- Amazon.co.jp ・本 (263ページ)
- / ISBN・EAN: 9784093866057
作品紹介・あらすじ
第2回「日本おいしい小説大賞」受賞作!
「お前の売りは何だ?」「私にはカレーしかありません!」――――。
古びた喫茶店の装いながら、本格的なスパイスカレーを出す「麝香猫」。そこで働く山崎成美は調理師学校に通う19歳。成美は幼い頃に両親が離婚、育ててくれた祖母も失踪してしまい、天涯孤独の身であった。
そんな彼女の運命を変えたのは、小学校の先生が作ってくれた一杯のカレーライス。成美はその味を自分でも作りたい一心で調理を始め、カレーの奥深さに戸惑いながらも、ようやくきっかけを掴みはじめていた。しかし突然、ある事情から「麝香猫」が店を閉めることになってしまい……。
理想のカレーを追い求める少女と人々の人情が織りなす、おいしい×青春×お仕事小説!
【編集担当からのおすすめ情報】
カレーの街、神田・神保町発の受賞作!
巻末にはスパイス料理研究家・印度カリー子氏による特製カレーレシピも収録。
読んで楽しい、作っておいしい1冊です!
感想・レビュー・書評
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一つのものへのこだわりは、自分を突き動かす原動力になる。でも、それが人との関係からマイナスに働き、逃げてしまうきっかけにもなる。最後は、自分がしたいことの強さと、それを受け止めてくれる人の言葉や行動が、自分の道を明るくしてくれる。
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日本おいしい小説大賞
受賞作。
食の描写にぬかりなし。
十分心満たされました。
人間以外にもおはよう、
おやすみと声をかける
孤独な出自の主人公が、
ときに感情を露に葛藤
する姿や、
そんな彼女を見まもる
温かい人たちの様子に、
人の営みが醸す妙なる
一皿を深く味わうこと
ができました。 -
第2回「日本おいしい小説大賞」受賞作。
私はスパイスが好きで、インドカレーも大好き。
スパイスは20種類ぐらいあり、自分でカレー粉(ガラムマサラ風)も調合したりする。
印度カリー子さんのレシピ本も読んでいる。
そんな私がこの本を知ったら読まないわけにはいかない。
結局一気読み。
面白かった!!
児童養護施設から始まるので、どんな展開??って思っていたら、カレーを中心に人間模様が節々に現れ、結局人間的な成長を見せながら、すべてがストンと収まった。
いやー面白かった。。
とりあえず次の休みには自分好みのスパイスカレーを作りたいと思います。。-
2023/01/07
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地球っこさん
ありがとうございまーす。
スパイスカレーって、スープとスパイスと具の組み合わせで考えると、すごくシンプルなんです。
...地球っこさん
ありがとうございまーす。
スパイスカレーって、スープとスパイスと具の組み合わせで考えると、すごくシンプルなんです。
カレー大好きなので、みんなで食べる機会があればよいですね~。。2023/01/10
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ブク友さんの「面白かった…物語の運び方や登場人物の描写の上手さ」というレビューを読んで手にとりました。ありがとうございます!
うまい表現が見つからないんですが、何というかとてもスッキリした、無駄にねちねちがない、わたし好みの小説でした!
主人公・成美のひたむきな生き方は全力で応援したくなる。抱擁力のある穏やかな店長、辛辣な言葉で世間の厳しさを示すトヨエツ…周りの大人の関わり方がさりげなく優しい。
中心にはカレーがどーんと♪ -
主人公は普通の家庭で育つことがなく
保証人などの後ろ盾がないので
のっけからやや苦労するのですが
偶然出会った 弁護士トヨエツや
店主夫妻など いいめぐり逢いにも
支えられてます
主人公のカレー愛が
半端ではなく
また 単にカレーを作るよりも
人に食べてもらいたいという
原点に立ち戻る
心温まるストーリー
自然にお腹もすくし
応援もしたくなります -
私的には今年1の作品。素晴らしかったです。
私も毎日カレーを食べる時期があったほどカレー好きです。
そんなカレーの小説があるなら読むしかない!
と、カレーのラフな短編小説だろうと思って読み進めましたが、
ここまで心踊らされ感動させられるとは。。。
幸せなカレーストーリーかと思いきや、
しっかり主人公が人生を歩んでいくお話でした。
順風満帆なのにいきなりどん底に突き落とされる時あるよなぁて共感したり、
精神状態に共感したり。
良い意味で読む側の感情も忙しかったです!
読了後は大満足!
無性にカレーが食べたくなって夜中にカレーを食べながら読んでしまいました。
題名が素敵ですね♪
締めくくりかたは私の好きなパターンでした。
やはり題名の由来や意味が分かったときは嬉しいです。
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カレーが食べたい〜!!
なんて食欲そそられる本なのでしょう。
自分の〝好き〟を突き詰めていける成美が素敵だし、出会った人たちが素晴らしい。
山あり谷ありだけど、諦めないことが大切と実感させられる。
とりあえず…どこにいけばこのスパイスカレーが食べられますか?? -
『日本おいしい小説大賞』なるものがあるとは知らなかったなー。
第2回の受賞作品。
表紙のカレーを見ただけで美味しそうすぎて食欲をそそる。
施設で育った成美。
施設で育った子は将来を見つめるのが早い。
18で自立しないといけないから。
とある出来事を経て、成美は自分の将来はカレーの道しかないと感じていた。
社会には優しく自分の人生に寄り添ってくれる人も、ぶっきらぼうだけど心配してくれる人も、自分よりもっとずっと頼りない人も、こずるい人間や人を騙すことがなんでもない人間もいる。
18歳で頼る人なく社会に放り出された成美が出会った人々。
人間関係に悩みながらも、好きなことに一生懸命になって生きる成美を応援したくなる。
巻末に小説内にでてくるカレーのレシピが載ってて。
これ、カレー好きな人は作りたくなるだろうな。
とりあえず読み終わってから、カレー食べに行きました。笑 -
面白かった。主人公は幼い頃の体験をきっかけにカレーにハマった成美。
偶然見つけた家の近所の隠れ家的なカレーの名店「麝香猫」が前半の主な舞台。「麝香猫」の店長も、偏見を持たない素敵な人だった。その後、色々な出来事があるものの、その時々の自分の置かれた環境を嘆くこともせず淡々と受け入れる成美は強かった。やはり好きなことがあるのは強い。それでいて、地に足がついており、とても好感が持てた。
著者の幸村しゅうさんも、これまで様々な経験をしてきた方ということが分かり、物語の運び方や、どこかにいそうな様々な登場人物の描写の上手さも納得がいった気がした。
とにかく出てくるカレーが美味しそうで、今すぐスパイスから作る本格派のカレーが食べたくなってしまった。-
IKFさん、こんばんは。
夜分に失礼します。
IKFさんのレビューを見て読んでみたくなり、いま読み終わったところです。とっても良かったー!主...IKFさん、こんばんは。
夜分に失礼します。
IKFさんのレビューを見て読んでみたくなり、いま読み終わったところです。とっても良かったー!主人公の成美も応援したくなるし、周りの大人…店長やトヨエツがまたいいですね。ご紹介ありがとうございました!2023/03/31 -
Koalajさん、こんばんは。いつも面白そうで素敵な本を読まれているKoalajさんからメッセージをいただけてとても嬉しいです。ありがとうご...Koalajさん、こんばんは。いつも面白そうで素敵な本を読まれているKoalajさんからメッセージをいただけてとても嬉しいです。ありがとうございます!この本、私もとても面白いと思いました。筆者の方の色々な経験(経歴でしか拝見していませんが…)がストーリーに生きていると思いました。これからもどうぞ宜しくお願いいたします:-)2023/04/01
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