ぼっち博士とロボット少女の絶望的ユートピア 2 (2) (サンデーうぇぶりSSC)

著者 :
  • 小学館
4.33
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本棚登録 : 18
感想 : 4
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (176ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784091281081

作品紹介・あらすじ

せつな楽しいユートピア・コメディー!!

孤独な博士と辛辣なロボット少女が織りなす、
荒廃した世界での幸福な日常。
可愛さ満載で過ごす毎日。だが、時は残酷に進む。
二人が最後に見出すのは、絶望か、それとも…

サンデーうぇぶりで大人気を博した
せつな楽しいユートピア・コメディー!!
万感の完結巻です。

【編集担当からのおすすめ情報】
『サンデーうぇぶり』での連載で、多くの読者の方から応援を頂いた本作。
読むとその可愛さに笑みがこぼれつつ、思わず考える”幸せ”の意味。
たとえば、絶望的な気持ちになった時、是非ページをめくって頂ければ。
彼らの考えや生き方が、多くの読者に伝わりますと幸いです。

感想・レビュー・書評

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  • 毎話笑いながら最後にちょっとあったかい気持ちになって終わる。
    くだらないけれど大切な日々。
    フリーレンの作者らしい優しい漫画だった。

  •  人類が(ほぼ)全滅した世界で、生き残った博士が、友達ロボットを作成して生活していく物語。
     1P漫画の積み重ねで話が進む、コメディ。
     マンガ的に分類すれば「ギャグマンガ」ということになろうが、底に張られた世界観はシリアス。
     しっかりした世界観。
     孤独。
     人類が栄えていたころから孤独だった博士と、人類が姿を消した世界の博士。
     そして、自分を孤独から救ってくれたロボットとそのロボットを残して死んでしまった後、ロボットに訪れる孤独。

     ならもう一体ロボットを作ればいい話でもあるんだけれど、それが出来ないのも、孤独の住人なのだろう。

  • また一つ、私の心にグッと来ていた、良い少年漫画が(2)で終わってしまったか
    そこそこ、漫画読みとして経験値は溜めているつもりだけど、未だに、これはキツく感じる
    出版社も商売なのだから、人気が思った以上に出ない作品は畳ませるのも仕事ってのは、重々承知しちゃいるんだけど、心の片隅では、「もうちょい、チャンスをくれてもいいのに」と思ってしまう。良い漫画なら尚更に
    人と人によって作られた物、その一人と一体の間には、友情や恋愛、主従のそれとは違うが、それらにも負けないほど強いキズナがあった
    ここで、ふと感じるのは、この美少女ロボットは生きているのか、だ
    生きている、その定義は難しい。人間だって、単に「心臓が動いている」ってだけじゃ、ハッキリと「生きている」とは断言できない
    ロボットであれば尚更だ
    私としては、生きている、そう言ってもいい、と感じる、彼女の言動を見ていると
    そう感じる理由は色々とあるけれど、博士の心の支えになり、彼が彼女に明るい未来を見ているからこそ、このロボットは生きている、と思う
    筋道が通っていない、と突っ込まれそうだが、それは私自身も分かっている
    けれども、彼女は良い漫画、映画の面白さや景色の美しさが理解でき、様々な事に興味を持ち、個性的な博士に手厳しいツッコミをかましつつ、彼の個性を受け入れて尊重している。これは、「心」が彼女の中にある証拠であり、「心」が動くのは、生きているからだ
    その「心」が、博士との共同生活で豊かになった。彼がいなくなる事で、新たな「心の動き」を知り、また、辿り着いた場所で出来た新たな友人との交流で、また、変化していくんだろう
    その時、彼女が自分は「生きているんだ」と実感できたらいいな、と願う
    また、博士の生き方を見る事で、一人でいる寂しさや辛さの乗り越え方や、二人でいる事で感じる心強さを手放さないための努力も学べる
    基軸はコメディだが、ストーリーの本質は結構、シリアスな人間ドラマで、読み応えは西森博之先生の『柊様は自分を探している』にも負けてない
    二人の旅路や、新天地での生活も気になるとこだが、山田先生が今、興味ある事をテーマにした漫画も読んでみたい
    この『ぼっち博士とロボット少女の絶望的ユートピア』を読んだ感じ、ギャンブルや探偵ものは向いていないのでは、と思ってしまうので、動物ものに挑戦してほしいかな、うん
    どの回も好印象が抱けるものばかり。一推しは当然ながら、最終話「ぼっち博士と旅立ちの時」だ。あえて、それを除いたのなら、私が推薦したいのは、第22話「ぼっち博士と家出」だ
    一番、グッと来た点は、ロボット少女が自分が悪い事を認め、怒られるかも知れないって不安に耐えて、博士へ素直に謝るくだりなのだが、彼女が「孤独感」を抱くシーンも結構、胸に刺さる。独りになった時に感じてしまう寂しさは、大切な人が傍にいるのが当たり前だったからこそ。この寂しさを知っていると知らないとでは、人間力の伸び方に差が出るのだろう
    この台詞を引用に選んだのは、貰い泣きしてしまいそうになったので。さすがに、博士ほどではないにしろ、私も泣き顔がグチャグチャになってしまいそう。自分の死期が、足音を聞けるほど近づいている時の精神状態だからこそ、自分の下した決断、選んだ答え、動いた結果が間違っていなかった、そう思えるのならば、その人生は決して、つまらないものじゃない

  • 4.2

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著者プロフィール

2009年、『クラスシフト』が週刊少年サンデーの「まんがカレッジ」で入選する。その他作品に、『名無しは一体誰でしょう?』『ぼっち博士とロボット少女の絶望的ユートピア』がある。20年、週刊少年サンデーにて作画のアベツカサとタッグを組み、『葬送のフリーレン』の連載を開始。同作は「マンガ大賞2021」の大賞を受賞し、大ヒット。23年にアニメ化を果たした。

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