- Amazon.co.jp ・本 (172ページ)
- / ISBN・EAN: 9784087813951
作品紹介・あらすじ
ヒトの皮膚細胞から、様々な細胞になれるように遺伝子をウイルスで運ばせて作った夢の万能細胞!世界が注目世紀の偉業。
感想・レビュー・書評
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人類史上に残る大発見と言われた京大の山中伸弥教授研究室によるiPS細胞発見について、元・京大ウイルス研究所所長でシオノギ製薬副社長も務めた畑中氏との対談インタビュー形式で紹介した本です。
まったくの門外漢で、iPS細胞といわれても何のことやらさっぱりわからなかった自分にも、どんな発見で将来的にどのように役立つ可能性があるのか理解することができました。
ただ、初歩的なことがわかると、次はもう少し詳しい話が知りたくなるのが人情ってもので、例えば「レトロウイルス」だとか「転写因子」だとか、この本だと簡単な注釈で済まされてしまっている内容について、より踏み込んだ解説があればよかったのになどと思ってしまいます。
というのは、この本、やたらと活字が大きくて、しかも代り映えのしない二人の対談風景を写した写真が多用されてたりして、ページ数の割に内容が薄いんですね。
それならもうちょっと内容充実させてくれてもいいのに、とついつい思ってしまいます。
対談の中で印象に残ったのは、山中氏のアメリカでの体験談。
学会で渡米したときに、たまたま乗ったタクシーで、運転手に「何の研究をしているのか?」と訊かれて、「幹細胞だ」と答えたらその話題で盛り上がったというエピソード。
日本じゃあり得ない話で、米国の一般人レベルでの医科学に対する関心は日本とは比べ物にならず、それが科学に関する彼我の層の厚さの違いにつながっているのでは、という話です。
何となく、数理系については一般には日本のほうが上をいってるようなイメージを持っていたけど、そのへん認識を改めなきゃならないようです。
そんなこともあって、iPS細胞についても、応用研究については日本はかなり劣勢に立たされるのでは、というような悲観的な見方も述べられています。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
ヒトの皮膚細胞から、様々な細胞になれるように、遺伝子をウイルスで運ばせて作った「iPS細胞」。作製に成功した京都大学研究チームの山中教授と、ウイルス学の権威である畑中名誉教授が、夢の万能細胞について語る。
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☆信州大学附属図書館の所蔵はこちらです☆http://www-lib.shinshu-u.ac.jp/opc/recordID/catalog.bib/BA86007980
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対談集なので文字は大きく内容は薄いのだが、山中伸弥教授の研究に対する真摯な取り組みや謙虚な人柄がすごく伝わってくる本。
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勉強になりました。
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よう分からん
テレビがええわ -
倫理観を持って研究に臨んでいる姿に共鳴
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This book is very easy to understand
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iPS細胞作製に成功した山中京大教授。対談形式でウィルス学権威の畑中京大名誉教授が経緯や背景を追う。iPS細胞の発表から1年、ノーベル医学生理学賞受賞から遡ること4年、興奮冷めやらぬ、しかしノーベル賞の過熱感もなく、教授自身が冷静に研究を推敲する十分な時間を経た、とても良い時期に出版された本。
両名が読者を意識して極力平坦な言葉で専門用語を語る姿、だが時々読者を忘れて専門分野を熱っぽく語る姿が素晴らしい。まさに研究者。
兎角、基礎研究の政府補助の在り方に批判が集まりがちだが、山中教授の「アメリカは政府の支援だけではなく科学に対する一般の人々の意識も高い。だから民間からも支援が集まる。いまの日本では善戦はできても競争に勝つのは無理」(難しいではなく)と発言されていたのは、非常に耳が痛い。科学の発展に貢献するにはまず我々が科学に関心を向けることが大切であろう。
内容はもとよりお二人の素晴らしい人柄が偲ばれる良著。 -
http://booklog.jp/users/awalibrary/archives/1/4087813959
── 山中 伸弥&畑中 正一《IPS細胞ができた! ひろがる人類の夢 20080526 集英社》
http://booklog.jp/entry?keyword=%E5%B1%B1%E4%B8%AD%E4%BC%B8%E5%BC%A5&seavice_id=1&index=All
http://q.hatena.ne.jp/1349759068
山中家の人々 ~ ドクター・ジャマナカのマラソン人生 ~
http://q.hatena.ne.jp/1349693355