- Amazon.co.jp ・マンガ (240ページ)
- / ISBN・EAN: 9784091884862
感想・レビュー・書評
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『フリージア』全12巻
読んだ。
世間と隔たりのある主人公。
日本にて施行された敵討ち法。
敵討ち執行代理人となった主人公を通して、人々を眺める。
暗いのに暗くない、不思議な空気感だな。
死んだ人間と、頭の中で会話し、なんだったら中傷されたり。でも結局自分の心の中の出来事。こういう描写、じつは好きなやつ。作中で何度もある。
色々メッセージがあるかもしれないが、深く考えずに読んだ。エンタメ力が強すぎる。
好きなキャラが軒並み出てこなくなり悲しい。ケイコー!ボビー!!詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
「実現する事が重要じゃないんだ。実現するための行動そのものが『生きる』という定義なんだ。」…不器用にそれを行っていただけの自分の命の在りようを、叶が理解していた訳ではないが、そこにある事象として知っており、忠実に近づこうとした事実は残る。
「僕だけじゃない、ヒグチも………あんたも、みんなが探してる物だよ。
「その行為自体が『生きる』と言う事なんだ。」
「だから結果は問題じゃない 過程そのものが重要なんだ。」
と山田に言う叶ヒロシの言葉。
「生きるために」
「仕事をするんだ。」
電波なヒロシが辿り着いた答え。
ヒロシの特殊部隊時代を描いて欲しいなぁ…
そもそも、お母さんは本当に彼の母親なのか。
父親を殺した描写は本当なのか。
母親に手を挙げる父親を殺した時から、人格形成に異常を来したのか。
いつから見えない友人と会話しているのか。
会話する事でヒロシの精神状態にどう言う作用があったのか。 -
完結
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ひたすら乾いている世界観
そして良い具合に登場人物がみな狂っているので意外とバランスが良い -
雑誌連載で読んでました。
このイカレ漫画は何だ? 何なんだ⁇ とその時はわけがわからないままでした。
でもコミックス全巻を再読したら、凄く面白かった。
他の松本次郎作品を読んで、馴染んだせいもあるかも。
狂っていても仕方が無いのだ。
だって世界が狂っているのだから。
この世界で生き延びるため、狂気に適応するーーというような狂気の投げっぱなしとガンアクション。
これを快感に思う自分は正気なのかと少し不安になります。 -
松本次郎氏の集大成のような作品です。
狂人の世界、独特な「擬態」能力を使った今まで見たことない戦闘、パラレルワールドの日本。
エンターテイメントとしても楽しめるSF漫画です。
ですが、作品として強い愛着を私はこのフリージアから感じています。
このフリージア以外でも、松本氏は少し「狂っている」キャラクターを作品に出します。
では正常な人間とは。狂人から見た、世界とは。
何のために自分たちが存在して、どこに行くのか。
エログロや飛ばした松本氏独特のギャグ?がちりばめてあり、
マスキングされていますが、氏の世界観や宗教観がすべて出ている作品
だと感じています。
一見狂人で、支離滅裂な発言ばかりしている主人公叶ヒロシ。
苦悩し、他の人からは見えない「友達」と話すことで世界とのつながりを求める、人一倍人間同士のネットワークに飢えた存在。
まさに現代人だけでなく、人間不信に落ちた、人と人の繋がりの希薄さの薄ら怖さに気がついた人達は、叶ヒロシに共感できる部分もあるのではないでしょうか。
その彼が出した答えは、感動的だと思います。
すべてのシーンに謎があると思いますが、謎はすべて解決できず、割り切れないもので…言葉で説明できることなんて、あまり意味がないことなのかもしれませんね。
素敵な作品です。 -
圧巻。ヒグチさんの話し方、好きだ。地獄のアリスの主人公に少し不気味さを加えた感じ。
つまり擬態をマスターしたってことでいいのかな。 -
生きてんのが嫌んなる。
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展開は読めたが、納得はしなかった。
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IKKIらしい前衛的な作品、と感じた。
ストーリーは好き!
だけど、最後はまとまってるのか??
「擬態」って能力がわかりづらい。
でもアクションものでもないからね~
オススメはしづらい作品です