- Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
- / ISBN・EAN: 9784087900347
作品紹介・あらすじ
「これは経費で落ちません!」の青木祐子、最新作!
世の中には、お金を払っても「友達(フレンド)」をレンタルしたい人がいる。
Case1:人付き合いが苦手そうな大学4年生・香住。デザートブッフェへの同行を依頼してきた理由は……?(第一話「バニラクッキーは砕けない」)
Case2:ヘアメイクアーティストMISA、38歳。女優志望の若手という設定で、観劇につきあってほしいというが……?(第二話「赤い花に幻の水」)
Case3:常連の翻訳家・野枝、46歳独身。検査入院するため、飼い猫の面倒を見て欲しいと言われたことから本人の過去にかかわることになり……?(第三話「臆病な猫を抱く」)
Case4:いかにもお嬢様然とした女性、26歳の綾音。婚約者の元カノも参加するというパーティに友人として同行してほしいというが……?(第四話「仁義なき女子の歌」)
感想・レビュー・書評
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レンタルフレンドかあ。
私は依頼する人たちに
シンパシーを感じるな。
こんなに全力で自分の
ことを応援してくれる
友だちは、
悲しいけれど私の周り
にはいないから。
いざというときに私も
レンタルしたいな。
なんだか虚しいような
気もするけれど、
それもまた一興かなと。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
「お金を払っても友達をレンタルしたい人がいる」
私もそんなに友達は多くないし、それで困ったことはないけれど、どうしても必要なとき、こういう人がきてくれたらいいなぁと思う。
友達はいても、いつでも会えるわけじゃない、
その点、レンタルフレンドなら、必要なときに呼べばいいし、相手はプロだから、余計な気遣いは無用。
こちらが行きたいところ、食べたいものに付き合ってもらうだけ。
問題は、この話に出てくるプロフレンドさんのように、完璧にこちらの理想の友達キャラを演じてもらえるのかどうか…?あったら流行るに違いない。
続編が期待できる雰囲気だったので、シリーズ化するといいな。 -
レンタルフレンドとは、お金を払って友達役をしてもらうこと。
世の中には色々な職業があるんだねー。
1つ前に読んだふかわりょうのエッセイにもあったけど、友達100人できるかな♪幻想。
そんなに腹をわって話せる友達沢山できないし、人に合わせるのは疲れるし、女子だとやたら面倒だし、
友達が多い=明るい、社交的、人望がある、魅力的
友達が少ない=その逆
という風潮が自己肯定感をさらに低くされるようで、ものすごく嫌で、でもうらやましくもあった。
だから、レンタルフレンドは需要があるだろうなとは思う。
本当の友達より赤の他人の方がさっぱりあっさり後腐れなく上手く行くこともありそう。
ただ、やっぱり「2時間で⚪万円です」とか「あと10分で延長になるけど、どうする?」と言われると、あぁこの人はレンタルフレンドなんだった!と隙間風を感じそう。
全体的に軽めでドラマ向きの本。
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“レンタルフレンド”を職業とする七美のクオリティーが高すぎて圧倒されました。みんないろんな人生を持っていて面白かったです。
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※
主人公の星野七実は有名企業の正社員という
安定した生活を捨てて、プロのレンタル
フレンドとしてフリーランスで働いている。
そして、依頼人に心から楽しい時間を過ごして
もらうことを仕事のポリシーとして、日頃から
最新や流行の情報収集も行ない知識の引き出しを
増やして備える姿はまさにプロフェッショナル。
依頼人が求める理想の友達になり切るため、
事前の面談、依頼内容のすり合わせなど、
きめ細やかで隅々まで気遣いの行き届いた
究極のオーダーメイド人材派遣サービス。
偽りの関係なのに、どこまでも痒いところに
手が届いて、希望に寄り添って応援したり、
励ましてくれる絶対的に肯定してくれる存在は
ニーズがありそうで現実味にうなづけます。
第一話 バニラクッキーは砕けない
第二話 赤い花に幻の木
第三話 臆病な猫を抱く
第四話 仁義なき女子の歌
全四話
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アンソロジー『とっておきのおやつ』に収録されていたレンタルフレンドに続きがあったんだ!と嬉しく読みました。
青木さんのお仕事作品は、可愛いけれど強い女性が描かれていることが多いですね。この作品も好きです。 -
自身がレンタルフレンドを頼むとしたら…頼んだレンタルフレンドがどう感じながらこの時間を過ごしているのかを気にしてしまって、楽しむよりも逆に気疲れしてしまいそうだ。
レンタルフレンド自身は、依頼者が希望するフレンド像で対応できる能力が必要になるだろうから、大変な仕事のように感じる。
以前依頼された別の案件で出会った人や、そのお相手の人からの依頼があったらどうするんだろう…と、いらぬ心配が先に浮かんでしまう。
未体験の世界を覗き見て、体験したような気分を味わえたが、上記のようなことから作品に入り込むよりも一歩ひいた場所から遠目に作品として読んだという読書時間となった。 -
青木さんの書く女の子はみんな可愛いし、その可愛さを自覚して武器にしているからかっこいい。嫌味にならない可愛さ。仕事で起きた嫌なことも、仕事として割り切っているのがプロ!
「仁義なき女子の歌」、スカッとした〜! -
ラストの、3人で集まるシーンが良かった。
私は小・中・高で友人を作るのが苦手なタイプ。
大学で友人ができるか分からないし。
そうやって焦ってた時にこの本を読めて良かった。
作中の
「楽しくてあまいところは友人、苦いところはわたしたち(レンタル側の人)が。」
という言葉で、
なんでも話せる親友ちゃんと比べていたのかも。
別に、一緒にカラオケや読書をするだけの人がいてもいいじゃないかと思えた。
この本を読んでて思ったけど、やっぱり人とお話したりするのって、何気ないことだとしてもそれが1番楽しいんだよなって。 -
レンタルフレンド‥興味は惹かれたので手にとった。今作も一度は最後まで読んでるけどあまり印象に残っていないです。