開国ニッポン (集英社文庫)

著者 :
  • 集英社
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感想 : 11
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  • Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087475111

感想・レビュー・書評

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  • 文庫書き下ろし作品。清水節が炸裂してます。
    清水さんならではの、細かい表現がとても面白い。

    ストーリーとしてもうまいと思った。

  • よく出来た面白い内容だった。
    たぶんだが、江戸時代を学校で習う位しか分からなくても面白いのだろうが、江戸時代の知識をある程度の知識がある人が読むと細かい部分の変化が理解でき、より面白かった。
    実際、鎖国とは言っても日本人が海外に出られない、外国人が特定の港にしか訪れられないだけで貿易は盛んに行われていたようだから、大筋に変化は無いのかもしれない。
    それでも260年近くも欧米諸国と平和的に交流をしていた事は大きな変化が起きると思う。海外資本の日本への介入をきっかけに攘夷が始まっているが、これ以降に極端な外国排除が行われない事を強く望む。
    生存した坂本龍馬は史実と同じぐらいは有名にならないかもしれないが明治の日本経済を支える人物となって欲しいな。

  • 江戸時代に鎖国していなかったら、元禄時代は? 幕末~明治維新は? ストーリーは期待していた程ではなかったが、黒船ショックの代わりに、英国の(下心のある)援助で、幕府が江戸から下関まで鉄道を敷設する計画を進める、との設定は中々秀逸。「安政の大欲」というタイトルも笑える。

  • もし、江戸時代に開国施策をとっていたら。奇想天外の発想に興趣はそそられる。史実とは異なるはずの開国施策が全然違和感なく物語の中に溶け込んでいる。非常に驚かされた。どこまでが史実でどこまでが虚構なのか。物語にのめりこんでしまい、いつの間にか分からなくなっている。時の中で人は運命に弄ばれて生きている。もし、あの時こうであったら、というのを重ねていけば人の生き方などまるで違ったものになる。運命に操られながら、だけど運命を変えていくのは自分自身でもある。歴史のIFを存分に楽しませてもらいながら、人の本質というものを考えさせられた。

  • うまい。本当にこうならニッポンは世界の中心になれただろうに。幸せな夢です。賢い政治家や指導者を望む。。。

  • 読了 2009年 6月 (借:大村市民図書館)

  • 純粋にエンターテイメントとしておもしろい!

    もし、日本が開国していたら・・・
    という設定で、歴史の史実が少しずつ
    かつ、大胆にずれていく様はひたすら痛快である。

    ただし、もちろん、元の歴史を知らないで読むと、
    ニヤリともできず、嘘歴史をつかまされるので
    ご注意を(笑 

    自己責任で通読くださいませ。。

  • 鎖国シナイヨー江戸幕府。<BR>

    鎖国しなかった日本の江戸〜開国まで。日本は鎖国してなかっただけで、一応、世界に冠たる貿易国歌になるわけだけど、世界にとりたてて影響を与えるわけでもないです。教科書に載るような出来事が一部起こらなかったりするけど、科学は発展しないし(産業革命はやっぱり英国で起こる)、外国帰りのなんとかさんが歴史を変えるような事件を起こすわけでもないし。

    でも、英国は史実通りろくでもない国になっていくのに対し、黒船襲来の出来事が起こらなかったので、日米間は気持ち対等な感じがあります。
    日本はある意味戦中の八紘一宇精神で世界に関わっていくのだ、というところで終わってるんだけど、もし続きがあったらどうなんだろうと思うくらい面白いです。

  • 大笑いさせていただいたきました(笑)小ネタが聞いてて面白かったです!お勧めですよ、歴史に興味があったら是非読んでください。

  • ブックオフで105円

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著者プロフィール

1947年愛知県生まれ。愛知教育大学教育学部国語学科卒業。1981年『昭和御前試合』でデビュー。1986年『蕎麦ときしめん』が話題となり、独自のパスティーシュ文学を確立する。1988年『国語入試問題必勝法』で第9回吉川英治文学新人賞を受賞。2009年、名古屋文化の神髄紹介とユーモアあふれる作風により第62回中日文化賞受賞。『永遠のジャック&ベティ』『金鯱の夢』『虚構市立不条理中学校』『朦朧戦記』等著書多数。また西原理恵子との共著として『おもしろくても理科』『どうころんでも社会科』『いやでも楽しめる算数』『はじめてわかる国語』などがある。

「2021年 『MONEY 新装版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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