だからあなたは今でもひとり

著者 : ジョン・グレイ 前沢敬子

• 小学館 (2001年6月15日発売)

感想・レビュー・書評

[hetarebooksさんの感想 · 2013年11月10日]

突き放したようなタイトル。
でも、中身は冷たくない。大切な人との別れや喪失の後歩むべき正しいプロセスについて、自身も離婚・再婚を経験した心理学者が丁寧に教えてくれる。

「くよくよしない」「引きずらない」「なるべく早く気持ちを切り替えること」が一般的なアドバイスとすると、こちらは「まず十分に悲嘆にくれること」「怒り、寂しさ、恐れ、悲しさをバランス良く感じて、相手と自分を許すこと」の重要さを説いている。また、男性と女性とでは脳の構造も陥りやすい失敗も違うため、それぞれに向けた対策が挙げられている。アメリカと日本では国民性も違うので全てに納得出来る訳ではないが、癒しのプロセスは万国共通ではないだろうか。

[夏岳さんの感想 · 2012年11月1日]

失恋、離婚、死別、愛する人を失った痛みがとれない人をたすけてくれる本。その回復方法がまじめに書かれている本。多くの人が指摘しているように、狙い過ぎの残念なタイトル。アメリカの心理学者が著したもので、原題は"Mars and Venus Starting over"です。　つまり、「もう一度、誰かを愛する方法」です。（Mars and Venusは著者のもう一つの著書に由来しますが、男女のことです）
何年ものカウンセリング経験をもとにかかれているため、その考え方には説得力があります。

内容はアメリカ人、アメリカ文化向けに書かれているため、多少、共感できないところもありますが、ここまでまじめに愛だ、恋だを論じる本というのは読んだことなかったので新鮮でした。

男性には特におすすめ。店員に持ってくのが憚られるタイトルなので、通販で。笑

[hitosujiさんの感想 · 2019年12月14日]

1

[mitomoさんの感想 · 2013年12月7日]

失恋、死別などをきっかけに、幼少期のトラウマを緩和することで、新しい愛を手に入れられる、というあらすじ。

[ぷーりんさんの感想 · 2012年8月19日]

失恋直後にむべき本。タイトルが目的と違っている。
沢山悲しむことが、次へ踏み出すパワーになるのは納得。

[GUCCIGUCCIさんの感想 · 2007年10月29日]

読書中

[yuanbookさんの感想 · 2006年10月22日]

ルールズつながり？で知ったジョン・グレイ氏の本。
これまたタイトルだけ見てたら絶対に買わない！もったいない！
別れが辛かった全ての方にお奨めします！何故なら、それはあなたに必要なものだったと分かるから！人生とは甘美なものです。

著者プロフィール

（John Gray）
1948年生まれ。イギリスの政治哲学者。オックスフォード大学で博士号取得後、オックスフォード大学、ハーヴァード大学、イェール大学その他で教鞭をとり、2008年に引退するまでロンドン・スクール・オブ・エコノミクス教授（ヨーロッパ思想）。著書 『グローバリズムという妄想』（日本経済新聞社、1999)、『自由主義の二つの顔：価値多元主義と共生の政治哲学』（ミネルヴァ書房、2006)、『アル・カーイダと西欧：打ち砕かれた「西欧的近代化への野望」』（阪急コミュニケーションズ、2004)、『ユートピア政治の終焉：グローバル・デモクラシーという神話』（岩波書店、2011）、『バーリンの政治哲学入門』（岩波書店、2009）、『わらの犬：地球に君臨する人間』（みすず書房，2009）、『猫に学ぶ：いかに良く生きるか』（みすず書房、2021）他多数。The Guardian, Times Literary Supplementその他の紙誌に定期的に寄稿。

「2021年 『猫に学ぶ いかに良く生きるか』 で使われていた紹介文から引用しています。」