- Amazon.co.jp ・本 (248ページ)
- / ISBN・EAN: 9784087711660
作品紹介・あらすじ
卒業まで関わりたくなかったはずの人間が、いつのまにか、毎日会いたい人になるなんて!
未来浅草高校に通う兼古緑(かねこみどり)と荻原楯(おぎはらたて)。学年や男女の垣根を超えて多くのファンを持つ楯と、緑は高校二年で同じクラスになるが、楯に対していけすかない印象を持つ。それは、彼の周りには常に誰かがいて、愛されるのが当然のような存在だから。彼を見ていると自分の劣等感を刺激するので、なるべく距離を置くようにしていた。そして持ち上がりで三年になったのだが、ある日、長期病欠していた楯の家に担任の使いで訪れることになり、いやいやながら向かった緑なのだが――。
未来東京に生きる二人の男子高校生の、じれったいほど凸凹で、照れくさくなるほどピュアな恋の軌跡。
――カバーイラスト 紀伊カンナ――
【著者略歴】
雪舟えま(ゆきふね・えま)
1974年札幌市生まれ、帯広市在住。作家、歌人。歌集に『たんぽるぽる』『はーはー姫が彼女の王子たちに出逢うまで』、小説に『タラチネ・ドリーム・マイン』『バージンパンケーキ国分寺』『プラトニック・プラネッツ』『幸せになりやがれ』『恋シタイヨウ系』『凍土二人行黒スープ付き』『パラダイスィー8』『ナニュークたちの星座』、現代語訳書に『BLセレクション1 竹取物語 伊勢物語』がある。
感想・レビュー・書評
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周りから好かれている楯と、それをいけ好かないと思っている緑の高校最後の物語。「ないものを持っている」楯にイライラしていた緑がいつしか心が変わってきて……。未来での物語ではあるけど、青春の輝きがまぶしく、そして尊い……。
後半、緑の現実と心境のざわつきが激しい。そんな中での楯(と、べべさん)の存在は必要不可欠だったし、なかったらどうなってたんだろうとすら思ってしまう。
「幸せになりやがれ」「恋シタイヨウ系」を読んでいた身にとっては、なんだか深いものに感じてしまう。これを機にまた読もうかな。 -
BL小説!!ということで読んだ。最初表紙を見たときに、チャラめ美形攻めに堅物系受けが絆されてく的な話かなーと思ったんだけど、そもそも受け攻め逆でびっくりした。緑くんが常に暴走気味だったけど、それだけ楯くん大好き大好きーっていうのが伝わってきて、可愛らしかった。こんなに初心でかわいい攻めを久しぶりに見たので、新鮮だった。
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普通にBLで、普通に高校生の話なんだけれども舞台は2055年。現代と少し勝手が違って、例えば人が亡くなると飛行船の中で火葬され、遺灰は空にまかれるとか、一般人でも月に行けるという選択肢が普通にあったりとか、BLよりもそういう設定の方がインパクトがあった。作家さんもあえてBLを描きたいのではなくて、何十年後かには誰もが性別とかいろんな枠にとらわれずに生きられる世の中であってほしいという考えから、あえて主人公を同性同士にしたのかなとか深読みしてしまった。一応そういうシーンもあるのだがオスの匂いがしないBL。
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タイトルは主人公ふたりの名前による。………BLかぁ。私はBL苦手なのでちょっと……でした。雪舟さんらしい、キンミライ的作品。
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緑の「愛されたい」「愛したい」って気持ちと、「いつのまにか、好きになっていてもうどうしようもなくて、止まれない!というドキドキ感がすき。星の描写が良かった。
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分かってはいたのだけど、真正面からBLしてたな…。
緑があんなに盾に入れ込んでいる理由がちょっと分かります。
実って良かったね、緑…。
終始緑視点だからか、盾がいつにもましてフワフワです。うーん罪な男。
しかし「おまえとぶっつながりてえ」はまずいですよ緑さん。