バーテンダー 10 (ジャンプコミックス デラックス)

  • 集英社
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本棚登録 : 394
感想 : 10
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (202ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784088596884

感想・レビュー・書評

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  • ホテルバーとなったイーデンホール。そこには新たな客はもちろん、懐かしい顔ぶれも現れる。人生の険しい道の上で、たゆたえども沈まず「生きる」ということをテーマにした10巻。

    「…沈まないからさ 沈まないための努力を忘れないから」
    宇崎部長と山下の話がまた読めるとは!麻雀ばっかやってるけど、宇崎のやる時はやる感じがいいよね。仕事相手の新人ミュージシャン・城島ルミを怒らせてしまった山下。二人がカウンターで魂を取り戻していく姿にグッとくる。それにしても、山下は余計な一言が多い(笑)

    銀行から送り込まれた刺客・森下。無駄なコストを削ぎ落すやり玉に挙げられたのは、イーデンホールと村木理容室だった。この村木がいいキャラしてて好き!
    「若いねぇアンタ 無駄だというなら生きてることすべてが無駄さ」
    「サービス業は客さえ気がつかねぇ見えないものを売るのが本当の仕事なんだよ」
    「人間は他人が思っているほど強くはない だから他人の期待に応えようと無理しないことだ だがな人間は自分が思うほど弱くもないんだぜ」
    佐々倉の考えていたウェルカムドリンクへ突きつけた村木の課題も見事だった。

    冒頭の写真家の話、そしてラストの作家の話に繋がる生と死の物語。
    「人にはいろいろな勇気がある 前に出る勇気 立ち止まる勇気…後ろに下がる勇気もな お前はお前の勇気を持って生きればいい 人間なんて生きてるだけで奇跡なんだ それ以上 何を望む」
    「人の一番たいせつな仕事は…ただ生きること 生き続けること バーのすべての酒はそのためだけにあります」
    生ける魂を癒すために必要なもの。一見、生きるためには無駄のように見えても、見えない傷を癒すことができる仕事もあるんだと。

  • 上司のお話。いいな~。と思いました。麻雀しつつってのがびっくりしたけど笑

  • たゆたえども沈まず、という話がこの本の中にありまして。
    一見口うるさく説教くさく面倒くさい上司が大人の男にとって一番大事なことを部下に教えるという内容です。

    パリ市の紋章に刻まれている一節、「たゆたえども沈まず(Fluctuat nec mergitur)」これは、どんな苦しい状況でもけっして倒れなかったパリを表現する言葉です。作中では海辺で潮がついてしまいどうしようもなかった葡萄を、畑の人が苦肉の策でコニャックにつかったところその潮加減が見事マッチして良質なものが出来たという話が添えられています。

    大人の男は、どんな状況でもあがく、諦めない。沈むのは船だけではないんだぞ、と思い。良い言葉だなあと耽っていたら去年の手帳にもメモしてありました。
    忘れっぽさと心に刻み込む難しさを痛感する一冊を記念に。

  • スクリュードライバー、デスインザアフタヌーン、カンパリシェラカート、サザンカンフォート、ジャックター、スロージンフィズ、スレッジハンマー

  • サラッと読むにはやはり向いてる。各話のゲストの掘り下げが薄いが、展開が早く暗くなりすぎない。
    やっとホテルのお姉さんがアタックを。

  • たゆたえども沈まず…
    う~ん、いい話だ!
    「写る魂」も1話で完結しそうなのに
    2話構成で深みを増して面白いと思います。

  • バーテンダーという職業を通して、『神のグラス』と呼ばれる主人公の佐々倉溜が人間関係と人生へのヒントを与えてくれるしんみりと味わえる漫画。

    主人公はバーテンダーとして輝かしい経歴を持つ一方で、なにか暗い過去を秘めている。そんな彼がヨーロッパから帰ってきて日本のバーを渡り歩き、この巻ではホテルで働いている。一流大学に受かるが進学せず、自分の道を突き進み、ストイックにバーテンダーという職業に没頭する姿は、変わった設定であるけれども、なかなかカッコイイ。

    本作品ではかなりのお酒が紹介されていて、大人ならば読んでて退屈はしないと思われる。なによりも、お酒やカクテルの背景知識が散りばめられていて、小説や映画、歴史といった、人間の深みを演出するのにドンピシャなネタが満載が良い。掲載雑誌のカラーのせいか、絵がさらっとし過ぎてる感じがあるが、その分内容が十分に厚みを持っているので、ちょうど良いのかもしれない。

    僕はお酒を飲む方ではないが、このようにお酒に関するストーリーをスマートに紹介している作品は読みやすいし、面白いと思う。
    人間の性格や性質が露見するものとして幾つか考えられるものがあるが、その中の代表例として、『お酒』がある。飲むならば、カッコよく飲みたい。飲んで吐いての不毛な状態は簡便だ。「とりあえず、ビール」という思考停止気味のワンフレーズもなんかヤダ。
    それでも飲む機会は生きている以上沢山存在するので、それならば積極的に迎え撃つしかないのではなかろうか。本作品によって、疑似体験でスタイルをなんとか学んでみよう。下戸なので。

    この巻で一番印象に残った主人公のお師匠の言葉を最後に一つ。
    「溜…プロになることは簡単だよ。本当に難しいのは…プロであり続けることなんだ」

  • 1巻からここまで一息に読んでも,まったく疲れなかった。
    むしろ先が読みたい!

  • Barの好きな人には、いいね。
    カクテルの種類が覚えられる。
    でも、バーテンダーには嫌な客になれるかも。

  • 過去キャラが出たしたなぁ

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