。妙に泣きたくなるから夜は読まない方がいいなと思った。
    「ずっとずっとずっとずっと、あんなにあんなに待ってた、冷えきった家で震えながらどんだけの夜を耐えたことか。おれをすきならどうしてこんなに長く待たせた?」
    べべさんやお父さんに慈しまれながら育った楯と、DV父と家出する母の仲裁を毎日する緑の家庭内の温度差が胸に刺さった。

  • 近未来を舞台とした不思議な恋愛物語。
    全体的に宇宙空間のような、銀河でたゆたうような不思議な雰囲気に包まれています。
    このお話は男性同士の恋愛ものなのですが、近未来だからかそこはさしたる葛藤はなく描かれています。
    楯の方が飄々として掴みどころがなく、そこがまたいい意味で宇宙人のようで、物語に雰囲気にあっていました。
    緑の家庭環境など重い問題もあるのですが、物語のふわふわゆらゆらしたイメージの包まれてウェットな重さはありません。
    ただ、私にはどうしても合わなかった……。身を切るようなシリアスさが好きなので、この丸い雰囲気があいまいさのように見えて受け入れられませんでした。
    男性同士の恋愛でも文学性のある物語は好きなのですが、今作にいたってはこの世界で男性同士の恋愛はどういう立ち位置になってるのかが分からず、自分の中で消化できませんでした。
    (そういう説明がいらないくらい同性愛がフラットだとしたら、それはいい世の中だと思います)
    ただ唯一無二な雰囲気がこの小説にはあります!
    水面に写った満天の星を見てるようなそんな物語でした。

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著者プロフィール

1974年北海道生まれ。歌人、小説家。著書に歌集『たんぽるぽる』、『緑と楯 ロングロングデイズ』、小説『タラチネ・ドリーム・マイン』、『バージンパンケーキ国分寺』、『凍土二人行黒スープ付き 増補改訂版』、『緑と楯ハイスクール・デイズ』、古典現代語訳『BL古典セレクション① 竹取物語 伊勢物語』、文芸絵本『ナニュークたちの星座』、日記『地球の恋人たちの朝食』など著書多数。

「2026年 『辺境恋愛詩』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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