金剛寺さんは面倒臭い (2) (ゲッサン少年サンデーコミックス)

  • 小学館
4.13
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感想 : 16
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (192ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784091284709

作品紹介・あらすじ

恋人つなぎで初デートで地獄編!?!

超純情系カップル、金剛寺さんと樺山くんの初デート!
結論から言うと「楽しかった」んだけど
やっぱり超面倒臭いことに…!!

感想・レビュー・書評

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  • 「楽しいこと増やして
    怖いことは僕達の
    本編とは大きく
    関わりの無い物語に
    しちゃいましょう。」

    ナレーションの決め台詞(「だがこれはッ 本編とは大きく関わりの無い物語であるッ」)に込められた意味を、主人公のひとり・樺山プリンが鮮やかに回収する第2巻。
    ふたりの恋愛に関係しないものは、たとえそれが世界を揺るがす大事件だろうが、すべて「本編とは大きく関わりの無い物語」と切り捨てるのは随分乱暴だと思っていたけれど、改めて説明されるとそのピュアさに目眩がする。

    もうひとりの主人公・金剛寺金剛の抱えるコンプレックスも(極端な形とはいえ)多くのひとが共感するものだと思う。フローチャート風にしてみたり抽象画風に表現したりとビジュアル化が巧みだからつい肩を持ちたい気持ちになって読み進めてしまう。

  • 確実に、読み手に血を吐かせに来ている、質の高いラブコメ
    『僕と君の大切な話』や、『贄姫と獣の王』に匹敵する、と言っても、反対意見は出ないんじゃないか、と私は思っている
    上手く言えないのだが、「普通」や「当たり前」の事が、突飛な表現を織り交ぜつつも、地に足が付いたストーリーで、柔らかくも、鮮明に描いているからこそ、読み手のハートを稲妻のごとき威力で撃ち抜けるんだろう
    ヒロイン・金剛寺の性格が、超のつくほど堅物で、輪をかけて生真面目で、正論至上主義だからこそ、人を好きになったら起こる、自然な変化が、より鮮烈となる
    どういう訳だか、あまり注目されていないけれど、とよ田先生は、間違いなく、恋物語を描かせたら、漫画業界でもベスト20に入る、絶対に
    人と人外の恋愛モノだけあって、それっぽい描写が多い。冥王町などは、特に強い
    個人的には、そこが一層に、ストーリーの甘さを際立たせているように思う
    冥王町で体験した恐怖、それは決して消える事はない
    けれど、その上に新たな色を塗る事は出来る
    その色は、恋の色。人それぞれだろうけど、やはり、恋はピンクだろうか?
    非日常で恐ろしい思いをしたからこそ、好きな人と手を繋ぐ事に無上の喜びを覚える余裕がある日常の大切さを噛み締める事が出来るのだろう
    ちなみに、私は二人が、冥王町で出会った巨大な鬼の言葉を解読してみた
    中々に骨は折れたが、その苦労に見合う衝撃はあったので、皆さんも暇があれば、取り組んでみて欲しい
    この『金剛寺さんは面倒臭い』が醸す、恋物語の魅力に彩りを加えているのは、友情や親子関係、また、動物などで、これらもアオハルを構築する大事なパーツだ
    特に、動物は可愛い。あの金剛寺さんをメロメロにするのだから、相当なもんじゃないか
    猫に関わるエピソードがなければ、半減とまでは行かないにしろ、何か物足りなく感じる事はあるだろう
    今後、どこかの出版社が、新潮社の『マンガ肉』のような、猫をテーマにして、多くの漫画家が愛をブチかます単行本を出すような事があるのなら、とよ田先生とオジロ先生には参戦してほしいな
    それはさておき、(3)への引っ張り方も、また上手い。そう感じるのは、私が単行本派で、リアルタイムでは読んでいないからか
    間違いなく、この(2)で覚えた“キュンキュン”は、簡単に突破するだろう
    もちろん、とよ田先生にとっちゃ、簡単などではなく、血を吐くほどの努力をして、私たちの「良い漫画を読みたい」って強欲を満たしてくれるのだから、感謝しかない
    次巻の感想も、そんな感謝を込めて書きたい
    どの回も、読んでいるコッチの方が照れ臭くなってくるほど、金剛寺さんと樺山くんのラヴカラーは鮮やか
    その中でも、私の脳髄が揺さぶられるのは、第9話「〇〇には、それだけの力がある」だ
    確かに、ある、と思う、私も
    「手当て」と同じ理屈で、人と触れ合う事には、言葉じゃ説明できない癒し効果がある
    ハグ、その力を、とよ田先生自身が一番に知っているからこそ、この厚味
    その行動により、金剛寺さんは自らの新たな一面を知り、同時に、その強さは一つ上のレベルに到った
    恋の力は偉大だ
    運動部では、恋愛禁止な所もあるかもしれないけれど、中には人を好きになる事で、自分の才能を引き出せるタイプもいるから、無理強いは逆効果じゃないかな、と
    まぁ、練習に身が入らず、校舎の空き教室でヤりまくるようじゃダメだよな
    でも、やっぱり言いたい、「好き」は人を変える。弱くなる、と言う人もいるけど、守りたいものが出来た人が弱体化するはずがない。守るための強さが、必ず芽生えるのだから
    この台詞を引用に選んだのは、やべぇよ、としか言えないので
    正直、浅い言葉しか出ない、これに関しちゃ
    しかし、彼女がこんなコトを言うとは、微塵も予想していなかったからこその破壊力はある、間違いなく
    とりあえず、言える事は一つだけだ、乗りたい風に乗れない奴はマヌケ
    自分の気持ちに素直になり、空気を感じ、勢いに乗る
    それが出来なきゃ、幸せなんて掴めない
    待ってたって良い事なんざねぇのだ
    したい、と思った時に、すればいい
    誰かを不快にしたり、傷つけたりしないのならば、全く躊躇する必要はない

  • 前の巻とけっこうイメージが変わっていて、「漫画というメディアで無邪気に遊び尽くす」ステージを早くも既に過ぎたというか、「ここから、どこまで"遠くへ辿り着けるか"」の、ある種シリアスな挑戦が始まった身の引き締めを感じる第二巻。たぶん、多くの方がこのマンガを読みながら感じ取っている「ある大きな予感」が、ジワジワと確信へ変わりつつある。抽象的な例えばかりだけど、この「単行本の外側へはみ出していく大きな円の輪」が見えている人には、それがこの巻でもしっかり続きが紡がれていて、そのスケールのあまりの大きさにドキドキが止まらないのではないか。/前回のレビューで「ラブロマ2.0」だ、って書いたけれど、これ「ラブロマ1万5000」くらいは平気で行ってるな……。

  • 読んだ人の大半が幸福になるマンガ、人生はこのぐらい強引に圧倒的多幸感をもって過ごしたい。

  • 「パンダさんは特別だろう!! しかも赤様だッ!!」

  • 相変わらずヤバい。1巻のテンションをほどよく維持しつつ、少し伸び伸びとした第2巻。

    過去作「ラブロマ」の素朴で素敵な風景や人間関係、同じく「タケヲちゃん物怪録」の激しく勢いのある会話や人物造形は健在。

    そして個人的に作者の一番の特徴である、紋切り型とでも言えそうな「よくある」シーンを派手に切り取って鮮やかに際立たせる見開きはさらにパワーアップしている。

    漫画としての構成も斬新さが随所に感じられて、今後がさらに楽しみになった。

    あと猫がかわいい(*´ω`*)

  • so happy…
    作品からマイナスイオン出てる

  • いい意味でもたれる。
    全ページにわたってお腹いっぱいな内容で濃い。

  • 「パンダさんは特別だろう!! しかも赤様だッ!!」

    そんなに大々的なシーンではないが、本作を真に好きになったのはこの1コマの面白さ。

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