- Amazon.co.jp ・本 (144ページ)
- / ISBN・EAN: 9784093882224
作品紹介・あらすじ
伊勢神宮・河合真如が書き下ろす「神の森からのメッセージ」。日本再生の「ヒント」はここにある。
感想・レビュー・書評
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伊勢神宮は当然、世界遺産に登録されていると思ったのですが、登録されていないのですね。伊勢神宮といえば、日本の神社では最高の格を有する神社ですが、神戸出身の私は、小学校の修学旅行に行ったことになっていますが、残念ながら何も記憶に残っていません。62回目の式年遷宮を迎える来年には、家族で是非訪れてみたいと思っています。
この本は伊勢神宮について、美しい写真とともに解説がなされています。写真を通して、マイナスイオンたっぷりの「癒しの地」のエネルギーが伝わってきた感じがしました。日本人は森林に囲まれると落ち着くからでしょうか。
以下は気になったポイントです。
・ギリシア人は、永遠に存続するものと信じて神殿を大理石で建造した、一方日本人は、伊勢神宮を建立するにしても、20年以上はもたないと知りつつ、いずれ腐ってしまう材料で造った(p12)
・パルテノン神殿は廃墟、ピラミッドは風化するばかりだが、神宮は20年に一度、神殿を新造して神々を遷すという式年遷宮により、常に若々しい姿を見せる(p14)
・神宮は、内宮と外宮の正宮2社、別宮14社、摂社43社、末社24社、所管社42社の合計125社からなる(p16)
・保食神が、五穀(稲、粟、稗、麦、豆)、蚕、魚、鳥、牛、馬を発生させ、天照大神が、農耕・養蚕を奨励したと、日本書紀にはある(p34)
・三種の神器の鏡・曲玉・剣は、智・仁・勇を意味する(p38)
・おかげ参りは、江戸時代に起こった集団参詣で、1650/1705/1771/1830年に大規模なものがあり、それぞれ100-400万人に達した(p52)
・南北朝以前、式年遷宮は式年だけでなく式日まで定められていた、内宮は旧暦9月16日、外宮は9月15日(p56)
・柄杓を使う作法は、1)右手で柄杓もち水をくむ、2)左手を洗い、次に右手、3)左手に水を受けて口を漱ぐ、4)左手洗う、5)柄杓を立てて洗う、6)元に戻す(p73)
・神宮の御塩は、山と海の栄養が好い加減のミネラル塩、イオン交換膜で得られる食塩(高血圧の要因)と異なる(p85)
・日本の食文化の基本は、水・米の・塩であり、御飯(主食)に付加した料理の数々を、おかず(御数)という(p92)
・式年遷宮が制度として確立したのは、持統天皇の御代(688)で発案は天武天皇(40代天皇:673-686)である(p132)
・式年が20年となったのは、税(稲穀税)のひとつである糒(ほしい:乾飯)の食庫貯蔵年限が20年であり、科学と経済に裏付けられた道理(p133)
2012年2月5日作成詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
ふむ
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厳かな聖地、日本人の心の片隅にある何か忘れ去られたものをもう一度拾い上げる心の旅に出かけよう。
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★★★★☆
静かな時間が流れているなあと^^
伊勢神宮のこと、毎年行われている行事、・・など。
古く、かつ新しくあるのが神宮なんですね。
ことしは式年遷宮。20年に一度の行事ですが、8年前から粛々と準備がすすめられているそうです。
内容に比べて表紙がちと重たすぎな気がする。
(まっきー) -
美しい文章と,美しい写真。今年は式年遷宮(平成25年)の年ですが,久しぶりに伊勢に行きたくなりました。理論を超えた「現実」にふれた人々により神祭の記憶が伝えられる等の言葉に心が打たれます。
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所在:展示架
資料ID:11200352
請求記号:175.8||Ka93 -
伊勢神宮でずっと受け継がれている様々な神事の意味がわかりやすく書かれています。今私達が使っている日本語の語源が神事にあったりするのも面白かったです。
大切に受け継がれてきた神宮の大切な智恵をこうして今も現在進行形で受け継がれているのは日本人として誇らしく思った。
美しい写真も多く、写真集としても楽しめます。 -
神道の真髄が理解できる。
文章もいいし、写真も美しい。
お伊勢参りに行きたくなる。 -
伊勢神宮は約2000年前に建てられていますが現役の施設です。式年制度により20年に一度建て換わるからという物理的なことを理由とするよりも、常若の考え方がはるか昔からあり、今もそれが続いているから、という理由の方が当然と考えられます。20年に一度の式年遷宮で取り替えられた古い木材は鳥居に使われ、段々、外側の鳥居へと用いられ続けるそうです。取水も伐採も稲作も敷地内完結型の伊勢神宮は、世界初の循環型環境都市です。
年間1500を超える祭り・神事が行われているそうですよ!