- Amazon.co.jp ・本 (328ページ)
- / ISBN・EAN: 9784087465846
作品紹介・あらすじ
台湾の古い街、台南の郊外にたたずむ広大な屋敷「安閑園」。緑豊かな庭園と季節の実りをもたらす果樹園や野菜畑。そして母たちが腕をふるう彩りあふれる日々の食卓の風景。1930年代の台湾で生まれ、この安閑園に育った著者が、子供時代の食の記憶を丹念に書き綴る。大家族のにぎわいと料理の音や匂いが鮮やかに立ちのぼり、人生の細部を愛することの歓びが心に響く。幻の名エッセイ、待望の復刊。
感想・レビュー・書評
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お腹減る。日本人には馴染みのないものもあるけど、とりあえず台湾に行っていろんなものを食べたくなる一冊。
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古き良き台湾
料理も人情も生き生きとしてます -
おいしそう。
今はここまで手をかけることはないのかも。
文化の多様性を大切にしたいと思う。 -
読んでいると、お腹が空いてくる。台湾のお金持ちのスケールの大きさと手間ひまをかけた食事の数々。一度も食べたことのない料理ばかりで、味を想像するのも楽しい。お姫様ではなく、精神的にも豊かな一人の人間を育てるポリシーに、名家の貫禄を見た。
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台湾出身の料理研究家の綴る文章は飽食時代の私たちが読んでも、なんて美味しそう・・・とため息が出そうな描写。でも一番は料理は誰と、どんな風に食べるかが大切なんだ、と思い出させてくれる温かくて切ないエッセイ。
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何度読み返しても胸を打たれる。料理家でもあった台湾女性の著者が、子供時代に享受した、大家族の愛と美味、大らかな台南の人情と自然を描くエッセイ。知らないのに懐かしく感じる。大好き。
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Dean&delucaで平松洋子さんがオススメしてたので読む。
食についてのエッセイなんだけれど、
著者の人柄に魅力を感じる本。
品があり、知的で寛容な人という印象。
台湾のびっくりな習慣もあるけれど、あたたかい著者の心を随所に感じられて、安心する。
特に後半、お墓の話でじーんときて、きっとこの本は著者の父親に宛てたんだろうな、と思うのだった。 -
著者の育った家庭環境は、私には想像できないことが多くて、読み進める速度が非常に遅かった。大家族の中国人家庭は、懐が深い。卒業旅行で旅した中国で、出会った市長さんの家でご馳走になったことがあり、よくもまあ見も知らずの人をここまで歓待してくれるなあと感激したことがあったが、歓待する側はこういうものだったのかと、本書を読んで少し物知りになった気分である。