- Amazon.co.jp ・マンガ (202ページ)
- / ISBN・EAN: 9784088913346
作品紹介・あらすじ
少しずつ近づく二人の距離と金塊の謎。杉元はアシリパを追い、アシリパは父の軌跡を辿る。鶴見は、刺青の暗号に挑み、土方は、凶悪な囚人に挑む。そして、意外に意外と大活躍! 門倉&キラウシ、おっさんずモブコンビが阿寒湖を疾走する…ノンストップ・タイムリミット・アクション!!! 息切れ必至! 息継ぎマストの第18巻!!!!!!!
感想・レビュー・書評
-
前は12巻まで読んでレビューした。その時は「もうすぐ三つ巴の戦いに決着がつきそうだ、その時にまた書く」と言ってしまっていた。でも待っても待っても終わりそうにない。痺れを切らせて、実に久しぶりに紐解けば、なんと三つ巴の大乱混戦の、網走監獄の戦いは14巻目でいつのまにか終わっていた。しかもアシリパのお父ちゃんが出てきて、普通はココで終わるはずの展開だった。なのに、何故か続いてしまっていた。
明治の男たちの群像を縦糸に、アイヌの世界を横糸に紡いできたこの名作は、ここから一挙に明治時代の樺太に舞台を移して未知の世界を描いている。ロシア皇帝殺害事件に、まるまるアシリパのお父さんとキロランケまで関与していたと言う衝撃の展開、それに金塊の行方と言う伝奇物語王道の展開を含みつつ、少し風呂敷を広げすぎかもしれないと、心配もしつつ、まだまだ終わりそうにないので、この辺りで、ちょっと中間報告をしておきたい。
でも、言いたいのは一言。
9割方、現代日本人の知らない世界を描いているし、人物像はアイヌや囚人やら、元新撰組やら、狂気の軍人やら少しいかれた人たちが多いけど、それでも、これもたった100年ほど前の日本だった。多くは歴史的事実を基に描いていると信頼していいと思う。
読書は世界を広げる。
それはマンガでも、マンガだからこそ、可能なのである。
詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
網走の鶴見中尉をチラ見せしたと思ったら、樺太アイヌの集落の杉元達がアイヌ村内の逃亡者の悪足掻きに巻き込まれ、杉元にスイッチが入ってしまうのを追っていたアイヌの2人に止められる。何故?それは、樺太アイヌの刑罰に処す為に生かしておかなければならないのだ。なかなか残酷であり、罪に対しての樺太アイヌにとっての重みを知る。
そして、場面は阿寒湖の土方チームVS関谷輪一郎となる。関屋の人の心を失う話も辛い。記憶を飛ばした牛山とチヨタロウのエピソードは苦みもあるけど希望を感じる。
本巻最後のエピソードはアシリパさん一行がウラジオストクの写真館を訪れる目的としてキロランケから語られる。悲しい話と度肝を抜かれる登場人物。
急に絡み合う相関図とでも言おうか。
やっぱり楽しみのまま続きます。 -
家畜獣医だった関谷輪一郎は30人以上を殺した毒物のプロ。その刺青を追って阿寒湖に赴いた牛山と土方。しかし関谷の毒により二人とも仮死状態のまま棺桶に入れられて地中に埋められる。
牛山は驚異の生命力により脱出するが正気が戻らない。
二人を探しに来た門倉とキラウシは関谷を追い詰めるが、そこへ記憶を飛ばした牛山が乱入し、関谷は逃走。
隠れ家に戻ってきた関谷は、しかし解毒作用を持つ毒を飲んでいた土方に返り討ちに会う。
アシリパたちはソフィアを解放すべく亜港の監獄の爆破計画を立てる。
回想。キロランケ、ウィルク、ソフィアは追ってから逃げるためウラジオストックの日本人写真館にかくまわれ、そこで日本語を学び、日本に逃れる準備をする。しかし館主の長谷川は実は日本政府の放ったスパイだった。長谷川を追ってきた警察を、自分達の追手と勘違いした三人の間で銃撃戦。キロランケとウィルクはそこでソフィアと別れ日本に渡る。一方、長谷川の本名は鶴見篤四郎。
いよいよ監獄の爆破。しかし逃げようとした囚人たちを襲ったのはアムールタイガーだった! -
この巻は、いろいろなことが混じっていて混乱しました
-
この長谷川写真館のシーンアニメが初見だったんですけど、あの人の声が入れ替わる瞬間、ゾッとしました。
-
各人の見せ場を作る。ただの監守ではないとしても、ここまでは随行的な立場でしかなかったが、ここで活躍です。不敗のお方の圧倒的パワーも相まってコント仕立てにはなっているものの、運だけでは生き残れないという胆力と決断力を示す見せ場なんですけどね、その後の急なあの頃のロシアの辺境で的なエピソードに持っていかれます。ここにて繋がってきます。エピソード0から生まれたその繋がりが。な18巻。
-
鶴見中尉…。
-
おっさんバディがとても可愛い。