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- Amazon.co.jp ・本 (300ページ)
- / ISBN・EAN: 9784094050318
作品紹介・あらすじ
楽しみながら身につくジャズのすべて。
感想・レビュー・書評
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ジャズというのがとっつきにくいとかスノッブだというイメージはこの御方の功績なのでは…と思ってしまうような内容。
引用されている五木寛之の文章が面白かった。
<blockquote>マイナーのメロディが暗くて不健康で後ろ向きで、メジャーが健康的で前向きという考え方は一時期ヨーロッパを席巻した「近代」の発想だった。でもそれは間違っている。ヨーロッパ以前のイスラム世界はマイナー曲で革命を起こし、戦争に行った。ホメイニ師の「喜びの歌」もマイナー。基本的にマイナーのものが人を動かすことができる、エモーショナルなものをかきたてる。メジャーは明るいというのは近代の幻想である。(P.275)</blockquote>
なるほど。メジャーというのは「発想」というより「人知の産物」なのではないか? 人は本能的にマイナーな曲調を好むのではないだろうか。
"メジャー(MAJOR)"、"マイナー(Minor)"と名付けたヨーロッパ社会は禁欲的な宗教であるキリスト教を礎として築かれている。メジャー → 明るい、健康的というのは神に祝福されているというイメージに繋がるであろう。つまり、より禁欲的な曲調がメジャー・コードなのではないか?
或いは他の宗教(イスラムなど)がマイナー調の曲を賛美していたので、そこに対する反発なのかもしれぬ。詳細をみるコメント0件をすべて表示
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