ぼくたちは勉強ができない 21 (ジャンプコミックス)

著者 :
  • 集英社
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本棚登録 : 217
感想 : 4
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784088825779

作品紹介・あらすじ

できない娘たちの教育指導的ラブコメ遂に完結! 「Route:if」真冬編では教師になった成幸が桐須先生に告白!? そして最後に語られる[x]なる物語とは…!?

感想・レビュー・書評

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  • 本編完結後もIFルートが展開された本作もこれで本当に終わり。そう思うと感慨深いものがあるね


    最後を飾るのは真冬。少年漫画のラブコメにおいて年上ヒロインとか女教師ヒロインなどは後から追加されることは有っても人気が出ることはまず無いと言っても過言ではないポジション
    けれど本作の真冬はその慣例を打ち破って、本編では成幸と結ばれたうるかにすら大差をつけて人気投票1位を2度も勝ち取った。そうなれば自然と真冬と結ばれるIFルートには期待が集まってしまうのだけど、この巻で描かれた内容はその期待を裏切らないものだったね

    というか、人気投票1位だからってラブコメにおける王道要素を次々とぶち込んでくる展開が凄い……
    「家がお隣で窓から行き来できる」
    「親戚を騙すために偽の婚約者」
    「小さい頃に会っていた」
    そういった要素が強く表に出ない時でも新人教師の成幸の教育係として真冬は常に傍にいる。
    本当にこれでもかとラブコメ要素を幾つも投入している……

    そんな真冬ルートで主に描かれるのは学生時代に真冬が残した悔恨だね
    学生時代はフィギュア漬けでまともな学生生活を送ることは出来なかった為にそれが今の真冬にとって悔いとして残り続けていた。それが時には常識からズレた発言を繰り出すギャグ展開の素になっている場合もあれば、シリアス展開への導入になる事もあった
    このIFルートでは早い段階から成幸が真冬への好意を明確にする事で学生時代に出来なかった異性との恋愛模様を今になって取り戻すかのように真冬の日常が変わりゆく様子が見えてくるね

    そういった意味では本作の主人公は成幸である点は変わらないのだけど、このIFルートの主役は真冬なんだよね
    真冬が取り零してしまったものを取り戻す物語
    だからこの話における成幸の立ち位置は真冬と触れ合う内に真冬に恋する青年ではなく、真冬が出来ないと諦めている恋愛を出来るように手助けするヒーローとなる

    となれば成幸の行動に迷いはない。そして成幸が迷いなき行動をすれば真冬は取り零してしまったものを再びその手にできるわけで
    その最大の忘れ物が成幸父から真冬へ遺された言葉になってくる
    成幸の心を捉えるためにはヒロインが父を早くに亡くした成幸の立場をどう捉えるかが大事になってくるのが本編終盤やIFルートの数々から見えてきたのだけど、真冬はちょっと違ったパターン
    思い返してみれば真冬と成幸って成幸父から直接薫陶を受けた数少ない同士なんだよね。だから二人の間においては成幸父が居なくなった喪失を考える必要はないのかもしれない
    二人の心に成幸父の薫陶は生き続けているのだから
    成幸が真冬と向き合い続ける原動力となるのは父の教えだし、真冬の恋愛に対する意識が変わるのは成幸父の言葉によってなんだよね

    いや、それにしても本編ではさらっと流されたあの台詞が再び登場するとは思わなんだ
    あの時は始まっていたかすら判らなかった真冬の想い。それをこのように成幸の言葉に覆い被せるようにして直接伝えてくるとは……

    学生時代に取り零したものを取り戻し、出来ないと思っていた恋愛を成就させ…
    幾つもの後悔を乗り越えて幸せを手にした真冬の姿は本当に眩しいもの。この真冬ルートの形で本編が終わっていたとしても納得できるような本当に良い話でしたよ


    最終話は……まさかの全部乗せ?あの状態で話が進行したら成幸の周囲は一体どうなってしまうのさ……?

  • 人気投票で「ルフィを越えた女」の行く末を見たくて発売日に購入。いい作品でした。

  • 大学推薦を狙う高校3年生の唯我成幸はなぜが天才美少女の文乃と里珠の教育係を任される。
    完全無欠に見えた二人だが、実は意外な欠点を抱えている。

    最終的には、水泳の天才のうるか、先輩のあすみ、先生の真冬もからみ、恋の行方はどうなるのか的なお話。

    後半の構成は当初からの想定なのか、長引かせるためだったのか。

  • 漫画喫茶で読みました。

    満を持しての桐須先生ルート(薄氷の女王編)完結巻。

    アカン。
    これはアカンよ。
    ぶっちゃけ展開は先生ルートのために残しておいたの?ってくらいベタのオンパレード。
    隣に引っ越したり、修学旅行で一緒の布団に隠れたり、友人の策略で遊園地デートしたり、空回ったり。
    ワールド イズ ベタ!
    成幸はちょっと気色悪いし、心の機微も雑な感じがする。
    けど、終始ニヤニヤが止まんねぇ!!
    なんだコレは。
    観覧車からの、素直になった後の激甘えっぷり急変展開もベタだけどニヤついちゃうわ。

    黒パンツ!
    そしてローライズ!!
    パンスジも浮きまくる。
    下着が黒いのはズボラによる汚れ隠しのためだろうか
    あれだけ先生宅に通ってたのに引っ越したことを知らないのはちょっと寂しいな。
    大学時代は全く会わなかったってことだろうか。

    あと、突如として湧く天田さんとの同級生設定。
    (語られてないよね?)
    なんか都合よく人間関係が湧き出てくる感がある。

    この二人って夫婦別姓なんだろうか?

    水希ちゃんはレポートのために静かな環境を求めて成幸邸に押しかけ女房すれば良いんじゃないかな?








    って夢オチかーい!!
    ジャンプ漫画って『ハイスクール奇面組』っていうレジェンドがいるからあんま夢オチに抵抗ないのかもしれんけど・・・。
    ただ、学園祭以降の妄想なので、それ以前の出来事(武元の水希ちゃん問題や先生の子供成幸との出会い)は実際の出来事なんだろう。
    あとがき読む限り、早い段階(武元登場あたり)でマルチルートは決定していたのかな?

    武元:
    夢オチの一番の被害者。
    武元派の心の拠り所であった「最初のルートなんだからコレが正規ルート」ってのが夢オチリセットによって否定されるという。
    夢を選んでアメリカへ渡っても成幸が待っててくれるという都合の良い妄想を・・・。
    水希ちゃん問題が「あのとき力になってやったんだから・・・」の見返りみたいな扱いになっちゃうなコレ・・・。

    緒方:
    友達(関城さん)の家族問題を妄想するヤバさ。
    あと、関城さんも理系の妄想の産物ってことは、緒方は武元の本心を知ってるってことになるね。
    幽霊物件の情報は何処で仕入れたのか。

    古橋:
    何気に文系のルートでは武元が告白してるので、やっぱ本心では玉砕を望んているってことになるのか。
    まぁ、そういったシタタカさって案外好きなので、個人的にはむしろ高評価。

    あしゅみー先輩:
    好きな展開だったけど一番偶然がすぎるのも事実なので、夢オチは腑に落ちてしまう・・・。
    あとがき読む限り、やっぱ完全に途中からの追加枠なのね。

    先生:
    高校の文化祭どころか、ぶっちぎりで早い段階でジンクス消化してたことになる。
    でも、自分に憧れて教師になったとかいう妄想はちょっと恥ずかしいよね。
    あとがき読む限り最初はホントに先生という立場ってだけだったっぽいので、マジで人気だけでトップにのし上がったヒロインなのね。

    番外編 先生妹:
    そんなこったろうと思った。
    でもぶっちゃけ自分はハーレム展開嫌いじゃないのでどんと来い、超常現象だよ。

    番外編 水希:
    こんな2ページじゃなく、マジで1話くらい作って欲しかったわ。

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