- Amazon.co.jp ・本 (144ページ)
- / ISBN・EAN: 9784087747997
感想・レビュー・書評
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09.08.15 読了。
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タイトルから更年期障害の話に違いないと思っていたらPMS(月経前症候群)の話だった。
『1秒の世界』を読んだせいか、女性の生理は一生のうち平均500回あるとか、
女の子は赤ん坊の時から40万個の卵胞を持っているとか数字がやたらと印象深い。
他に数字はあまり出てこないから余計か。
しかし中島たい子。30代女性等身大の話を書くなぁ。
装幀 / 川上 成夫
装画 / micca(pict-web.com)
初出 / 『すばる』2005年10月号 -
きれいにむけないゆで卵を流しに叩きつけ声を出して泣く、イラストが思うように描けず自信を失って泣きながら荒れる……。そんな自分に苦しむ三十過ぎのイラストレーター、岩崎秀子。そんなとき、中学の時からの友達ニンニンと話していて思いがけなく知った、PMSという言葉。そう、自分はPMSだったのだ!
PMSとは、Premenstrual Syndromeの略で、つまり月経前症候群のこと。本書中に秀子が読む雑誌の記事の、身体的症状と精神的症状チェックには、ずいぶんわたしにも当てはまるものがる。とくに身体的症状に。精神的症状は、多少不安定になることもあるが、思い返してみるとそんなに月経時には関係ないようなので(そっちの方が問題だろ)、PMSと言えるほどではなさそうだ。
実は、わたしはPMSという言葉は知らなかった。この本を読んで、へぇ、生理前の症状にこんな名前がついていたのか、と初めて知った。なんだか「症候群」なんて言われると病気にされてるみたいであまり良い気はしないが(重い人にとっては病気と言えるかもしれないが)、女なら大なり小なり誰にでもあることなので、本書は女性には痛いくらい共感できるだろう。
『漢方小説』ほどおもしろおかしく書いてあるわけではないけれど、あの歯に衣着せぬ口調は健在。心地よい日本語のリズムに乗って、わたしにも共感できるところがたくさんあったから、楽しく、でもちょっと胸を痛めつつ読んだ。
女性には当然お勧めしたいのだが、男性にもぜひ読んでいただきたい。きっと普段、女って生き物はなんでこんなに感情的なんだ、なんでこんなに波があるんだ、と疑問に思っていることでしょう。それが、これを読むとわかります。本書を読んで、女性の不安定な感情の源を、また本人もコントロールできなくて苦しんでいるということを知っていただき、いざ直面したときには大きな心で受け止めてあげてください。秀子の恋人、基樹くんのように。(2006.4.11) -
女の人特有のPMSという症状と、仕事や恋愛についてがメイン。
PMSを全然知らない人が読めばある程度は勉強になるし、本自体も薄めなので読みやすい。
文章も落ち着いていていい感じ。 -
女の子は大変なのです。だからといって、それを表に出しちゃうのはやっぱりダメな気がします。
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主人公秀子と育枝ちゃんの弟基樹、の結ばれるところは、「あー わかるなぁ」と思った。
ポリタンク持ってきてくれるとか、惚れるよなぁー って思う。
お話の中心がPMSなんだけど、同じ女性だし、実際PMSに悩まされてるから共感できる所が多かった。
中島さんのお話は、入っていきやすくて読みやすい。
ドロドロしてないから、どんな気分のときでも さらっ と読めるから好き。
文章の中に
グラノーラの袋
ハーゲンダッツ
アフタヌーンティ
エクセルシオールカフェ
とか、知ってる名前が出てくるのも身近に感じて、現実ぽくて好き。
☆気になったぶぶん
昔の私、今の私、そして変わらない私。女とか子供とか大人とか、そういうことを超えたもの。
色々なことに左右されても、持ち続けているもの。そんなものを、絵で表現できたらいい。
伝えたいことが見えてきて、駅も見えてきた。 -
ゆで卵を床になげつけるあたりが共感できた。女性が感情的なのは、やっぱりホルモンのせいなのか。イラストレーターという職業がすごいと思ったし、友達の個展もすごいなと感心した。
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可もなく 不可もなく という感じでした。
以前 読んだ 漢方小説も そんな感じだったけど。 -
生理前の体調の崩れをPMSと言うらしい。れっきとした病気らしい。へぇ。健康豆知識度としては漢方小説の方が上。
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生理前に体調不良や神経が揺さぶられる状態をPMSというそうだ。
冒頭のゆで卵のシーンに度肝を抜かれた。
中島作品、3作目。どれもよかった。好きだ。
作成日時 2007年08月11日 13:58