- Amazon.co.jp ・本 (280ページ)
- / ISBN・EAN: 9784087813944
感想・レビュー・書評
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俳優 柄本明の自伝的エッセイ。
聞き書きをまとめたもの。柄本明は、東京出身で銀座の印刷屋の子。母が映画や歌舞伎が好きで、彼も子供の頃から映画好きだった。勉強の出来が悪く、工業高校を出て一度会社に就職するが、知り合いに連れて行かれた小さな劇場で芝居を見て人生が変わる。大道具係から俳優の道へ進んだ。東京乾電池でブレイクしてテレビや映画に出演するが、軸足は舞台にある。お客さんに見られているという感覚が、役者のモチベーションとして重要らしい。1980年代から様々なテレビや映画に出演し、交友関係も広い。テレビで見る彼は、素朴でコミカルな役者だと思っていたけれど、この本を読むと深く考えながら役作りをしている真面目な人物という印象を受けた。出版時期は 2008年で、この時に語っていた俳優仲間の多くが既に亡くなっている。彼が語っているテレビの創設期を支えた役者の多くがいなくなったのは、少し寂しい気がした。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
絶妙ですね!
「自伝」ではなく
「聞き書き」であるが故に
本人以上に、本人らしさが
あふれ出ています
ただ者ではない
と 思っていましたが
予想を上回る
ただ者ではないらしさ
が 言葉のはしばしから滲み出ている
柄元明さんも魅力的ですが
ここまで 話を引き出してしまう
聞き手の小田さんも劣らず魅力的です -
同じ世代ゆえ、体験した映画や俳優への思いを共感できる。偏屈とも言えるし、シャイともいえる。本をまとめた小田豊二さんは、三木のり平の芸談の時もそうだが、とてもユニークなまとめ方を試みている。洒落がわかるということなのか、うまい。
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早く買わないと!!