- Amazon.co.jp ・本 (324ページ)
- / ISBN・EAN: 9784087475364
感想・レビュー・書評
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今やアルピニストとして活躍中の著者の野口健さん。落ちこぼれ学生だった当時、ふと植村直己さんの本と出会い、登山と出会うことで結果、7大陸の最高峰登頂を成し遂げる。登頂の華々しさの裏で、極限状態の描写が生々しい。
ヒマラヤ登山の華々しい登頂の裏には高山に順応した現地シェルパ民族のサポートが欠かせない様子とその地位向上やエベレスト清掃登山の取組等…。
『山頂は、登山の行程の半分にすぎない。...エベレストの登山事故は、ほとんど下山中に起きている。』
『裕福すぎて肥満が社会問題になっているような国の我々が「頑張れ」とは言えない。』…温暖化の影響?で干ばつに苦しむアフガニスタン難民キャンプに対し。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
野口健さんの「確かに生きる」から、植村直巳さんの「青春を山に賭けて」つながりで読んだ本
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いま読んでる本。山頂付近の死体とか、シェルパのことが知りたかったので読み始めた。
初めてシェルパを雇った時のこととか詳しく書いてあって興味深い。
山頂付近、死体だけでなく酸素ボンベ等のゴミがごろごろしているそうで、そりゃそうねとは思うものの何かこう…みんな自然が好きなんちゃうん…という気持ちにはなる。
未来の技術でなんとかなったりするのだろうか。何か申し訳ない。
読了。著者がキッチリ伏線回収して、清掃活動をやったりシェルパ基金を作ったりしていた。 -
七大陸の最高峰の登頂に成功した野口健さんが書いた本を読んだ。
NHKのスタジオパークを聞き逃していただけに,どうしても読みたかった。
面白くて面白くて,あっという間に健さんの世界にひきこまれてしまった。
いじめられた少年時代,いたずらも半端じゃなかった。
車のタイヤを注射針でパンクさせたり,ガソリンに砂糖をまぜて,
エンジンが燃えるかためしちゃったり,空気銃で鳩を撃って小遣い稼ぎをしたり・・・
彼は,自分のコンプレックスと闘っていた。
大好きな女性との交際えを学校に禁じられ
学校を見返そうと始めた山登り。
彼が最初に登頂に成功した山は,私がこの冬登った八ヶ岳の天狗岳だった。
彼に影響を与えた植村直己さんの『青春を山にかけて』
実は私もそれを読んで,大学の山のサークルに入った。
同じ本を読んでいるのに,なんでこんなにスケールがちがうのだろう。
彼のすばらしさはシェルパを大切にしていることだ。
従属関係ではない,仲間ととらえ,
栄光のかげにはシェルパの力があることを訴えている。
シェルパの遭難,犠牲やその生活を人々に伝えようとしている。
彼は挫折を乗り越えて最後のひとつエベレストの登頂に成功した。
これからは,エベレストの清掃やシェルパ基金に力を入れると言う。
この本を読むと山の怖さ,魅力がぐわあんと胸の中に広がってくる。
また山に登りたくなった。 -
•いわゆる、エリート家庭に生まれながらも、
「やんちゃだった」の一言では済まされない程に荒ぶれていた野口健さんの若かりし頃〜エベレストに挑戦するプロセス、背景が描かれている自伝。
•批判されることも多い人物だと思いますが、
中途半端に包み隠さず、丸裸に描かれている点も含め、エネルギーの放出量の高さに、
個人的には好感を持ちました。 -
今年は月に2冊ずつ本を読んでいきます!ジャンルは縛りなし!1冊目はテレビで野口さんの話を聞いてもっとこの人のこと知りたいなと思い手に取った本。私は登山あまりしたことないですが、読んでよかったです。登山家になるまでの幼少期〜高校生までの過程が驚きもありなんとなく共感できる部分もあり楽しんで読めたし、登山家になってからの誰もが知る偉業の裏側を知って感動しました。生きるエネルギーみたいなものをもらえるいい本!
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「野口健」の自伝『落ちこぼれてエベレスト』を読みました。
ぼちぼちと山登りをしているので、「野口健」って、興味のある人物なんですよねぇ。
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「いい大学に行って、一流会社に入るだけが人生じゃない!」落ちこぼれだった著者は、「植村直己」の著書と出会い、人生の目標を見つける。
波乱の少年時代から、7大陸最高峰世界最年少登頂記録を樹立した1999年5月のエベレスト登頂までを綴った、若きアルピニスト「野口健」の軌跡。
夢を持ち、挑戦することの素晴らしさを伝える熱き自伝。
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「野口健」って、なんだか上品なイメージがあり、エリート育ちなのかなぁ… と勝ってに想像していたのですが、、、
5つの国の血(日本、ギリシャ、フランス、エジプト、レバノン)が混ざっていて、アメリカで生まれ、生後間もなくサウジアラビアに移り、4歳で日本に帰国。
帰国時は日本語が一切話せず、いじめに遭う。
小学校3年でエジプトに移り、小学校6年からはイギリスへ… 波乱万丈な人生だったようですね。
そして、彼の人生を変えた一冊の本が「植村直己」の著書『青春を山に賭けて』だったんですよねぇ。
それを切欠に登山を始め、25歳で7大陸最高峰の世界最年少登頂を達成… 順風満帆ではなく、失敗や挫折を乗り越えての目標達成には感動させられたし、勇気付けられましたね。
「いつも背伸びしていれば、いつかは背が伸びる」
印象に残った言葉です。
夢を実現したい、必ず実現できる… そんな気持ちを持っていないと、夢って実現できないんだって、改めて感じましたね。
その他に本書を読んで感じたこと、
○山の恐ろしさ
○シェルパの扱い
○山に残された大量のゴミ
○環境破壊
等々 色々と気付きがあり、考えさせられる一冊でした。
本編も良かったですが、文庫版あとがきとして追記された『追伸 植村直己さんへ』が印象に残っています。
その中で紹介されていた「三島由紀夫」の「われわれは戦後の日本が、経済的繁栄にうつつを抜かし、国の大本を忘れ、国民精神を失ひ、本を正さずして末に走り、その場しのぎと偽善に陥り、自ら魂の空白状態に落ち込んでゆくのを見た」言葉が特に印象に残っています。 -
アルピニズムの本、というよりも野口氏本人の半自伝本。
あけっぴろげに過去を語っており潔さを感じた。 -
人生の一番の悲劇は、目標を他人から与えられることだと思います。
その目標が、自分の目標と勘違いして、「得意ではないこと」をやる。
例えば、それが勉強ならば、言語運用能力とか数学的思考力が強い人の方が、
圧倒的に有利になる。鼻から勝てない土俵にのって、勝てない闘いをする。
野口氏は、ニッチを見つけるのが、
上手い。そして、そのニッチに自分の全精力を傾ける。
出版された当時では、かなり新しい生き方でします。
今は、この生き方が、一番王道かもしれません。
必ず世界には、自分を受けいれてくれる世界がある。
そして、自分の中に、その「世界」はもうある。
ただ、知らないだけ。
その世界は、自分が、どれだけ、バカで、あほで、無知かを知らないと、
わかりません。なぜなら、世界はあまりに「わからない」ことで、出来上がっているからです。
今、自分のニッチが何なのか、わからない人に、本書をおススメします。 -
タイトルの落ちこぼれては嘘だと思うが、制覇するまでの苦悩とそれを超える力が参考になった。