- Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
- / ISBN・EAN: 9784087850666
感想・レビュー・書評
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『被虐待児からの手紙』という副題の通り、大人になった被虐待児の視点。
漫画なのでサクサク読める。
5話あるが、すべて女性が主人公というのに疑問がわく。
たまたまそうなったのか、女性の方が『手紙』という形で吐き出せるというのか。
そして、5話中4話がラストに『子供を通して、自分も変わる』というオチになっている。(1話目は妊娠中で『わからない』で終わっているけど)
大人になった被虐待児が我が子に対して手を出してしまうというパターンも同じ。
これでは被虐待児が虐待をする親になる……と言う風にも見えてしまう。
もっといろんなパターンの物語が見たかったなと思うケド、
『子供の視点』で大人になっても苦しむという事が主題なら十分伝わるなとも思った。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
仕事関係で読む。
虐待を受けた被害者からの手紙を漫画に。
読んでいてつらい。 -
前作の続編
3冊目の「新」も含めまとめた読んだので
前作同様の印象
こちらは被虐待児が大人になってからも
悩み苦しんでいる姿が描かれている
作者の続編「新」のドキュメンタリー版でも
作者が記しているように
今のシステムではアフターケアがほとんど成されていない、虐待の連鎖が取り上げられているのに
被虐待児が親になるまで、またなってからのケアは聞くこともない。
この現状が1日でも早く改善して欲しいと願わずにはいられない・・・ -
実際の手紙の漫画化。・・・言葉がない。
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続編ではあるが、こちらは福祉関係者ではなく、虐待を受けた、あるいはまた連鎖する虐待の当事者たちの視点で描かれている。虐待を受けた被害者に対する加害者に、悪意がなかった、というのが一番怖かった。
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虐待を受けて育ち、大人になり、家庭を持つようになった女性たち五人のケースを漫画で描いている。
前作の「凍りついた瞳」の漫画は、虐待の現場から大きな反響を読んだというが、「続」である本作は、子どもの虐待だけにとどまらず、虐待をする大人も、また被虐待時を過ごしていたということまで触れている。
テーマは、「虐待の連鎖」と言ってもいいかもしれない。
彼らも満足な愛情に飢えていたのだ。
その結果、アルコール依存になったり、DVを加えたり、娘に対して性的な虐待を加えるという悲しい連鎖が続いているのだ。
あるいは、加えて、経済的な苦境。
虐待を加えて子どもを苦しめていたいた親も、事故や病気、依存症になり寝たきりになる。
子どもは、どのような感情で親に接していいのか分からない。
あるものは、精神科に救いを求める。
それらの、物語、「手紙」が実に淡々と漫画として描かれている。
読者の瞳までも凍りつかせるようだ。
どれも悲しい話でした。
十分に愛情を受けずに育ち、周りからの支援、理解も得られなかったまま、大人になっても、パートナーとの恋愛やセックス、子育てに満足を得られず、不安を抱えたまま生きていかなければいかない・・・。
子どもは、自活能力を持たない。
だから、親の「誰のおかげで食わせてもらってると思ってるんだ」の一言で、親の奴隷になるしかなくなるのだ。
つい最近も、無職の父親を持つ2歳の子供が、空腹のあまり紙オムツまで食べていたということが遺体解剖の結果から分かり、そのニュースが日本を震撼させたが、
今でも、ニュースで必ず一カ月に一度は虐待死の悲報を目にする。毎回思うのは、「周りの大人はどうしていたのか」ということではないだろうか。
しかし、一番大切なのは、「私たち自身」がどうしているか、ということなのではないかと思う。
この漫画の物語が、虐待に対する理解と手を差し伸べる一助になれば幸いだと思います。 -
あっさりと書かれている。概要という感じ。
虐待を止めるためには連鎖を止めるのが効果的だと思う。
虐待を受けた人が気軽に頼れる施設が必要。 -
あとがきなどに目を通していないが
このような世界があるという心構えが出来た。
漫画だから1時間もかからずに読めました。 -
「凍てついた瞳」の続編ということで
虐待を受けて育った方が大人になって、自分の子どもを持ってみて…
など、読者からの手紙の内容を元に書かれた本です。
虐待の連鎖は、どこかで断ち切らないと、なのですよ。
そんな勇気をくれる一冊です。 -
凍りついた瞳の続編。考えさせられます。