- Amazon.co.jp ・本 (416ページ)
- / ISBN・EAN: 9784087477139
作品紹介・あらすじ
大阪のホテルで、連続して二人の男が猟奇的な方法で殺害された。フリージャーナリスト・木部美智子のもとに、取材依頼が舞い込む。その結果、ひとりの容疑者が浮かぶが、逮捕直前、美智子の目の前で自殺を遂げる。しかし、意外な事実が明らかになり、新たな殺人が…。『神の手』で注目を浴びた大型新人が「小説の面白さ」を追求した渾身のデビュー第二作。
感想・レビュー・書評
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男が二人続けて猟奇的に殺される。レイプ事件の復讐か?ジャーナリスト木部美智子が調査していくと警察とほぼ同時に容疑者に行き着くが眼の前で自殺される。そして新たに判明するのは・・・
執拗に推理、仮説、周辺描写が繰り返される。松本清張のようだ。
真相は、面白いと言えば面白いし、無理矢理だなと言えば無理矢理。ただストーリー展開や丁寧な描写には好感。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
2月-8。2.5点。
木部美智子シリーズ第二弾。
高校の同級生たちが、惨殺される。女性容疑者がすぐに見つかるが、真犯人なのか。
容疑者逮捕の後も、殺人が。
どうも、この作者の小説は時間がかかってしまう。
本筋以外の心理描写や、人間の気持ちなど描くのが多すぎる気がする。 -
大阪のホテルで惨殺死体が発見された。主人公の雑誌記者はその事件を追う。
最初からエグイです。
前作「神の手」も具体的なシーンがあるわけじゃないのにえぐかったけど、これはもろエグイ。スプラッターが苦手な人は、やめといたほうがいいよ。
話は、主観がころころ変わる。まさに神の視点で書いてる、つか、俯瞰してるわけで、この浮遊状態での視点で貫きとおしてるあたりは、上手い。
うむ。彼女は視点の作家か。
でも、犯人像がなんだかね。犯行してるときは別人格みたいになってるとしても、違和感ありすぎ。と、結末もなんだかね。
でも、おもしろかった。前作よりよかったです。 -
ミステリとしてはどうかなあ。犯人(の正体)と動機は最初から明かされてて、被害者の接点というのも分かるわけだし。で、その犯人がこの人なんだろうな、ってのもまあ分かる。それでも、「読まされる」力はかなりあった。
ただし。さくさく読めるわりにはテーマが重くて痛い。「病んだ現代社会」というのがこれでもかってほど浮き彫りにされている気がする。正しくは、そんな歪んだ社会の風潮ってやつに流されて道を踏み外す人の悲しさ、かなあ。 -
望月諒子氏の第2作。「神の手」にも登場したフリーライター木部美智子が再登場。