- Amazon.co.jp ・本 (368ページ)
- / ISBN・EAN: 9784087466362
感想・レビュー・書評
-
サイレン・ネービー(沈黙の海軍)
『功を語らず』武士道的な美学だと思っていたけれど、別の見方をしている。明らかにして解明する。そして進歩するという理系的な考え。今後の日本のため。
刑は執行され、残念ながら全てが明らかになる事はない。筆者は第二次世界大戦と同様だと感じている。そうかもしれない。考えられない犯罪は後を絶たない。共感するところがある。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
ルポルタージュとしては酷い出来です。
ほとんど取材していません。裁判にもいってません。
上九一色村に行き、遠くから「眺めて」帰ってきたり、「地下鉄で缶コーヒーの缶を転がし」たりすることで、犯人の気持ちを推察します。
東大の研究システムが豊田をオウムに走らせた原因である。それは「間違いなく」とまで言い切るならば、せめて、他の理系東大生の意見なりを取材してもらいたいものです。豊田以外の学生は、オウム実行犯にはならなかったのですから。その差はなんだったのか。知りたかったです。
桶川ストーカーの作者とか、福島原発で実際働きながら書いてる人とか、地道に体張ってるルポを読んじゃうとね。
マインドコントロールされた人間には罪はないのか? 抗えずマインドコントロールされたがゆえに、彼らは被害者なのか? 特攻隊の若者も? イスラム兵士も?
オウムの場合、あれは本当に「洗脳」と言い切っちゃっていいものだったのかなあ。
林の手記を読むと、むしろ彼をコントロールしてたのは「空気」なんだけど。
いろいろ考えてしまいますが、作者は実証せず断定してしまうので。たぶん私とは合わないんだと思う。
エッセイとしてなら面白く読めます。 -
オウム・地下鉄サリン事件の実行犯・豊田亨死刑囚と東大物理学科で同級生であった著者・伊東乾東大准教授が、オウム事件の背後にあった”マインドコントロール”を分析する。やはり、紋切り型の報道を繰り返した当時のメディアと違い、豊田死刑囚を知る著者にしか描けないオウム事件の本質を本書によって知ることができた気がする。
[2006年 第4回開高健ノンフィクション賞受賞作品] -
都合よく著者の意見を理解する女子大生の「相棒」、他作品からの引用で描く法廷の様子、著者自身の自慢話。そしてサリン実行犯である同級生擁護。「加害者が最大の被害者」って…。縁故応募で開高健ノンフィクション賞受賞か。泣ける…。
-
【第4回開高健ノンフィクション賞受賞】地下鉄サリン事件の実行犯が同級生(しかも尊敬できる親友)だという著者によるノンフィクション。オウム真理教のことと著者自身の自分探しみたいなことが半々くらいの印象。
-
<>星4、5個てところかな。興味ある話だったことを差し引いたとしても、かなり面白いノンフィクションだと言えると思う。解説者も書いているように、「ミステリー風」とゆうのがミソだと思った。
-
「君は勉強も仕事も要領良くやる方がいいと思ってるでしょ?」
「世界中の職人は要領に関係なく全身全霊で仕事する。そういうの、君の生活の中に何かある?人間は何か一生懸命やりたい動物だと俺は思うな」 -
あまりよくわからなかった。オームをルポルタージュする人の多くが、その実体を理解しようとして単純な類型化を行うのに対し、批判的なアプローチをとっているのであろうとは思うが。