彼方のアストラ 2 (ジャンプコミックス)

著者 :
  • 集英社
4.32
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本棚登録 : 788
感想 : 30
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (242ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784088808697

作品紹介・あらすじ

第2の惑星シャムーアに向け宇宙を進むアストラ号。「通信機を壊した者が船内に?」カナタとザックだけがそれを知る状況の中、フニシアが何気なく口にした一言で、カナタの疑念は確信に変わる! その後、船が墜落の危機に見舞われ…!?

感想・レビュー・書評

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  • 疑心暗鬼のカナタ。
    フニの証言「ビーゴ ニーレテ イッセーサ ショブン」。
    ウルガーが船内で発見した銃。

    否が応でも高まる緊張とサスペンス。
    それでいてちょいちょいぶっ込んでくるギャグとのバランス加減が巧すぎる。

    チームワークで危機にあたる一連のシーンは激アツ。一方でユンファの伏線もしっかり。

    「わかんねぇ事は 考え過ぎるな」っていいね。


    惑星シャムーアは風景から既に仕込みがバッチリ。
    シャルスの様子も伏線と取れるな。
    『Star of Hope』透明になりたい、と儚く自己が弱かったユンファがついに自らの思いを解き放つ良エピソード。
    髪を切りメガネを外したユンファはただただ可愛い。

    巻末4コマも面白い。

    カバー下の絵は幼い頃のザックとキトリー。
    「うおおお百烈脚ぅ〜〜‼︎!」


    1刷
    2021.12.7

  • この巻でユンファが体験する、自分がグループの役に立てなくてみじめに思い、消えてしまいたくなる気持ちは私にとって他人事ではない。そしてそれは多くの人にとっても同じことだと、米津玄師の「アイネクライネ」が若者のアンセムになったときに知った。自分がグループの空気を心地よいものに維持する側に立ってからも、その頃の自責の悲痛は忘れられない。

    同じくファンタジー系サバイバル漫画『ダンジョン飯』でもこの題材は取り上げられ、上手に調理されていたが、ここから逃げず、どれだけ説得力ある形で描けるかは、現代、その作品への支持・共感をとりつけたり、メインメッセージの説得力だったりに直結する。バリキャリの時代は終わっているからだ。

    繊細で難しい問題だが、『彼方のアストラ』における向き合い方で特に真摯だった点は、結局のところ彼女の意外な技能は娯楽に属しているということである。医療だの、生物学だの、機械にまつわる技術だのといった分野に比べ、軟派に思われてしまう領域、要するに前世代のサバイバルにおいて「余技」と見なされるスキルだ。

    しかしこの物語では違う。『宇宙兄弟』『火星の人』などで世間的にも浸透したファクトだが、プロジェクトチームが大きな成果を産むための極めて重要な要素に「明るさ」があるからだ。料理の知識も、衛生観念も、ユーモアも、娯楽も、上述した硬派な技術と同じぐらい重要で実用的だ。『11人いる!』や『十五少年漂流記』をこの漫画が「前に進めた」証があるとしたら、きっとそれだろう。

    そしてその歌が今後歌われることがなくとも、仲間の窮地を救うことがなくとも、役に立たなかったとしても、ユンファは心からカナタたちと仲間になれたのだ。それこそが、本当に大切なことだ。ユンファにとっても、カナタたちにとっても。悲しいことだけれど、人間はそう簡単に透明になることはできない。一方でにわかに信じられない人も多いだろうが、心を開きあうことはそれだけで極めて実用的なスキルである。歌は仲立ちに過ぎない。それがこの巻の真摯さである。

    ところでアームホイップの天丼は地味に重力が1Gを下回っているため可能だったという地味な仕掛けまで芸が細かい。お見事だ。

  • こんなに総合力が高くて面白いマンガなのに、なんでこんなに無名なんだろう?

  • 一緒に旅しなければならなくなった仲間が
    あちこちで能力を発揮して
    仲間達の役に立っているのに
    自分では役に立てない
    自分がここにいる意味がない
    それよりも
    自分なんていない方が良い。
    もうここから消えてしまいたい。
    どうすれば、その自分をどう受け入れてもらえるか

  • 第2の惑星に到着。

    皆が徐々に心を通わせていく。
    本当に、この中に刺客がいるとは考えられない。

  • だいぶ前に読んでメモしてあった感想を放出。
    時事に絡む内容は古いかも。

    漫画喫茶で読みました。

    菌類が食物連鎖の頂点に君臨するマッシュルーム惑星シャムーア脱出まで。
    主にユンファな巻。

    ユンファが髪を切り、眼鏡を外すという酷い巻。
    酷い巻なんだけど・・・悔しい!最後のページのユンファは超可愛い。
    デカい女の子って(容姿が整ってれば)可愛いと思う。
    しかも、なんだか尻がだらしなさそうなのも良い。
    (フニ曰く「ケツがデカい」らしいし。)



    相変わらず緊急事態のシリアス時にギャグをブッ込んでくる。
    ギャグのテンポがスゴい好き。

    てか、ケーブル細すぎくない?
    アレで重力制御装置動かせるだけの電力が送り込めるの?

  • 無事に故郷へ帰るため、トラブルを乗り越えメンバーの結束が高まって行く。

  • アニメでも「B5に入れて一斉殺処分」が出てきてからグッと面白くなっていった印象だったので、キャラクター紹介的な側面が強い1巻と比べるとやはり俄然ストーリーが動きだして引き込まれる巻でした。

    彼らの冒険を見続けてるとみんな良い子でみんな好きになっちゃうなー。フニちゃんの可愛さは圧倒的ですがやはり2巻はユンファ…ユンファが良い…

  • そろそろ集英社以外でも描いて欲しい、その方が向いてる

  • 「ミステリ(サスペンス?)風味の篠原漫画」という新機軸が見えてからグッと面白くなってきた巻


    割とシリアスな流れの中でフッと他漫画模写ネタとか挟み込まれると改めて篠原先生画力凄いよなーと感じる

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著者プロフィール

1974年千葉県生まれ。元サラリーマンから脱サラし、約2年で漫画デビューを果たした。2005年『赤マルジャンプ』WINTER号から『レッサーパンダ・パペットショー』でデビュー。2007年『週刊少年ジャンプ』にて『SKET DANCE』の連載を開始し、人気作家となる。2010年、同作で第55回小学館漫画賞少年向け部門を受賞。2016年『少年ジャンプ+』で『彼方のアストラ』を連載し、「マンガ大賞2019」で大賞を受賞した。

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