- Amazon.co.jp ・マンガ (192ページ)
- / ISBN・EAN: 9784088823836
作品紹介・あらすじ
大学生になった成幸と理珠。クリスマスからとある“ゲーム"を続けている2人だが…!? 紗和子も大活躍のパラレルルート「Route:if」理珠編、完全収録!
感想・レビュー・書評
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IFルートというか、エクストラエピソードな印象の番外編
文化祭のジンクスの際に手を取っていたのがうるかでなかったら、という想定で始まったIFルート
本編は「ぼくたちは勉強ができない」という物語の帰結としてうるかと結ばれる終わり方だっただけに花火の際に手を取っていたのが別の人物であるだけで別のヒロインと結ばれるエンドに説得感をもたせられるのか?と疑問だったのだけど、こういう展開にしてきますか
ジンクスを切っかけに成幸と結ばれることを強く意識するようになった理珠、それを見てしまった文乃とうるか。
これはある程度説得力の有るルート変更方法だったかな。このような感じで他のヒロインについてもルート変更が行われるなら、ある程度は安心して見られるかな?……ただ、その為にはルート変更の度に恋を諦めるうるかを見ることになるのだろうけど…
で、肝心の本編なのだけど……
果たしてみさおはどこまで必要だったと言えるのだろうか……?成幸、理珠、関城の3人だけではコメディ的な話の回し方に不安があったということなのだろうか?
確かにみさおの登場に拠って話にメリハリそのものは生じているけど、その分理珠との恋愛的な絡みが減ってしまったような……
このIFルートはいわばもう一つのエンディングとも言える展開になるわけで、それであるならば17巻丸々1冊を書けて描かれたうるかエンドに匹敵するレベルの話を期待したくなるわけですよ
そういった意味ではみさおの存在や関城のエピソードを挟み込んだことで理珠エンドとしてのインパクトはかなり弱まってしまった気がしないでもない
理珠と成幸の間で交わされた『ゲーム』もそれ程メインとならず、ボードゲームやカードゲームが好きなために志望校を変え、多大な努力を続けてきた理珠が作り上げた自作ボードゲームも関城のエピソードに使われてしまったわけだからなぁ……
これが「ぼくたちは勉強ができない」という作品のもう一つのエンディングと言われてもあまり納得できない展開になってしまった感がなくはない
それでも良かった点を幾つか上げるなら、成幸がずっと抱え隠してきた『寂しさ』に理珠が気づいた上でずっと傍に居るから寂しい思いはさせないと言った点かな
中学入学直前で父を失った成幸。本編ではそれから無理してでも頑張らなきゃと自分を追い詰めていた成幸をうるかが支える方向で接した。
こちらでは自分が頑張らなきゃよりも前の感情である『寂しさ』を人の心の機微に疎かった理珠が気付き、そしてプロポーズかのように「私がいます ずっと」と告げるシーンは良かったなぁ
また、物語序盤で起きたキス事故の話がようやく拾われて、それが二人の想いが結ばれるきっかけとして使われる展開は好き
あの時はただの接触事故として片付けたキス。それを思い起こすかのような足の踏み外しから今度こそ誤魔化さないと、あれは事故であり今回のは事故ではないとキスをする流れは良かったかも
正直、不満点がそれなりに見えてしまったIFルート、他のヒロインについてどこまで納得できる物語になっているのかと不安になってしまう…詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
可愛いそれだけ。内容はからっぽに思える。