ちいさいひと 青葉児童相談所物語 (6) (少年サンデーコミックス)

  • 小学館
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (168ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784091244963

作品紹介・あらすじ

駆け出し児童福祉司奮闘記、いよいよ最終巻

新聞やテレビなど、多くのメディアで取り上げられた児童福祉司の奮闘記、ついに最終巻。かつて虐待を受けていた子どもを家庭に戻すまでを描いた『家族再統合編』最終話と、最終エピソード『性的虐待疑惑編』全話を収録。そして自身も被虐待児だった主人公の相川健太の新たな一歩を描きます。

【編集担当からのおすすめ情報】
子どもの命を守るため、笑顔を取り戻すため、奮闘する児童福祉司。最終巻では新米だった健太が福祉司として、人間として成長する姿も描いています。児童虐待の闇に迫る真剣ドラマシリーズ、堂々の最終巻です。

感想・レビュー・書評

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  • 出口のない辛さ 何処に、誰に相談すればいいのかまずそこから考えることを教えてくれる作品

  •  夾竹桃ジン作(シナリオ:水野光博、取材・企画協力:小宮純一)『ちいさいひと 青葉児童相談所物語』の全6巻と、続編『新・ちいさいひと』の既刊1巻をまとめ読み。

     仕事上の必要があって読んだのだが、とてもよいマンガである。
     アマゾンのカスタマーレビューではなぜか酷評が多いが(まあ、アマレビュなんかあてにはならないが)、私はウェルメイドな力作だと思った。

     たしかに、「人物造形がステレオタイプにすぎるかな」という粗は感じなくもない。
     主人公のありがちな熱血キャラとか、児童相談所の所長が保身ばかり考えて「私の管理責任が問われます」と決まり文句のように言う点とか、キャラが単純すぎるのだ。
     しかし、それは作品全体から見れば小瑕で、読んでいるうちに気にならなくなる。

     「描かれている児相の現場対応にリアリティがない」という批判的レビューもあったが、私はむしろ、よく取材されていて、児相の現場の雰囲気がわかるマンガだと思った。
     フィクションである以上、ドラマを盛り上げるために現実をデフォルメしてある部分も、当然あるだろう。が、それも許容範囲内だと思う。

     児童虐待を描いたマンガといえば、ささやななえの『凍りついた瞳』という傑作がすでにある。これは、いまのように児童虐待が一大社会問題になる以前の先駆的・問題提起的作品であった。

     対して、『ちいさいひと』は、誰もが児童虐待の深刻さを知っている「いま」にふさわしい切り口で作られている。このような啓蒙的作品が少年マンガ誌に連載されているのは、なかなかすごいことではないか。

  • 6巻で終わってしまうとは…ただただショックです。
    小学館さんに切に続編をお願いしたいです。

    なかなか知られていないであろう、児童相談所・養護施設で起きている様々な出来事がリアルに描かれていてとても読み応えのある全6巻でした。

    最後に主人公の健太が実母に逢いに行くシーン、あの終わりの続きも読みたかった気もしますが、あの終わり方でもよかったのかな…でも「母さん」の後にどんな会話をしたのかやはり興味があります。
    またどこかで健太や長澤さん、塚地さんたち青葉児相のメンバーに逢いたいです。

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