風立ちぬ (ジス・イズ・アニメーション)

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感想 : 27
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  • Amazon.co.jp ・本 (47ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784091038210

作品紹介・あらすじ

スタジオジブリ最新映画の公式ガイドブック

『崖の上のポニョ』以来5年ぶりとなる、宮崎駿監督作品、『風立ちぬ』。
本書は、『風立ちぬ』のストーリーダイジェストを中心とした公式ガイドブックです。

『風立ちぬ』の主人公は、零戦の設計などで著名な堀越二郎。
二郎の半生に、同時代を生きた文学者・堀辰雄の小説をミックスさせたストーリーです。
物語では、「美しい飛行機を作りたい」という二郎の夢と、薄倖の少女・菜穂子との出会いと別れ、ピュアな恋愛が描かれています。

本書は、映画の美しい場面やビジュアルをふんだんに盛り込みながら、絵本としてお話を楽しめる内容に構成しています。
さらに、映画に出てくる飛行機の解説など特集記事も盛りだくさん。映画を観た人も観ていない人も楽しめます。

巻末には、組み立てふろくとして、映画の中で二郎が菜穂子のためにつくる紙ヒコーキが付いています。カタパルト付きで誰でも簡単に飛ばせる、とっても良く飛ぶ紙ヒコーキです。

感想・レビュー・書評

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  • 前評判も知らず、行ってみたらとてもよかった。思いがけずホロホロ泣けてしまいました。
    しまった、ハンカチが必要な映画だったなんて。

    ゼロ戦を作った技術者堀越二郎の半生を追いながらも、また二郎と同じ時代を生きた作家、堀辰雄の同名小説にもインスパイアされ、結核に冒されたヒロイン菜穂子と二郎のラブストーリーとしても仕立てられています。

    二郎の仕事にかける情熱は、宮崎監督の作品にかける情熱と重なるところがあるんだろうな。1つのことに全力で力をそそぎ、何かを成し遂げる人の人生はなんて格好いいんだろう。サバの骨から、曲線の美を見出す主人公のシーンが好きでした。飛行シーンも含め、風を感じる描写が、さすが宮崎作品だけあって、本当にすばらしかった。飛行機の知識はさっぱりないですが、その形状の美しさや魅力は十分に映画を通して伝わってきました。

    そして、菜穂子とのラブストーリー。ジブリで大人なロマンスをとりあげるなんて!とびっくりしましたが、二人のやりとりには涙が出っぱなしでした。仕事してる二郎と隣で寝ている菜穂子が手をつなぐシーンが好き。
    最後の終わり方も好きでした。

    親子で見る映画ではなく、夫婦や大切な人と見に行く映画だなと思いました。宮崎監督が、歳を重ねたこの時に、大人が味わえるアニメーション映画を作ったのも感慨深いです。

    • 九月猫さん
      pantookomeさん、こんばんは♪

      おおっ、もう観てこられたのですね!お早い!
      やっぱりハンカチ必須なんですね。
      いつも映画館...
      pantookomeさん、こんばんは♪

      おおっ、もう観てこられたのですね!お早い!
      やっぱりハンカチ必須なんですね。
      いつも映画館では泣かないようにガマンしてるのですけれど、
      今回は「ひこうき雲」聴いただけで、すでにもう泣きそうです(^-^;)
      来週観に行く予定なのですけれど、
      pantookomeさんのレビューを読んで、ますます楽しみに♪
      あああ、でもハンカチ必須かぁ(^-^;)
      2013/07/28
    • pantookomeさん
      九月猫さんコメントありがとうございます。

      興奮冷めぬうちに、レビューを書いてしまいました。ネタばれになっていなければいいのですが^^;

      ...
      九月猫さんコメントありがとうございます。

      興奮冷めぬうちに、レビューを書いてしまいました。ネタばれになっていなければいいのですが^^;

      「ひこうき雲」と、映画の世界観がとってもマッチしててエンドロールもすごくよかったですよ。
      ハンカチ持参で楽しんでいってください^^
      2013/07/28
  • 男のロマンをこれでもかってくらい見せつけられました。

    宮崎駿監督の
    「戦闘機は好きだけど戦争には反対」
    という矛盾にケリを付ける作品。

    「夢なんだもん、しょうがない」
    といったところなのかなぁ。
    葛藤というよりは、
    「分かっちゃいるけど
    綺麗な飛行機を作りたいんだもの」
    っていう気持ちが前面に出てたような印象。

    笑ってコラエテの特集を見たからか、
    効果音に残る人間の声っぽさが多少気になった(笑)

    好きな作品です。
    ナオコのいじらしさに惚れました。

    本庄かっこいい。

  • 仕事が早く終わったので、家の近くの映画館で急遽観てきました!
    今までのジブリ作品と雰囲気が違ったのは、主人公が大人だからかな。
    (ジブリの主人公は大体が十代の少年少女。)
    時代は大正から昭和にかけて。実在の航空技術者である堀越二郎をモデルに、その半生を描いた作品。
    飛行機の設計士になることを子供の頃から夢見て来た主人公・二郎が、その夢をかなえる為に奔走する。
    物語の中に、二郎の夢のシーンが度々出てくる。カプローニという、二郎の憧れる飛行機製作者と空を駆け巡る。宮崎監督ならではの、飛行機を扱った疾走感あるシーン。奇麗だった。
    物語はジブリには珍しくリアル。ファンタジー要素はその夢のシーンのみだった。「もののけ姫」の持つ力強さには欠けていたものの、好感が持てたのは、二郎の飛行機へのストイックな情熱。多分、子供の頃にこの映画を観ていたら退屈、と感じていたかもしれない。今は自分も働いているので、仕事に励む主人公の姿に共感を感じる。二郎をあえてイケメンにしなかったところもリアルで良かったのかも。それにしても、声は棒読みであまりにもおじさんっぽく感じてしまったのは私だけだろうか・・・。二郎の妹の声を演じた志田未来ちゃんは素敵でした。(志田未来ちゃんはアリエッティの声も良かったな。アリエッティの作品自体は個人的にあまり、だったけども。)
    しかし、また見たくなるような、良い作品でした。

    ここからは、まだ見てない人はネタバレなので読まないで。

    二郎の妻の菜穂子は、結核に苦しめられる。この前の本で読んだんだけど、宮崎監督の母も結核を患っていた。愛する人が病に苦しむ気持ちは、宮崎監督も実体験を通してよくわかっていたんだろうな。
    仕事に邁進する二郎を支える菜穂子は、物語の中ではなくてはならない存在。
    しかし、キスシーンが多い・・・。ハウルのときも抵抗を感じてしまったけど、ジブリでチューされると何故か違和感を感じてしまう。しかもチューだけに留まらないし。
    ってことで、今回は色々な面で、新鮮に感じた作品。
    子供達には少し地味目に感じてしまうかもしれないけど、是非観てもらいたいな。

  • ジブリシリーズの中でも大人向けだと思います。戦争の描写は控え目にしつつも、その時代に左右される人達の生活がしっかりと描かれた作品でした。

  • 何度も観て何度も泣きすぎてもうダメなのである。
    パブロフの犬。

  • テレビで解説をやっていて、見たくなり映画館へ。
    仕事、恋愛に対する紳士さを見せる主人公に自分を重ねながら、色々と思いを巡らせた。
    仕事へ打ち込む10年間とその達成感とあっけなさ、その様子を健気ながらも支え理解してくれる人の儚さに何とも言えない哀愁があった。
    そのなかでも物事へ向かうひたむきさと、支えてくれる人への思いやりの大切さに改めて強く感じるところがあった。
    目の前の忙しさ、考えなければならないことに視野が狭くなったり、思考をとめがちだけど、一生懸命であり続け、かつ本当に大切な思いやりは忘れずにい続けたい。

  • かみさんと観てきた。内容については評価の難しい映画です。ジブリらしく、抑えどころは抑えてる。これはもう、水戸黄門レベル! しかし、宮崎が引退した理由はよく解った。クリエーターが、これやっちゃったら、もう終わりでしょう。だって、宮崎は、堀越の姿を、自分を投影して描いたのだから。恥ずかしかったせいか自分をポルコ・ロッソとして描く限りは、何度でもアニメを描けた。しかし、ヘビースモーカーで、近眼で、女性を愛し、戦争を非難する(悪いことじゃーないよ、念のため)姿を自分に重ねてしまった。しかも、ジブリのスタッフは、それを十分に知っている。この環境では、彼の作品を続けることはできないでしょう。
    とても残念なのは、こういったヒューマンドラマが、カリオストロやナウシカや千と千尋やらに比べて高く評価されてしまうことかな。ファンタジックなエンターテインメントで生きてきた人だから、最後までこの路線で、最高の作品を作って欲しかった。それでも最後に、お疲れ様でしたという言葉を贈ります。

  • 映画を見に行ったのでそのときの感想を。

    すごく感動した話でエンディングには涙が出てきた。
    自分のためでなく、日本のため飛行機を開発し
    世界に追い付け追い越せという主人公その他登場人物の生き方も好き。
    ヒロインの儚さも感動的であった。

    ただ、CMその他マスコミで煽られすぎかなと。
    CMでものすごく使われている飛行機で飛んでいるシーンは
    ほぼ夢オチみたいになってるし、
    どの年代が観ても楽しめるとは思いにくい。

    もっと年取ってから見返すともっと感動できるのかなと思った。
    観る人を選ぶ作品だと思う。

  • ただ美しい飛行機を作りたいと夢に向かう青年が、零戦を完成させていくお話。

    戦争の話だけど、背景に戦争がある中の美しい話。

    奈穂子さんとの出会い、再会、すべて風によって導かれていると思った。

    Le vent se leve、il faut tenter de vivre

    風で帽子が飛びそれを奈穂子がキャッチし風立ちぬの冒頭の言葉を交わす。
    地震にあい、奈穂子を助け名前も言わず立ち去る。

    飛行機を作る会社に入ってから丘で絵を書いていた奈穂子の帽子が飛び、それをキャッチして2人は再会する。



    日本の遅れている技術を、よりよいものにしようと励む若者の姿。

    ただ美しい飛行機を作りたい一心で飛行機を作り上げるが、その上には銃器が乗る時代背景。

    体が結核に侵されている奈穂子の一緒にいたいという強い想いや、2人がお互いを思いやりお互いの存在を励みにして生きる何気ない夫婦の愛。



    決して恵まれた運命ではなかったとしても、その中に「しあわせ」を感じられる内容。



    全てが美しい映画。

    映画館で観てよかった。




    多くは語らない中に

    たくさんのものが詰め込まれている作品

  • ストーリー:6  盛り上がり:6  テンポ:5  緻密さ:5
    映像:8     音楽:8     満足感:6

    煙草映画と言われた方が腑に落ちる。

    この恋愛物語は何なのか、おじいちやんの思出話として聞ければ面白いのか…。

    主人公の飛行機への愛は感じたけれど、彼女への思いはまるで紙飛行機みたいだった。または飛行機をとばすための部品みたいでもあった。

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