- Amazon.co.jp ・マンガ (176ページ)
- / ISBN・EAN: 9784088458373
感想・レビュー・書評
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恋心をまだ知らない町田くん。でも、この頃は友だちの猪原さんの手が奇麗だなと気になり始めてきて──。周りの人たちの恋心に触れて、町田くんの中の恋心も動き始めていく。
ひなたくんのいとこ・歩さんたちとのキャンプ回に癒された。生き生きする猪原さんの表情を見ているだけでほのぼのする。寡黙な歩さんに戸惑う猪原さんを見てると変わったなあって感じる。星空の下であえて語らず、ただ幸せを祈る。触れられなくても、その美しい輝きを見守ることもできる。あたたかくもほんのり切ない話だった。
教育実習生・三輪先生と町田くんの話も面白かった。やさしさで即落とす町田くん強い!猪原さんが偶然いない時でよかったね(笑) あんな状況を見たら猪原さんエライことになりそう。三輪先生が抱えてきた痛みを良い部分へ言い換えていく町田くんが素敵すぎる。こんなん惚れてまうやろと。
子育てするお母さんの話が特に良かった。当たり前だと思われていても、物事を当たり前にするってことはすごいことなんだよね。特別が日常になっていくことも、日常を特別だと再確認することも、どちらも必要なんだと思う。
「世の中のお母さん達があたり前にこなしていることがわたしには難しい すごく疲れてしまう」
自分を責めて追い詰めてしまう前に誰かを頼ること。もしそういう人がいたら責めずに頼ってもらえる自分でありたいね。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
町田くんを読むと、心が洗われるような気持ちになる。
次の巻が楽しみになる終わり方でした。 -
2017年、最後に読んだ漫画が、この『町田くんの世界』(6)です
マジです
思わず、縋りつきたくなるような、性質の悪い嘘が服を着て、二足歩行している、と言われてばかりな私ですけど、漫画に関しちゃ、嘘は吐きませんし、誤魔化しも誇張もしません
しかし、正直なとこ、失敗したな、と後悔しました
2017年最後、心のデトックスを目論んで、断腸の痛みを感じながら、封を破るのをギリギリまで耐えました。そして、寝る間際に、この(6)を読んだんです
私としては、心の澱が感動で一気に洗い流されて、最高の眠りにつき、良い気分で2018年最初の朝、目覚めを迎えられると期待したんです
けど、感動しすぎて、眠れないったら眠れない!!危うく、初日の出を見損なうトコでした
町田くんの魅力的な言動や、優しいながらも弱くない光を宿すストーリーの良さを何度も反芻したら、眠気なんぞ吹っ飛んでしまう、と予想できていなかった自分が情けないです
恐らく、他の巻であれば、こんな事にはならなかった、と思います
月曜日の朝に読めない、電車の中で読めない、だけでなく、まさか、大みそかの夜、寝る間際にも読んではいけない一冊だったな、『町田くんの世界』(6)
あくまで、私個人の印象ではありますが、この(6)は変化の巻、でしょう
その変化が小さいか、大きいか、そこは読んだ人間の受け取り方次第
私としては、小さいけど大きな変化、と言いたいですね
見た目は、本当に小さいんです。でも、そういう風に見えるのは、とんでもない力で内側の一点へ凝縮しているからだ、と感じました
少し分かり辛い表現かも知れませんが、アウトドア用のテント、あれはコンパクトになってますけど、放り投げると一気に広がって、ちゃんとしたテントの形になりますよね。あんな感じなんだと思います、町田くんの中で生じた、小さいけど大きな変化ってのは
人は変わっていく存在です
多くの人の生き方に変化を与え、誰からも愛される町田くんにも、そんな変化を迎える時が、不意に訪れても、なんら可笑しくありません
これまた、人によって印象は異なるでしょうけど、私としちゃ歓迎すべき変化です
町田くんだって、血の通い、心のある、いきている人間なんですから、誰か一人を特別に思ってもいいんです
ただ、問題は、彼がその変化、感情を波立たせる「ドキドキ」に、自分らしさを保っていられるか、でしょうね
鈍感なトコが、ある意味、彼の長所。けど、鈍感な人間ほど、その時が来ると、自分の変化と、生真面目に向き合い過ぎて、思考の迷宮から出られなくなっちゃうからな
ウロウロできる元気がある内は、まだ良いかもしれないけど、いよいよ、エネルギー切れを起こして、その場から動けなくなり、何も考えられなくなったら、大変です
これまで見てきた、町田くんの人柄、性格、気性からして、彼は自分一人で至高の迷宮から、すんなり出られるタイプじゃない気がします
だから、誰かが町田くんを思考の迷宮の中で見つけ、その手を握り、出口へ引いてあげることが必要だ、と思いました
町田くんには、もう、自分に伸ばされた、美しくて軟らかな手を握る勇気が芽生えているでしょう。だから、あとは、町田くんの心に一石を投じた、特別な誰かが、彼の心へズカズカと踏み込んでいけるか、そこだけでしょう
恋愛方面に話が動くかもしれない、って事に対し、思う所が何もない、と言ったら嘘になります
けど、歓迎はしたいです
元々、私は安藤先生の作る、恋愛色に惚れているので、『町田くんの世界』が、より鮮やかに彩られるのなら、それを楽しみに待つだけです
安藤先生には、描きたいものを描いていただければ、ファンとしちゃ、それで良いんです
極端な話、漫画ってのは描く側ではなく、読み側の受け取り方で、いくらでも違った感想が生じますから、安藤先生がそこを気にする必要は、全くありません
私も、他の漫画読みが書いた、『町田くんの世界』の感想を読んでも、頭ごなしに否定をしようって気はおきません。あんまりにも酷い評価をしていたら別にしろ、「あぁ、こういう読み方、受け取り方もあるんだな」、「そうか、この人はここを良い、と感じるんだな」と頷くくらいです
なので、安藤先生は全力で描いてください。私らファンは、それを打ち返す、もしくは、受け止める努力を全力でします。もし、あまりの威力に、私達が吹っ飛んでしまっても、先生が罪悪感を覚えなくていいんです
うーん、思ったより長くなってしまい、すいません
端的に感想を纏めて読みやすくしたかったんですけど、一度、『町田くんの世界』の良さを語り出すと、止まらなくなっちゃいますね
ただ、これだけは言わせてください
ジャンルこそ、少し違いますけど、総合的な質で言えば、羽海野チカ先生の『ハチミツとクローバー』に匹敵しています。もしかすると、今に『3月のライオン』にも手が届くかもしれません
共通点と言えるか、そこも微妙なんですけど、安藤先生の作品も、羽海野先生の作品も、漫画読みは惰性で読めないんですよね
こう、何と言うのか、本気で読んじゃう、と表現するのがいいんでしょうか
どちらの先生の作品も、読んだ後に爽快感のある疲労すら覚えているんです
それは、きっと、本気になれる漫画だからでしょう
安藤先生が、羽海野先生と、ガチンコする日が、漫画読みとしちゃ楽しみでしょうがないです
本来なら、ここでお勧めの回をバシーンと発表したいんですが、どんだけ悩んでも、唸っても、呻いても、一つに絞り切れませんでした
漫画読みとしても、安藤先生のファンとしても、恥ずかしいです
ただ、心の片隅で、どっか誇らしくなっちゃっている私もいたりします、何故か。どの回にも負けない良さを感じられるくらい、じっくり読み込んでるんだぞ、と言いたいんでしょうか?
この台詞を引用に選んだのは、うすっぺらくない、そこです。他の漫画で、他のキャラが言ったら嘘臭く感じるに違いないのに、町田くんが言うと、全然、厚味と圧力が倍くらい違うんですよ。ここまで、真剣に誰かの力になりたい、って姿勢を、こうも真っ直ぐに見せた事があるのか、私には・・・・・・ -
町田くんの様な男の子が現実にいるだろうか…と言う尺度でしか読めなくなったら不幸である。漫画は、現実の世界と照らし合わせて語る場ではない。作者が作り出す物語を楽しませて貰える、そう言う場なのだ、と最近心底感じる事があり、この作品を読んでしまうのはそう言う所から来る気がする。
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ほっこり
恋始まるのかな -
町田くんが優しいから町田くんに周りにいる人たちも優しい。町田くんのような人はそういない。できるようでできない。でも周りをよく見れば、周りを愛せば徐々にできてくるんだろうか。周りの幸せを自分の喜びとすれば。それが難しいって。
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完結していたとは知らず、映画化していたことも知らず、残りの二巻を一気買い。
相変わらず心温まる漫画だな…町田くん周りにいたら和むんだろうな…と。猪原さんに「家族」を知ってもらうためにキャンプに誘ったり、ワンオペお母さんの心の支えになったり、町田くんは人生500回目並みの精神を持っている。でも全然わざとらしくなくて、思わずほろっとしてしまう場面が多い。やっぱり好きだなこの漫画。